「BBB」

BASEBALL馬鹿 BLOG

居酒屋さすらい 0681 - 天野春子か、それともアキか - 「代々木ミルクホール」(渋谷区代々木)

2013-09-28 09:04:59 | 居酒屋さすらい ◆東京都内
神宮球場のレフトスタンドは過ぎ行く夏の面影なんて蹴散らかすようにさ、ボルテージは十分だったよ。
しかも明治大学から来たルーキーが、新人王の当確を灯すふた桁勝利に王手をかけた快心の勝利だっただけにさ。
これでCSは決まりだなんて、神宮球場からの帰路に一緒に観戦したUチーさんと笑い合い、それが1年反故にされるだなんて、そのときは微塵も思わなかったけれどね。

祝勝会を開きましょうというUチーさんの提案で、代々木の駅を降りて、彼の知っている酒場に付いたときはもう22時をまわっていた。
ギョーカイジンらしく、70年代から80年代のアイドルのシングルレコードが店の壁にびっしり飾られた不思議な店だった。
「あまちゃん」の天野春子の部屋みたいにね。

飾られたジャケットは100枚や200枚はくだらないね。きれいに整列したEPは本当に美しかった。
やっぱりレコードの方が断然カッコいいなって思ったね。
「ジャケ買い」なんて言葉は嘘じゃないよ。ジャケットが大きいからレコードも売れたんだろうと思う。
CDのライナーノーツじゃ小さすぎてね。購買意欲は煽られないな。
ましてや形のない、ダウンロードによる楽曲購入はその魅力を半減したといえるかもね。

ボクが初めて買ったEPは岩崎宏美さんの「すみれ色の涙」。
ソフトフォーカスがかかったブルーに岩崎さんの顔写真が重ねられたジャケットだった。
岩崎宏美さんと薬師丸ひろ子さんが大好きで、彼女たちのシングルはたくさん買った覚えがあるよ。

この店の名前は「代々木ミルクホール」といって、レトロな演出をした居酒屋さん。
メニューを見るとどこかで見たようなものばかりでね。記憶を辿ってみると、以前上野でT根やA藤君と入ったことのある「半兵ヱ」ということに気がついたよ。

安価で風変わりなメニューのキワモノ的酒場といった風情だね。
ビールはスーパードライ。中ジョッキが290円という設定だけれど、この中ジョッキがやや小ぶりなんだ。
この店ではチューハイは酎ではない。何故か「宙ハイ」。ビールのあと、ボクはもっぱらそれを飲んでいたけれど、どうも焼酎が怪しいんだ。一体どんな焼酎を使っているのか。まさか飲んだあと、宙を飛んでいるようにへべれけになる粗悪なものを使っているということは十分有り得るな。

酒肴は豊富で串焼きから串揚げが1本50円から、おでんも1つ60円からという設定なんだけれど、Uチーさんは一通りそれらを頼んでいて、運ばてきたブツをみるとものの見事に貧弱で。食べてみてまた貧弱で。
いやいや、貧弱という言葉はよくないね。素朴と言っておこうか。素朴って。

変わり種の酒肴といえば、駄菓子屋さんに売っていたものの数々。
例えば「フィリックスガム」(10円)とか、「ベビースターラーメン」(100円)とか。「よっちゃんイカ」(30円)なんか。
確かに「昭和」を意識させるアイテムの数々だけどね。なんか、素直に笑えないんだよね。
なんでだろう。

でも、BGMでかかるヒット曲の数々。
これは痛快だった。
ジュリー、「勝手にしやがれ」、石野真子さん「ジュリーがライバル」、郁恵ちゃん「夏のお嬢さん」、ピンクレディ「カメレオンアーミー」、大場久美子さん、「スプリング・サンバ」、桜田淳子さん「天使の初恋」、ミミさん「おしゃれな土曜日」、桑江知子さん「私のハートはストップモーション」etc。
今聞いても少しも色あせないメロディと演奏。

ボクはUチーさんの話なんか上の空で懐かしの歌謡曲に聴き入っていた。
ひとりでこのまま音楽にくるまれながら、酒を流し込んでいるのも悪くはないって、そう思った。
確かに目を閉じて音楽に耳を澄ませていると昭和50年代のセピアで少しブルーな小学生時代が蘇ってはくるけれどね。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« まだ通過点、下克上はこれか... | トップ | 居酒屋さすらい 0682 - 何故... »

コメントを投稿