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辞書編集「し」の苦行
読まれた方がおられると思いますが、今週の日曜日、朝日新聞「エンタメ地図 おすすめ3冊」の見出しに『辞書編集「し」の苦行』と大きく書かれていました。「おすすめ3冊」はひと月に一回小説などを紹介しています。
「し」の苦行? 死の苦行? 一体何のことかな? タイトルにひかれて読んでみると。
今回紹介している本は辞書編集者神永曉(さとる)さんの回想記『辞書編集、三十七年』です。
辞書編集にかかわる苦労話が収録されています。辞書に収録されている語では「し」で始まる語が一番多く、ゲラ校正作業では連日「し」と格闘しなければならないということだそうです。
辞書に関する本といえば、以前に赤瀬川原平さんの「新解さんの謎」という本を読んだことがあります。新解とは「新明解国語辞典」のことです。辞書の中に 例えば「鯛・・・ マダイは味がよい」とか 辞書にこんなことを書いてもいいのかと 思わず笑ってしまういろいろな語釈が紹介されていました。
この「新解さんの謎」が面白かったので「辞書編集、三十七年」も読んでみたいと思い図書館のホームページで検索しました。だいだい新聞に掲載されるとすぐに閲覧予約が入り、1~2カ月は待たなければなりません。今回もちょっとくらい待ってもいいと軽い気持ちで検索したのですが、市立図書館には所蔵がなく、県立図書館に在庫があり貸し出し可となっていました。だれも借りてみたいとは思わなかったようです。
ふしぎなもので、順番待ちしなければならないとなるとどうしても読んでみたくなり、いつでも読めると思うと少し意欲が低下します。今回も当面読む本はあるし、一段落してから取り寄せようということにしました。
ところで先日樹木希林さんの著書「一切なりゆき (文春新書)」が新聞の広告欄に掲載されていましたので、予約するとすでに263の予約が入っていました。これは著名な俳優の亡くなられた直後の出版本ですので、話題性もあったのでし、さらに広告ですので一紙だけではなく全紙に掲載されたせいもあると思います。
それに比べて今回は借りることを取りやめましたが「辞書編集、三十七年」、全くリクエストがないとは ・ ・ ・ 私の趣味嗜好あるいは興味がちょっと世間一般からかけ離れているような少しさびしい気がしました。
今朝ブログアップ前に念のため県立図書館で検索すると「辞書編集、三十七年」は貸し出されていました。少しうれしくなりました。