成田といえば鰻だが、実は密かに玉子丼も隠れた名産のうちのひとつと言っているのは、何を隠そうわたしだけだと思う。
たまさか、成田で玉子丼が続いたので、ここに記しておきたい。
メルキュールホテルの隣にある「魚藤」。
食堂にも大衆割烹にも見える外観に誘われて、足を運んだ。
本当は開運橋の袂にある「大ちゃん」に入ったのだが、客あしらいが悪く、「魚藤」に辿り着いたってわけ。
落ち着いた風情の店内で、左側が小上がり、中央から右側は長テーブルが2脚ほど構えて、食堂の雰囲気を醸す。
いい感じだ。落ち着ける。
メニューは一品料理が多いが、十分酒肴としても耐えられそう。
この様子はいずれ「居酒屋さすらい」でご報告しようと思う。
さて、〆の「玉子丼」だが、これがじつにおいしかった。溶き玉子は堅めに煮られていて、ご飯は丼の大盛り。具材のネギといっしょにご飯がすすむ。店のメニューとともに、「お米は成田米」の短冊がまた泣かせる。そう、成田、多古の米はうまいのだ。
お腹が空いており、一気に食べてしまった。味付けは若干濃いめ。だが、夏場はこれがちょうどいい。みりんの量も絶妙。大盛りなのに550円はお値打ち。
22時近くになって、おじゃましたのに、いろいろと作っていただき、お店のおじさんとおばさんに感謝!
さて、一方の「そば処 新兵衛」。
大型店舗のショッピングモールの目の前にあるお蕎麦屋さんは、田舎風民家のような建物が目印。
蕎麦屋の丼ものはおおいに期待を寄せられる。何故ならば、そばつゆで鍛えられた味付けは町の食堂にはないアドバンテージである。
その「玉子丼」、「魚藤」に負けず劣らずの大盛り。溶き玉子は若干半熟状。これは好き嫌いが分かれるところではある。つゆはやっぱり鰹出汁がきいている。
やはりうまい。味は濃いめ。ややつゆだく。米は若干ぼそぼそしているような印象が少し残念。値段は650円で妥当なところか。
どちらも甲乙付けがたく本当においしい。親子丼も好きだけれど、ボクは断然、玉子丼派だ。何故ならば、玉子丼は出汁で勝負しなければならない。鶏はブロイラーの臭みが出てしまうケースがあって、ボクはあまり食べない。ただ、玉子丼は親子丼よりもワンランク低く見られているのが悔しい。
さて、成田といえば鰻である。だが、そニホンウナギは絶滅危惧種となった。この動きがすぐに漁獲の規制には繋がらないとされているが、いずれは何かしらの手立てがなされるものと言われている。鰻に変わる新たなご当地グルメとして、玉子丼はいかがだろか。成田の米と玉子で作った玉子丼。ボクはお勧めだな。成田の玉子丼。
ひなびた感じがいいよ。
チューハイもgood!