小寄道

日々生あるもの、魂が孕むものにまなざしをそそぐ。凡愚なれど、ここに一服の憩をとどけんかなと想う。

なんか、前代未聞

2018年03月14日 | エッセイ・コラム

 

国有地の不当な売却に関して、「私が関与している、また妻がなんらかの関わりがあったなら、政治家を辞職いたします」と、大見得をきった安倍首相は、今回の改ざん文書の発覚についてどう落とし前をつけるのか。前回の選挙は有効なのか、即解散すべき事案だと思うが・・。

国のトップが平気で嘘をつき、ばらされないように公文書が改ざんされたり、保管すべき国が関係書類を廃棄するなんて、もう法治国家の統治そのものが瓦解していることをしめす。示しがつかないとはこのことだ。

司法当局がこれからどう裁くかも注目だが、大阪地検は、過去に証拠改ざんをやってのけて汚点を残した。司法にあるまじき欺瞞体質は、いま一掃されているのか要注意だ。

公文書を改ざんするなんて、普通の人間なら思いつかない。

役所の人間ならなおさらで、近畿財務局の自殺したノンキャリ職員だって重々承知していたはず。関与させられたことは万死にあたると思っていたから、自死に及んだのではないか。責任を取らされることを危惧した、というより無言の抗議の意味を込めて自死に至った? 死を無駄にしないための、なにか担保をもっていたか、誰かに託したのか・・。彼の自殺によって、すべてが急展開した感じだった。(※追記)

報道メディアでは、「誰が、何のために、指示系統はどうなのか」なんて、ゆるーい追及の解明を示唆しているが、今回の場合、改ざんの目的は明々白々で、改ざん箇所のビフォー・アフターを検証すれば事足りる。

安倍首相 昭恵夫人 日本会議のメンバーとして名前が記載されていた麻生太郎ほかの政治家の氏名が削除されたことが分っている。また、籠池夫妻との交渉記録や報告書なども、佐川元局長の責任においてごっそり廃棄されたんだから、これはもう真犯人を探す手続きは無きに等しい。

そういえば、籠池夫妻はそれぞれ長期間独房に閉じ込められている。これって、証拠隠滅のおそれがあるということで拘留されているのだが、その証拠が国側・財務局で隠滅されたのだから前代未聞! 家族との面会も、暖かな衣類の差し入れも、何故なのか禁止とのこと。精神的ダメージを与えて、国側にとって都合よく彼らを操ろうと、これぞ深謀遠慮の極致。

まあ、籠池夫妻側にしても、安倍首相・夫人側及び公設秘書を操っていた節があるが、身体的苛酷なひどい目にあっていることは同情されてしかるべきかな、だ。

 

真相はこれから究明されなければならないが、要は改ざんするように圧力をかけた中枢、指示系統のトップにいる安倍首相を度外視されるはずもなく、司直の手が及ぶことしか考えられない。田中角栄と同等の断罪をうけるならば、それはそれ。後世に名を残すんでしょうね、安倍さん!

元局長の佐川が忖度し、改ざんを指示したとしても、安倍首相こそ筆頭の当事者であり、その立場や権益を有利に働かせた誘引責任は問い質されてしかるべきだ。

最終的には佐川が詰め腹を切らされるだろう。だが、公文書毀棄や改ざんの罪よりも、背任行為や国会での偽証がいちばん重く、その因果関係の事実が法廷の場で争点になる。東大法卒であるなら、それらのことが想定されるし、法治国家の仕組みやその法思想の至高性は体感していたはずだ。なぜ、なにが、彼をあんな強気の姿勢にさせたのだろうか。

ともあれ、住民票やパスポート程度の改ざんとわけが違う。国民の財産である国有地の、高額な土地売買に関わる公用文書の偽造・隠滅だ。その改ざん、偽造、変造並びに毀棄、虚偽公文書の作成など、億単位の金額だから「有印公文書」に違いない。だから、その作成権限があるものが関与したことは、まさしく自明そのもの。

改竄・偽造・毀棄などが立証され、裁決されたならば、必然的に最高レベルの7~10年の懲役実刑が科せられて必定。

安倍首相と昭恵夫人の森友学園への関与、そして日本会議のメンバーとして名前が記載されていた麻生太郎ほかの政治家の氏名が削除されたことは実証された。籠池夫妻側の交渉記録や証拠書類、メモなど、大阪地検は押収した証拠種類を、いかに審理究明に活用するかが見逃せない。

前代未聞というマスコミ用語の常套句、揶揄するだけの大袈裟なコトバ。今回に関しては例外で、国政・立法府のトップが背後にいて、行政の本省・財務局が犯した一連の不祥事。その事実として意味合いは相当に重く、深刻な問題である。国の歴史としても禍根をのこした。

▲改ざんされた公文書は、そのままここに保存されるのか。或いは裁判の証拠書類として司法の施設に保管されるのか・・。今日たまたま近代美術館の工芸館へ行ったら目にとまった。


(※追記)記事をアップして、約2時間後。自己決裁による自死なのか、疑ってみる必要を感じた。他殺もありえるし、奸計・権謀によって自殺に追い込まれた場合も、一考する余地が生じた。フリーのジャーナリストに丸投げしないで、偶には存亡をかけて報道機関は剔抉するべきではないのか。でなければ、独りの声なき自死が無駄になる。良心と正義の発露を、なんとしても組織の中から絞り出してほしい、頼むから・・。

 


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