2日目は8時のモーニングコール前に目が覚める。前日、コンビニで買ってきたサンドウィッチと
牛乳で朝食。9時を回ったのでフロントに行き、明日のデイ・ツアーのリコンファームを
お願いするも混雑して繋がらない。「連絡しとくから後で来て頂戴」との事で、部屋へ戻る。
手強いオージー英語を無料電話で代行してもらうのは助かります。結局、30分程して行けば
完了との連絡を頂き、バウチャーを部屋へ置いてフリーマントルを目指す。今日のフェスの
チケット保持者は無料で往復交通機関を利用できるとの事であり、チケットコピーを見せて
10時前の電車へ乗り込む。30分程度でフリーマントルへ到着。海に近い落ち着いた街である。
会場のフリーマントル公園は徒歩30分程で到着。ゲートで水のボトルを取られたのは残念。
広い会場には野外ステージとテントステージの二つあり、その周りに物販スペースがある。
まずはテントでコンテストで選ばれた女性ボーカルのR&Bバンドからスタート。名前は失念
したが、タイトな演奏とパンチの効いた歌でなかなかヨカッタ。たった20分だったが熱演でした。
足を野外に向けスライド多用のDave Hole、テントへ戻りブラス・バンドのThe Soul Rebels、
再び野外でのRussell Smithと知らない連中をホットドッグを片手にビールを飲みながら
見ていた。まあ、こんな見方も野外フェスらしい所である。
やっと知ってる名前に会う。Jake Buggは英国期待の新生である。以前WOWOWでLIVE映像を
見た事があるが、リズム隊とのトリオ演奏で若者らしい溌剌さに溢れている。個人的には
ゆったりとした曲には惹かれるが、早い曲は凡庸なブリット・ャbプの枠を超えたものでなく
退屈だった。まあ、音盤買う程の人じゃないか。期待してたほどではなかったが、音楽は
嗜好品だからね。引き続きテントでSteve Earle & The Dukesを見る。彼を見るのは久しぶり
だが、やさぐれた風貌ながら作る曲はなかなか素晴らしい。リズム隊にギター、フィドルの
4人を従え丁寧に歌い続けた。奥さんのAlison Moorerは今回は帯同してないようだ。
バンドではフィドルの女性がダイナモの役目として効いていた。Sharron Shannonでお馴染み
"Galway Girl"も聴けて満足な1時間だった。終了後に野外ステージへ急ぐもGary Clark Jrの
LIVEを2曲しか聴けなかったのは残念。見たいものがかぶるのもフェスなのです、この日は
Erykah BaduやEdward Sharpeも聴くこことはできなかった。
再びテントに戻ればDoobie Brothers登場。もはやタイコの連中は鬼籍に入ってしまったが、
フロントの連中は健在でした。ベースが元New Grass RevivalのJohn Cowanと言うのが
嬉しい。彼が入る事によりコーラスは鉄板だ。John McFeeのギター、ペダル、フィドルとマルチ
プレーは演奏面での核を成していた。外堀が埋まればTom Johnston、Pat Simonsの歌も
安心だ。しかし70年代に沁み込んだ歌の数々は気持ち良い。一緒に歌えるしね。気がつけば
"Listen To The Music"で60分のステージを終えていた。プレイヤーもリスナーも楽しい時間を
共有できた感じでした。これでテントとはおさらば、以降は野外で過ごすのでした。
お次はElvis Costello & The Imposters。持ち時間が60分と言う事で、代表曲のオンパレードと
濃厚な時間が続く。途中、Jesse Winchesterの曲を歌ったので、「嗚呼逝っちゃったのかな」と
思ったらやっぱりだった......残念ですね。それから1st Albumに参加していたという縁から
DoobiesのJohn McFeeを終盤招き入れ、"Alison"他4曲も聴けたのはもうけものでした。
しかしCostelloに60分は短すぎたな。
日も暮れた頃にJohn Mayerが登場。新世紀のギタリストは優男風で女性の黄色い声が飛ぶ。
ブルースと言うよりも、オーガニックな感じでしたね。アコギとエレキを持ち替えながらソロも
たっぷりと弾くあたり、かなりのナルシストと見る。フロントには二人のギタリストもいたが
一人は女性で彼女の立ち姿が美しく暫し見とれていた。他にもリズム隊、キーボードに二人の
コーラスと結構な大所帯。曲良し、ギター良し、ルックス良ししと3拍子揃えば人気も出るはず。
Van Morrisonの"And It Stoned Me"のカバーもやる辺り、先輩諸氏へのアピールも忘れない。
但し、ワタシにはちょっと綺麗にまとまり過ぎてるように思えちゃう。持たない者の僻みか(爆)。
90分、若いお姉ちゃんを中心に観客の受けは最高でしたね。
トリはDave Matthews Band。確かサックスのメンバーが亡くなったはず。それでも残された
メンバーは目一杯に演奏し、それぞれのソロ回しで光り続ける。Jam Bandと括られるが
歌もいいんだよな。前から3列目で見ていたが、後ろの女性はずっと一緒に歌っていた。
男っぽいが女性ファンも結構いるようだ。一時エレキを持ったこともあるが、今は再びアコギ
だけをDaveは弾き続ける。フィドルの人とのからみもスリリングだった。しかしその反面
緩いDaveのMCは演奏とのキャップが大きい。ほとんどギャグかと思う程。うねった演奏は
2時間続いた。こんな素晴らしい演奏をするバンドだが、日本ではほとんど無視されてるのが
もったいない。Fuji Rockあたりで呼んでも受けるとは思うのだが。しかし11時間立ち通しで
いささかガス欠。何とか持ったが、駅まで歩いて改札を過ぎる所で電車が出て行く。
「30分待ちか」とガッカリしたが、臨時列車が10分後に出るとのことでホッとした。
部屋に戻ったのは23:30過ぎ。シャワーを浴びて、足に消炎クリームを塗って長い1日が
終わろうとしている。
......to be continued
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