香港の匂いを嗅ぐと、胸が小さく騒ぎ出す。
麺屋の香りと湿った空気、そして二階建てバスから吐き出される排気ガスが渾然一体となって鼻腔をくすぐる。
夜中についたホテルの部屋から窓を覗くと、ビクトリア湾が見えてて、思わず息を飲んだ。
つかれているはずなのに、わたしは目を見張った。
朝、早起きして、粥屋に向かう。
香港の朝。
おばちゃん、おじいさん、若者が粥をすする。
外国人はボクだけである。
うまい。
29$の「鮮鶏粥」、そして「油条」。
好奇心。
まだ磨耗していない。
続いている。
オレたちの「深夜特急」。
俺も中国粥食いてえよ。
香港の朝は粥に限るよ。
油条があれば、もう何も要らない。
怪鳥。
明日の朝、チャンスがあれば行ってみます。
今夜はもう、お腹いっぱいです。