こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『アリアドニの遁走曲』コニー・ウィリス&シンシア・フェリス

2016-06-12 19:32:54 | 読書感想
マイケル・ジャクソンの百五十回目の誕生日のニュースが流れる未来。

カナダの西の端ヴァンクーヴァー島のヴィクトリアで、主人公のアリアドニは暮らしている。
本来なら、十六歳ながらも科学者の一員として一人前に働いていたはずなのに、今は赤ん坊のおむつ替えとチビどもの世話をしている。

それもこれも、両親が戦争の激化を心配して疎開させたからだった。
ただ最近、毎週のように来ていた父親からの手紙が途絶え、月一回だった母親からの手紙の文面も、どこかごまかしのありそうな雰囲気を漂わせていた。
そこでアリアドニは、真実を確かめるべく疎開先を脱走し、故郷へと向かった。

そこで待っていた過酷な状況とは?

十代が主人公のものとしたは、かなりハードな結末かな?とも思ったのですが、ハイティーンなら何とか受け止められるでしょうか?

それにしても、そんな未来で王制があるの?とか、ファッションや名前がギリシャ風なのはなぜ?とか、疑問はあるのですが、少女科学者の冒険譚なんて滅多にありませんから、心躍らせながら読ませていただきました。

十年ちょっと前に、ウィリスさんはこんな十代向けの素敵な物語を書いていらしたのですね。
再版希望します。
あと、相棒のフェリスさんのその後も気になっています。これは、検索しかないでしょう。

この作品、かなり面白いので図書館か古本屋でお探しください。
お勧めです。
コメント
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