岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

若年性認知症の当事者・佐藤雅彦さんが書かれた文章です。

2012-04-17 06:08:48 | 佐藤雅彦さんと認知症のページ 

佐藤雅彦さんから「添付ファイルの文章をfacebookにのせてください」とのメールを受信した支援者の前田隆行さん(神奈川県相模原市在住)が自身のfacebookに掲載されました。

当ブログにも掲載させていただくことのお願いしました。
了解を得て、お二方とも実名で掲載させていただくことになりました。

佐藤雅彦さんは2005年に若年性認知症を発症されました。
1954年のお生れです。
A4サイズでプリントアウトしますと、16枚にもなる長文です。
その中から一部分を転載させていただきます。
原文のままです。

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一番いいたいこと「認知症になったも何も、考えれれなくなるわけなない」


5.どういう社会になってほしいか

1)常識で考えるとおかしなことに見えても、失敗しても、笑ってすましてもらえるような、すぐ苦情を言わなに、成熟した余裕のある社会。

2)道で迷っていたり、スーパーでウロウロと商品を探している時、「何かお困りですか」と声をかけてくれるやさしい、社会。

3)スーパーや駅の窓口で、支払に時間がかかっても、待ってくれる優しい社会。現実はせかされるので、複数支払ま窓口があるところでは、高齢者、障害者、認知症本人の優先窓口を設けてもらいたい。そうすれば認知症本人も優先窓口だと言うことで、心に余裕ができ、せかされるともなく、支払うことができる。

4)障害者、高齢者、認知症本人を、社会のお荷物と考えるのではなく、コミュニティの一員として認める社会。そのためには、認知症の人を劣る、価値のない存在と考えない。

5)認知症の人のできることを見つけ、駅や公園の掃除など、認知症の人に役割与えてくれる社会

6)人間の価値を、あれができる、これができる、という人の有用性だけで、考えるのではなく、多様な価値観を認め、すべてのひとが等しい尊い存在であると認める社会。

7)行う作業に時間がかかっても、その作業をする自由がある社会(作業に時間がかかると言うり理由だけで、その作業から排除しない社会)

8)障害年金をもらっている人を、家に閉じ込めるのではなく、外に出て活動する自由のある社会。(現実には、外に出歩いていると、障害年金をもらって、外に出てあそんでいる、本当は病気ではないのではないか言う、偏見がある)

9)認知症の人を何も考えられない人ではなく、言葉を理解するのに時間がかるる人、今までのように、問題行動だけを取り上げるのではなく、適切な介護をすれば、一部の例外を除いて、認知症の人が笑って暮せると信じることができる社会。

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本当にこんな社会になったらいいな。まずは私自身が心がけたいと思います。
この文章は大変な努力、気力を持って書かれたものと思います。その大変さも原文には掲載されています。
追って転載させていただきます。



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