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居酒屋放浪記NO.0292 - 激戦区に咲く温もりの店 -「立ち呑み酒場 さくら」(江戸川区南小岩)

2009-11-21 13:30:05 | 居酒屋さすらい ◆立ち飲み屋
 今季、草野球のオープニングゲームを終えて、小岩駅に戻るとわたしは何気なしに立ち飲み屋を探した。1杯飲んで帰ろうと思ったのだ。
 北側の出口を出れば、立ち飲み屋の「くら」がある。一方、南側はどうか、と思いしばし散策すると、いとも簡単に立ち飲み屋を3軒も見つけることができた。
 一軒は「立ち呑み処 くら」の別店舗。もう一軒はモツ焼き系のお店のようだが、いずれも準備中。
 時刻はまだ16時過ぎ、今日は日曜日だ。

 細い小路を歩いていくと開いているお店が見つかった。「立ち呑み酒場 さくら」である。
 しかし、この狭いエリアで立ち飲み屋が密集しているなんて、小岩も立ち飲みの激戦区である。
 ステンレス製のサッシのような扉を開けて中に入ると、画家のような雰囲気をたたえる長身のおじさんが「おかえり」とわたしに声をかけた。

 「おかえり」っていい言葉だと思う。自然に口をついて出てくるところがいい。また、おじさまの柔らかい口調は慈愛にすら満ちている。
 
 L字型のカウンターに陣取った。客はわたしの他2人。
 そして、入り口近くにあるテーブル席には主婦らしき中年の女性がガンガンと酎ハイを飲んでいる。

 瓶ビールを頼んだ。
 キリン一番搾り、価格は460円。
 大瓶でこの価格は非常に頑張っている。
 
 支払いはキャッシュオンデリバリーで、お金は升に入れておくのがこの店のルールらしい。
 厨房の向こうを見ると、ボトルキープよろしく、升キープをする常連さんが多く見られる。ボトルをキープするときに絵を描く人がいるように、升にもカラフルな絵が描かれていて、それはなかなか賑やかだ。もちろん、中には小銭が入っている。きっと小銭だからと、そのまま置いていく人がいたのだろう。
 これは、なかなか面白い。

 つまみは「煮込み」。
 「煮込み」は実にオーソドックスな味噌味ベースに醤油で味を調えたサラサラ系スープ。モツはシロのみだが、よくよく煮込まれていてなかなかグッド。

 店内をキョロキョロと見回す。
 わたしの背後には、朝鮮人参をつけたリキュールのようなものが幾つか置かれているし、目の前のカウンターにはおばんざい風に大皿の料理が幾つか並ぶ。
 飲み物メニューを見て驚いたのはビールをトマトジュースで割った「レッドアイ」も作ってくれること。
 立ち飲み屋にしては、なかなか珍しい。

 お店は手作り風で嫌味はない。
 「この店はね、この界隈でも古いほう」
 とマスター。
 マスターの人柄もいい。

 「チューハイ」を頼んだ。
 大きめのビアグラスに注がれたチューハイがたったの160円。
 「くら」の150円には値段で負けるが、内容量と比較したコストパフォーマンスは「さくら」が上だ。
 しかし、こうして立ち飲み激戦区では競合が激しくお互いが切磋琢磨している姿は実に頼もしい。

 つまみに「まぐろぶつ」をとった。
 これもたったの260円。
 安い!

 チューハイをお代わりして店を出た。
 やけににこにこと気さくに一見のわたしに話しをしてくれたと思ったら、店を出る際、「今度、野球の仲間を連れてきてよ」だって。
 そうか、9人の大口客が目当てだったか。
 でも、本当に人が好いマスターであることは間違いないと思う。

 平日は15時半から、土日は16時からオープンというのも嬉しい!
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