現在の指導者の中でも最も評価が高い人だと思います。
東日本大震災時に、原発はやめると宣言したことが印象に残ります。
被災国の日本ができなかったことを地球の反対の国が実行したわけですから。
(前年に原発稼働延長を決めたばかりにもかかわらず)
他の国で決断できた国があるのでしょうか。知りません。
物理学者で東独出身と言われますが、生まれたのはハンブルグ(西独)とは知りませんでした。
父親がプロテスタントの牧師で、転勤でテンプリン(東独)に移ったとのこと。
体制の異なる東西ドイツで牧師の交流があったのですね。
当然、冷遇されますよね。宗教家は。
このことからも、メルケル氏の現実主義(政治的な妥協もする)の源がわかります。
東独では息苦しかったことでしょう。
1990年、東西ドイツが統一を果たしてから、彼女は政治的な活動を始めることになります。
同時にキリスト教民主同盟(CDC)に入党。出自から理解できます。
8年後には党幹事長。秀でていたのですね。
2005年、政権1期目。社会民主党と大連立。
2009年、政権2期目。自由民主党と連立。
2013年、政権3期目。社会民主党と大連立。
2018年、政権4期目。難航するも社会民主党と大連立。
現実主義ですね。
日本も見習ったらいいと思います。
大同小異。現実主義で政権を争いましょう。
諦めず我慢づよく、原理原則に惑わされないでね。
記憶に残るのは
・トランプ嫌い
・原発廃止
・同性婚導入
・コロナ対策でロックダウンを決める際、心から国民を説得した
・難民対応に苦慮する
民主政治の下、16年間もの長期に渡って国民を指導した実績は高く評価されるべきです。
辞め方も「引退」と清い。
晩節を汚す日本の政治家と大違いですね。
最後に、エピソードを。
メルケル氏は「将来、歴史の教科書に何と書かれたいか」と聞かれ、
「労をいとわなかった人」と答えたという話がある。
手柄に固執することなく、労をいとわず、一つ一つの危機に対処した。
(板橋拓己・成蹊大教授)
データは毎日新聞です。
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