三十路の食卓

食事の記録・食にまつわるあれやこれや
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燻し燻され生きるのさ

2012-07-27 10:47:31 | 行きました。
〈7月14日の食事〉
朝:白い恋人のロールケーキ
昼:メカジキの大葉ジェノバソースソテー ジャーマンポテト風の炒めもの 野菜スープ 玄米ご飯
夜:ハートランド 燻製ビール スモークチーズ シーザーサラダ スモークサーモン 肉の燻製の盛り合わせ ホタテのスモーク カニのリゾットオムレツ @燻製kitchen 大井町店

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同居人が、ここに行きたいと携帯で飲食店の情報を見せてきた。
それがこの大井町「燻製kitchen」なのであった。

燻製kitchen、読んで字の如しである。
燻製された食材がメインの飲食店だ。
だが、やたらめったら燻製すればいいやというような雑さは全くない。
頼むもの頼むもの感嘆のため息をもって迎えたくなるような、素敵なお店であった。

燻製もので特に印象深く美味しかったものは、スモークチーズとホタテのスモーク、そして燻製ビールであろうか。

スモークチーズは、燻製されたチーズを、更に卓に出す前に表面がカリカリになるまで炙られたもの。
…という記述から想像できる味の、倍は美味しいと覚悟した方がよい。
書きながら湧いてきた、生唾の処理に困っております。

ホタテのスモーク。
ホタテの瑞々しさを保持したまま甘みを凝縮させて、燻製の薫りもしっかりあって…ということは可能なのだな。
貝類から結婚相手を探すならホタテ一択!というくらいにはホタテに対する評価が甘い私だが、それを差し引いても美味しいものであった。
ホタテに特に執着がなく、出前寿司のホタテをいつも快くくれる同居人さえ自分の取り分は確保したのだから、そういうことだ。

スモークビール。
一見キワモノのようだが、なんのなんの。
あまり泡立たず、色は限りなく黒に近い。
カラメルのように濃厚で、日本でよく見られるような黄金でスカッと苦いビールと比べると、同じ飲み物とは思えないほど異質である。
変わっているなあ、と面白がっていると、そのうちある瞬間から印象が変わる。
濃厚さが癖になり、一気に美味しくなるのだ。
ちなみに出来上がったビールを燻したわけではなく、原料の麦を燻してから作られるビールとのこと。
当然、燻製料理との相性も抜群。

さきほど「燻製料理の中で美味しかったのは」と前置きして色々述べたが、燻製が関係ないものもすこぶる美味しかったのであった。
それが、カニのリゾットをオムレツに入れたオムライスなのだが。
リゾットとは言え卵に包める程度には固いご飯が、卵に包まれてごらんなさいよ。
しかもカニの風味が同時に襲ってくるのである。
最後に頼んでもうお腹もいっぱいだったはずなのに、スプーンを持つ手が止まらなかった。
ランチ営業をした上でこれを出すことを切望する。

スモークチキンやらベーコンを作ったあと、自分の中では興味がやや下火になっていた燻製料理(おもな理由は、賃貸マンションでは避けたほうがいいような匂いが出るからなのだが)。
こうして専門家に美味しく味わわせていただくと、また燻製にも興味が募るというもの。
美味しい燻製を提供してくださったお店にも、見つけてきた同居人にも感謝である。

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