人生の終盤に至って、やっと1つのことが分かった。
昔、「あなたにはペルソナがないですね」とカウンセラーの人に言われたことがあったし、「木莉ちゃんって裸だね」とある友達にもちょっと小馬鹿にされたこともあった。
私は、化粧もしないし、仮面と言えるようなものは何も持っていないようだ。
勿論、自分でも大人としてのペルソナに乏しいことには気づいていて、そのことがコンプレックスになっていたのだが……
最近『敏感過ぎて困っている自分の対処法』と言う本を読んだ。
そこには、そういう人が5人に1人は存在していることが書いてあった。
それはHSP(HIghly Sensitive Person)のことについて書かれた本で、その著者は心理学の専門家ではなく、HSPで色々、苦しい体験をしてきた人であった。
そういう人たちは人との境界を作れなくて、小さなことにも敏感に反応しすぎ、いつもとても疲れたり、体調不良を起こしたりするそうだ。
もともと敏感な気質の人が幼いころに安心安全でない家庭で育ったことによるトラウマが原因だということだった。
でも、そういう人たちは生物の生存戦略だったのではないかと言うことで、敏感過ぎる人たちがいたために人類も生き延びて来られたのではないかと言うことが書かれてあった。
社会のカナリア的な存在だそうだ。
なるほどね。
私は、外見ではとっても元気そうに見えるので、人からは怠け者で、臆病で、子供っぽいと思われてきた。
人との適度な境界を作れないために、時々、誰かに憑依されてしまうことがあり、疲れることが多くて、人と会ったり、サークルなんかに参加するとクタクタに疲れ切ってしまった。
どうも人並みに馬力が出ない。
そんな、変に敏感過ぎる自分が嫌でたまらなかった。
ずっと肩身の狭い思いで生きて来た。
でも、うん、5人に1人なのか。
人とうまくやっていけなくて、頑張っている割には、家事も仕事もできなくて、いつも疲れ切っている自分を頭から否定することはないのだと何だかしっくりした。
木莉
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