このブログを始めた当初、自分は浦安に住んでいた。20歳で家を出て浦安に住み、4年を過ごした。その後あちこち転々とし、結婚とともに浦安に戻った。自分にとって、浦安は大切な町である。
その浦安に来る機会はもうあまりない。だから何年かに一度、浦安に来ると、懐かしくてたまらない。1日13時間働いても貧乏(今も貧乏だが)だったあの20代前半を思い出す。
鉄鋼団地で仕事を終え、さて帰るかとなった時、正直悩んだ。舞浜には飲食店はない。あるのは、ネズミの街である。きっと、帰りの電車は混雑しているだろう。ワンダーランドで遊び疲れた輩とは帰りたくない。ならば、新浦安まで出るか。古臭い酒場は期待できないが、何かしらあるだろう。そう思いながら、大通りに出ると、運良く浦安駅行きのバスが来るのが見えた。バス亭まで走ってそのバスになんとか乗った。久しぶりに旧市街に行けると思うと心が弾んだ。
バスは柳通りを走る。
あぁ、全てが懐かしい。
たまに贅沢した、回転鮨、「ABC鮨」は「銚子丸」に名前を変えていたが、今もまだ営っていた。
バスは終点に着いた。懐かしい。ブリーフの通り魔男、川又軍司か働いていたと噂された鮨屋もまだある。横断歩道を渡ると、また懐かしさが込み上げてきた。尾崎豊が亡くなって、しばらくここでほぼ毎晩歌ったっけ。目の前のガソリンスタンド(S藤石油)はもうないが、ほぼ景色は変わらない。楽しかったな。あの頃。
浦安旧市街に来るのは3年ぶりだった。浦安で飲むとなると6年ぶりになるだろうか。本当はいろいろ懐かしいところを周りたかった。でも、喉が渇いていたし、腹も空いていた。
昔行った、立ち飲み屋はどうなっているかと見に行ったら、屋号が変わっていた。確か、「づめかん」という屋号だったはずだが、「酔いどれ」という名前になっていた。前回、「づめかん」に来たのは2013年だったか。あの時は、立ち飲みラリーで浦安を通過したのだった。あれからもう約10年も経つのか。
とりあえず、入ってみることにした。
店舗のレイアウトは変わらず、店内は相変わらず清潔ではなかった。お店が古くてばっちいのではなく、お店がだらしないから汚い感じはそのままだった。
経営が変わったのか、それとも屋号だけを変えたのかは分からない。ただ、調べてみると、かつて東西線沿線にあった「づめかん」の店舗は全て店名を「酔いどれ」に変えていた。
「づめかん」時代と変わらないのは汚さだけでなく、値段も相変わらず安かった。
「ホッピー」セットは330円だし、「中身」なんてたったの55円。この値上げラッシュの世の中、10年前と値段が同じって。これには頭が下がる。
「マカロニサラダ」110円。「ウィンナー」220円。「ねぎま」110円×2。これだけ頼んで、まだ550円。
そして、「中身」を2回おかわりしたけど、トータル990円て。量ったかのように1,000円以内。本能がそうさせたのか。
質を問わなければ、最強の立ち飲みかも。一体どうやって利益を出しているのか。
空恐ろしい。
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