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般若心経

写経
四国八十八ヶ所

般若心経

2021-03-20 | Weblog

 「四国遍路の現代 」
     お接待と歩き遍路
     (竹川 郁雄/著 創風社出版 p.225)





 図書館の新刊書棚に並んでいたので借りてみました。
 著者竹川 郁雄氏は愛媛大学文学部教授です。愛媛大学には「四国遍路・世界の巡礼研究センター」があり、四国遍路の歴史や現代遍路の多様な実態を解明するとともに、世界各地の巡礼との国際比較研究を行い、その成果を世界に向けて発信しています。(センターHPより)

 本書は四国遍路における「お接待」と「歩き遍路」の現状について実際に歩き遍路を経験した人の紀行文(191編)や実地調査、アンケートより分析を行い、考察しています。
目次より
第1章 四国遍路巡拝機における「お接待」
第2章 現代の歩き遍路
第3章 質問紙調査から見る現代の四国遍路

 第2章 現代の歩き遍路、歩き遍路の魅力について紹介されています。
その中から
・ 私もはじめは巡礼という行為に負のイメージを抱いていた。だが、実行してみると、イメージとは逆になんとも健やかで明るいのだ。一歩ごとに心身の自然治癒力が引き出されてくるのだろうか。・・・必然的に他者へのまなざしも優しくなっている。
・ 自分が、小鳥や草花と同じような一個の小さな生き物に過ぎないことを自覚する。私という一個の小さな生き物が、自然そのものに近づいたことを感じる。
・ 人は一人で生きているのではなく、いろいろな人たちと取り巻く自然(土地、植物、動物)があって、この世は成り立っている。

 昨年はコロナウィルスのため四国八十八ヶ所の巡拝は極端に少なくなったそうです。しかし、春になり気候もよくなったためか四国第二十二番札所平等寺のライブ配信を見ていると、巡拝者の姿を見るようになりました。青空、菜の花、桜、緑に包まれた川土手、思い出すだけでも楽しくなります。すぐにでも行ってみたいとは思いますが、現地の人の目にはまだまだ “白衣の人=県外者=コロナ感染源”としてうつるのではないかと思います。もう少し参拝を控えることにしました。