小寄道

日々生あるもの、魂が孕むものにまなざしをそそぐ。凡愚なれど、ここに一服の憩をとどけんかなと想う。

「ネガティブ・ケイパビリティ」を読んで

2017年05月18日 | 本と雑誌
    小説家で精神科医でもある帚木蓬生の新著「ネガティブ・ケイパビリティ」を読んだ。副題に「答えの出ない事態に耐える力」とある。これは精神医療において近年クロースアップされている治療ケアの概念。現代人にとって直面しやすい精神の危機、或いは病に至る途を、その人なりのペースで乗りこえる、希望と再生力に満ちた考え方だと思った。 詩人のキーツからはじまり、「ネガティブ・ケイ . . . 本文を読む