HINOKIO ★★★

今回は「HINOKIO」をDVDでみました。ネタバレあります。

母親が事故で亡くなり、自らの殻に閉じこもってしまった小学生が父親が開発した代理登校ロボットを使い学校に通う中で芽生える友情と恋の錯綜を描くわけですが、なかなか惜しい作品です。

ゲーム関係の話をバッサリ切って、もっと他の手法で映画的な山場を構成すればかなりの名作になりえたプロットです。

思うにもしかしたら連続ドラマ向けな話かもしれません。学校モノは今ウケてますし。

かなりリアルなCGで描かれる代理登校ロボット「HINOKIO」。もはやどこまでがCGでどこまでが本物の模型かわかりません！（笑）なかなかこれが見所たっぷりです。

それにしてもこの映画に出てくる父親は父親失格です。
まあだからこそ映画の文脈的な整合性を損なわないのかもしれませんが逆にリアリティが失われています。

こんな父親じゃあ誰だって引きこもりますわ。

それにしても代理登校制度が実際に施行されたとしたらかなり引きこもりを助長してしまうでしょうね。そういう意味ではかなり世相を反映しているとも言えますが。

生身のコミュニケーションを触れることにより引きこもることを止めて部屋から出ていくシーンは結構感動的ではありますが現実はこんなに感動的にはいきませんよね。

色んな意味で現代の抱える社会的な病理の根の深さを考えさせる映画になりましたね。是非とも連続ドラマで見てみたい主題であります。