11月28日
九度山~町石道~金剛峯寺~奥の院~一乗院
高野山大門
慈尊院への道案内
四国八十八ヶ所を結願し、高野山へも歩いて登ろうと麓に宿をとった。
夜8時過ぎ、部屋の障子をトントンと叩く音がする。「はい」と返事をすると
「あっ! 男性の方ですか」と女性の声。再度「はい」と答えると「失礼しま
した」といって向こうへ行った。何かなと思ったが、そのまま寝てしまった。
翌朝まだ暗い5時過ぎ、出かけようとすると廊下で若い女性が「慈尊院へ
行かれるのですか、一緒に連れて行ってもらえないでしょうか」と声をかけて
きた。おそらく昨夜の女性だろう。宿の女将から今日、私が山に登るという
ことを聞いたのであろう。 慈尊院は宿から山への途中にある。昨日時間が
あったので訪れたところでもあり、道順は分かるので承諾した。
道々に聞くと九州からお参りに何度も来たことがあるらしい。以前は明るい
ときに参ったのだが、今回は朝の勤行に合わせてお参りしたいという。
なんだ私よりもよく知っているのではないか。道が判らなかった訳ではないのだ。
それにしても若い女性が初対面の男性に暗い道中の道連れをよく頼めた
ものだ。特に警戒する必要のない年頃の男性に思われたのだろうか。
ちょっとうれしいような、複雑な気持ちになった。
九度山~町石道~金剛峯寺~奥の院~一乗院
高野山大門
慈尊院への道案内
四国八十八ヶ所を結願し、高野山へも歩いて登ろうと麓に宿をとった。
夜8時過ぎ、部屋の障子をトントンと叩く音がする。「はい」と返事をすると
「あっ! 男性の方ですか」と女性の声。再度「はい」と答えると「失礼しま
した」といって向こうへ行った。何かなと思ったが、そのまま寝てしまった。
翌朝まだ暗い5時過ぎ、出かけようとすると廊下で若い女性が「慈尊院へ
行かれるのですか、一緒に連れて行ってもらえないでしょうか」と声をかけて
きた。おそらく昨夜の女性だろう。宿の女将から今日、私が山に登るという
ことを聞いたのであろう。 慈尊院は宿から山への途中にある。昨日時間が
あったので訪れたところでもあり、道順は分かるので承諾した。
道々に聞くと九州からお参りに何度も来たことがあるらしい。以前は明るい
ときに参ったのだが、今回は朝の勤行に合わせてお参りしたいという。
なんだ私よりもよく知っているのではないか。道が判らなかった訳ではないのだ。
それにしても若い女性が初対面の男性に暗い道中の道連れをよく頼めた
ものだ。特に警戒する必要のない年頃の男性に思われたのだろうか。
ちょっとうれしいような、複雑な気持ちになった。