Hobo's File by KINO

道の向こうへ歩いて行けば 違った空が見えてくるんです

空の下の違った風景を見ていたら 色々感ずることもあるんです

お江戸でござる

2013-12-18 22:11:00 | 音楽
昨晩は赤坂ブリッツで憂歌団のお江戸公演を見て来ました。その前に午前中に所用があり
有給休暇を取っていたので、渋谷文化村の映画館で「バックコーラスの歌姫たち」を見てきた。
原題の「20 Feet From Stardom」が物語るように、センターに立ちたくても20フィート後ろで
歌う事を余儀なくされた女性シンガー、特に黒人のドキュメンタリー。だと言うのにJTの
バックでお馴染みのDavid Lasleyにもインタビューしていたな。一時はセンターに立っても
それを維持する事は難しく、素晴らしい声を持ちながら消えて行った人も少なくない。
今年リイシューされたクラウディア・リニアは今や教師をしている。そう考えると、ロックの
殿堂入りしたダーレン・ラヴやストーンズのバックでずっと歌っているリサ・フィッシャー等は
恵まれている。同じストーンズのバックで"Gimme Shelter"の熱唱を聴かせてくれたメアリー・
クレイトンが今も元気で、どこかのライブハウスで歌っている姿には嬉しくなった。
結構ツボにはまった映画でした。おまけにサービス・デイで千円というのもラッキーでしたね。
しかし今年も映画は4~5本しか見ていないのでベスト10はムリ。毎年目標は10本超ですが。



てな訳で終了後はハンズで旅行バッグを下見してから赤坂へ移動。9月に大阪で見ているから
目新しさはない。最初から東京も発表になっていたら、多分大阪へはいかなかっただろうな。
定時の19:30になると前座のドラマーズが出て来て、25分間タイコを叩いて場を暖める。
この日はフリプリの富田京子も加わって、5人でにぎにぎしくやってくれた。新井田耕三も
キヨシに続きドラマー仲間の島田和夫も亡くなって寂しい事だろう。大阪では開演前に
TVアニメの「ゲゲゲの鬼太郎」の憂歌団の出演回を流したのだが、この日はやらなかった。
この分は大阪へ行った価値ありか(笑)。5分と言う短い転換で憂歌団の3人が出てくる。
曲構成はほとんど同じか。お客の「クリスマス!」の声に応えて"Amen"をやったぐらいが
新味か。しかし後半はちょっと危ない歌詞だった(秘)。島田クンが亡くなってもはや復活は
無いと思っていただけに、再び木村の「奇跡のだみ声」に勘太郎の流麗な職人ギターの
重なりを聴けるとは思わなんだ。嬉しいよ。「ボチボチやってきます」と言う言葉を信じたい。
"君といつまでも"の中の歌詞「僕は死ぬまで歌い続けるぞ」の叫びは、木村の決意表明として
聴いたのでした。「ザ怨歌」、「ちっちゃなダイヤモンド」と和製ブルースの枠を飛び越えた
歌の数々が好きだ。もちん"Stealin"や"おそうじオバチャン"、"シカゴバウンド"などの
クラシックスも大好きだ。そして"胸が痛い"は名曲です。ワタシの人生の100曲にランクイン
確実です。大阪よりも酒量は控えめな木村だが、ステージ上は禁煙のはずだが花岡と共に
タバコをスパスパ吸っていた。お客の問いにダジャレで返すのを見るにつけ、いつまでたっても
ガキの顔を残す奴である。勘太郎が花岡を称して「ムッシュ」と言ったのは、上手かった。
ニット帽をかぶった風貌は確かに釜萢さんぽかった。後半はドラマーズの連中が、島田クンの
グレッチのドラムスを叩いて交代にバックを勤めた。和尚の木魚じゃないけれど、叩くことが
また彼への供養と思いたい。アンコール・ラストの"ウー・チャイルド"まであっという間の
150分。唯一無二の個性を見せびらかしてくれた。又のお江戸への来訪を待っておりますゾ。


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