桜木町に来るのは年に1,2回。その貴重な訪問は無駄にしたくなく、多少お腹がいっぱいでも、駅蕎麦の「川村屋」に立ち寄ろうと思っている。もちろん目当ては、名物の「鶏そば」。優しいお出汁と鶏の組み合わせはクセになり、自ずと桜木町駅=「川村屋」となる。
1900年創業の「川村屋」は駅ナカグルメの草分けといっても過言ではない。桜木町駅がまだ横浜駅と名乗っていた頃から、洋食レストランを経営し、明治、大正、昭和、戦後、平成と、その時代の移り変わりを見てきた。間違いなく駅ナカグルメの雄である。例え、野毛の酒場をスルーするときがあっても、その伝統ある駅蕎麦をやり過ごす訳にはいかないのだ。時代がどんなに変わっても、今も多くの人に愛されるのは、そのクセになる優しい味わいだ。横浜に行ったら、崎陽軒と「川村屋」は忘れてはならない。
さて、この日は仕事前の一杯に「鶏そば」をいただいた。お出汁に鶏の脂が沁みて、旨みは倍化する。思わず、蕎麦を手繰る手は早くなり、止まることはない。
濱の味なんだと思う。だって、「鶏そば」って、東京ではほとんど見ない。西の方では「かしわ蕎麦」を見かけるが、東は横浜がその中心地。好きだな。「鶏そば」。
一年な1回か、多くて2回の「鶏そば」は敢えて言うなら、自分にとっての年越し蕎麦とも言える、貴重で縁起のいい蕎麦ともいえる。
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