北九州市立美術館分館で開催されている「最後の印象派」展に行ってきました。
チラシにもなっているアンリ・マルタンの「野原を行く少女」も、穏やかな中にカラフルな色彩の素敵な人物と風景の油絵なんですが、エドモン・アマン=ジャンの「リンとフランソワのアマン=ジャン兄弟」も愛らしく、エルネスト・ローランの「麦わら帽子」もほんわり穏やかな女性像で、素敵でした。
アンリ・マルタンでも「ラパスディード=デュ=ヴェール、ミサからの帰り」という風景画も好きです。
アンリ・ル・シダネルの「コンコルド広場」は、確か、夜の雨降るコンコルド広場が描かれていて、水たまりに風景が映り、全体的に雨にけぶっているところが美しく思えました。
静物画の「テーブル、白の調和」もいいですよね。隣に「赤色のテーブルクロス」を配置なさった学芸員さんのセンスも素敵です。
アンリ・デュエムの「カミエール、羊飼いと羊の群れ」「羊飼いと羊の群れ、夕暮れの海岸」「羊飼いと羊の帰還」が特に気に入って、中でも最初の分が昼の風景で、絵葉書になっている最後の分よりも、私は好きです。
日中、夕暮れ、日没前になっているんですよね。
逆に、夜の星空を描いているシャルル・コッテの「星の夜」も好きなんですよね。
リュシアン・シモンの「喪服姿のピグダン地方の家族」も暗めの色彩の中、光が際立って、その地方の独特の衣装がまた素敵に見えるんです。
同じ作者でも「私の家族」は、穏やかで温かなまなざしが感じられるような気がします。
エミール=ヌネ・メナールでは、やはり生き生きとした波が素晴らしい「オデー川、河口の眺め」が素晴らしいです。「ナイル川とテーベ山」も好きですけど。
エミール・クラウスの「リス川の夕陽」も日の光が素晴らしく美しく自然に描かれていて、感動しました。
あと、多分赤いサリーを身にまとったインド女性たちを描いたアルベール・ベナールの「ベナレス、ガンジス川のほとり」もあでやかで素敵でした。
長々と語ってしまいましたが、素晴らしい展覧会でした。