chieeが学校で、太ももに直径5cm大のぶつぶつのアザを作って帰ってきた。
学校でクラスの男の子に校内に落ちていた「栗」のようなものを投げつけられたという。
とりあえず学童の先生に手紙を書いたけど、おとうさんに朝、一緒に行ってもらうことにした。
chieeはコトが大きくなりそうで不安に思ったのか、
「平気だよ。大丈夫だよ、私」
と言う。
おかあさんはね、
子どものケンカには口だししたくないし、それくらいの傷でとやかく言いたくないの。
でもこれだけの痕がついてるってことは、これが目に当たっていたら…?
やって悪いことは悪いと、その時に言っておかないといけないと思うのよ。
そのコのためにも。
他のコが被害に遭わないためにも。
私がchieeと同じ小2のときのこと。
学校の校庭でクラスの男の子が投げたブーメランが私の頬をかすめて小さな傷ができた。
私はたぶん気にも留めていなかった。
でもその男の子とおかあさんが家まで謝りに来た。
「女の子の顔に傷をつけて…」
うーちゃんは怒っていたと思う。
でも私は、
「わざとじゃないから」
と相手をかばったらしい。
そして今、chieeも同じようなことを言う。
不思議な感覚だなあ。
「おかあさんの頬の傷は高校生くらいまで残ってたんだよ」
と言うと、
「え?え?」
chieeは私の顔をのぞき込んだ。
「高校生の時くらいに消えたんだってば」
「
だってシミあるで」
「…。」
ムっ
要らん世話ぢゃ。