きみちゃんの息抜き・・・

ラジオモンスター番組「秀電社のキキミミアワー」で話した内容を写真付きで詳しくお伝えしています。

補聴器Q&A㉔「試聴した補聴器は聞こえたのに、購入した補聴器は聞こえが悪いんですが、どうして?」

2019年11月03日 | 補聴器

めっきり寒くなってきましたねー。

さて、今回の補聴器の質問は、

「補聴器を何日か試聴してまあまあ聞こえたので、これなら良いと思い同じものを購入したんですが、購入して暫くしたら聞こえないと感じるようになって、調整にも何度か行きましたが、満足できません。もっとよく聞こえるようになる方法はあるんでしょうか?」という質問です。

ズバリ、アンサーです。

「使いはじめの頃は聞こえると感じていたのに、慣れてきたら聞こえに満足できなくなったという訴えです。

はじめは一日の間に使う時間も短かく、家の中で使うのがほとんどだったのに、慣れてくると時間が長くなり、外でも使うようになって、色んな場面で聞くようになったら、途端に満足度が下がったということだと思います。

この満足度低下にはいろんな要因が関係しています。

1、耳が補聴器の音に慣れて、もっと音を欲しがるようになってきている。

2、静かな環境ばかりでなく、周りがうるさい環境での補聴器使用が増えて聞き難くなった。

3、はじめは家族など限られた人との会話中心だったのに、外に出て様々な人との会話が増える中で、早口の人や、声が小さい人、口ごもった人、大きすぎる人、多人数での会話など補聴器には苦手な聞き取りが多くなった。

適切な音量や音質の問題周りの騒音環境の問題話す人の話し方や多人数での会話の問題が補聴器での聞き取りに大きく影響することがわかりますね。

これらの打開策としては、

1、認定補聴器技能者のいる認定補聴器専門店に補聴器の調整の見直しに行ってください。

まずは、専門家による補聴器調整の見直しを行うことが大切です。認定補聴器専門店は、適正な補聴器調整をするのに必要な設備を完備しています。

補聴器の特性を測る「補聴器特性検査装置」、聞こえの状態を測る「聴力測定装置」、言葉の聞き取りの状態を測る「語音聴力測定装置」補聴器を装用した状態での聞こえの状態を測る「補聴効果測定装置」、様々な環境音の中での聞こえの状態を見る「マルチ音源測定装置」などです。

認定補聴器専門店では、これらの機器を駆使して調整が適正か測定し、最適な聞こえになるよう調整を行います。

また、補聴器付属の騒音抑制装置や指向性などの機能を有効に活用して、会話の聞き取りを高めていきます。

さらに、聞き取り力を上げていく補聴器装用練習などを行います。

 

別のお店で購入した方でも心配いりません。

調整料は有料になりますが、認定補聴器専門店では、認定補聴器技能者がきちんと対応してくれます。


2、音環境の整備が必要です。

冷蔵庫のモーター音やエアコンの空調音、換気扇の音が必要以上にうるさく、聞き取りが悪くなります。

固い床の所では、音が反響して聞き難くなります。

これらの音が出ないようにすることはできませんが、騒音抑制装置などの機能を使ったり、音質調整をすることによって、これらのノイズを低減させて聞き取りを良くすることが出来ます。

認定補聴器技能者にどのようなノイズが気になるのか説明して、調整してもらってください。

 

3、周りの人に補聴器を使っていることを話して、少しだけ気遣ってもらうようにしましょう。

補聴器を付けると、大きな声は余計に聞き難くなります。小さい声も聞き難くなります。

普通の声で、少しだけゆっくり、正面から話してもらうようにしましょう。

複数の人数での会話の時は、主に話す方のそばに座るようにします。

 

 

補聴器をつけても完璧に聞こえが回復するわけではありませんが、ちょっと努力と工夫をすることで補聴器への満足度がかなり変ってきます。

補聴器での聞き取りに満足できない時は、まずは認定補聴器専門店に相談に行ってください。

認定補聴器技能者が、丁寧に調整しながら、聞き取り力を上げるための補聴器装用練習を行って満足度の向上を図っていきます。