岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

「金がない」は隠れ蓑

2006-07-23 19:21:37 | 社会福祉士
21世紀の社会保障について考えている

1990年代は理念も考えていた厚労省だが
2000年になってから、持続可能な社会保障という言葉
すなわち 金がないから このような制度になると
あからさまに言い出した
介護保険制度などは、介護予防といいながらも金の問題とはっきりいっている
しかし これは隠れ蓑だ

実は世の中の動きの後追いなのだ
1990年代から2000年初めにかけて企業がやったことは、
不況だ 不況だと 言って 人を切り 不況の名を使って労働環境を
根底から揺るがした 
リストラがまかり通ったのは雇用される側の敗北だが、地すべり的敗北
だった 
企業側の完全勝利は不況のお蔭である
この手に味をしめたのが 国だった
この手を社会保障に使わないわけがない

今度は「金がない」の大合唱である 
これに納得したのが 障がい者団体のトップたちだった
障がい者の声も握りつぶされた

では国は何を隠しているか

国民の選別である
どのように選別するか

「国民」と「その他」にである

「国民」とは、働く人間
「その他」とは、働かない(働けない)人間

国は国民を峻別する方法は これしかないと決めている
「国民」は相手にするが「その他」はギリギリで生きていけばよい
ギリギリで生きていきたくなければ 働け というわけだ

そのような考えに巻き込まれている社会福祉法人も多い
税金を払えるようになりたい、と国が喜ぶことをいう人もいる

今や どのような状況にある人にも「就労」である
ひとつ言葉である 頭はいらぬ

1990年代から国の借金は増え続けているが 
狙うのは国民の預金 
実質金利ゼロだがら 国民から国に渡っている金は
途方もない金額になっている
そして今 高齢者や障がい者の預金が狙われている
増税や負担増という形になって

「就労」できない「その他」からも容赦なく搾り取っている

これは現憲法に違反している
だから憲法を変えなくてはならないといっていると解釈するのが
正しい

実は国が掲げる「就労」の中身が問題になっているのだ
村上やホリエモンが「就労」なのか 
税金を払えば いいのか ということに

「金がない」が隠れ蓑になるということで納得しているならば
もうすでに「金」の毒が身体中に回っているのだよ この身体に

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