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結局、バブルの崩壊で出世物語というものは、ピラミッドごと崩れさってるわけですね。だから、今の省庁の惨憺たる有り様などをみてると、薩長のつくったピラミッドにしがみつこうとした日本人のメンタリティーそのものが拒否されたということになると思いますね。(中略)
戦争に負けて民主主義を口にしたとき、本当にやるべきことは、、このピラミッドを壊すことだったということなんです。みんな民主主義、民主主義とは言いながら、実際はね、そういうピラミッドを温存してしまったわけですから。(中略)
一人ひとりがインディペンデントな(独立した)生き方をして、タテの系列に繋がらない、ヨコの繋がりを活かした方向に、人間は生きるべきであると今、考えているんです。いわゆるタテ社会からヨコ社会への転換ということです。
山口昌男 『敗者学のすすめ』より 平凡社
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タイトルにそそのかされて手にした本だ。
お!徳さんの事が学問になってるのかって、、、。
いえいえ、そんな事はありえませんでした。
『敗者』とは、江戸から明治への政変時に敗れた幕臣の人達、その末裔をさす。
この本は、当然、優秀な奴、面白い奴、奇妙な奴のオンパレードである。
要は、否定されたエリート達の物語だ。
明治政権を斜に構えて見ている奴。
その生き様を紹介しているのがこの本だ。
それはそれで、すこぶる面白い。
で、問題は抜粋箇所で明らかにされる山口先生の位置だ。
ご説ごもっとも。
でも、先生の言説の中には、いかにして先生の言う世界を構築出来るのかという具体的な提案の言説はない。
そこが欠ければ、こんな理想論、徳さんにだって吹ける。
学者さんには、お気楽な商売なんて、誰にも言わせないような振る舞いをして貰いたいものだ。
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