シン・仮面ライダー
新宿TOHOシネマズ、IMAXで鑑賞。
満足!
事前の評判が微妙な人がちらほらいたので、期待値下げて見に行ったけど…だからなのか、満足でした。
しかし、シンゴジラやシンウルトラマンと比べると、これは観る人を選ぶ映画かもしれない。
それは仮面ライダーが描いている本質的なテーマが改造人間の悲哀だからなのかもしれない。一般の人にとっては本当にどうでもいいテーマなのだ。「悪の秘密結社に勝手に改造される」なんてこと自体が普通の人には訪れない。
平成ライダーはクウガを筆頭に「普通の人がやんごとなき事情に巻き込まれる形で変身せざるを得なくなるという虚構」をリアルに描こうとしてきた。
初代仮面ライダーを忠実に再現しようとするとどうしてもショッカーとか怪人とか改造された経緯を描かざるを得ない。人体改造というテーマは超難しい。
一方でゴジラもウルトラマンもあくまでも一般人の視点というのをいくらか持たせることができる。それはゴジラで言えば人間全員だし、ウルトラマンで言えば禍特対の皆様や普通の人間たちである。つまり、巨大な異様な存在vs.取るに足らない人間存在という対比の中にドラマを配置できる。
人間存在をしっかりと描かなくてはならないのに、エヴァ的なアプローチでのキャラ造形しか出来なかったのは敗因かもしれない。特撮で人のサイズでドラマ展開するので、人のドラマがきっちりと描かれてほしいというのは我儘だろうか。
つまり、簡単に言えば設定も含めて
本郷猛=碇シンジ
緑川ルリ子=綾波レイ+葛城ミサト
緑川博士=碇ゲンドウ
緑川イチロー=碇ゲンドウ
2号=アスカ
怪人たち=使徒
といった構図である。
初代仮面ライダーやエヴァという作品をちゃんと観て知ってて、という前提があると次から次へと楽しいが、知らないとあんまり分からないまま、共感しづらいかもな、と。
以下ネタバレします。
「仮面ライダー 本郷猛は改造人間である…」
という有名なナレーションと仮面ノリダーでもオマージュされた有名な改造シーンが無いままに、ダンプに追いかけられるバイクチェイスで話が始まり、簡単な回想と説明セリフでしかサクッと説明されないのでかなり理不尽に本郷猛は改造人間になってしまったという描写がなされる。
今時、あの改造手術シーンを真っ向から作成するのはちょっと難しいのかもしれない。人間体に戻すための機構が内蔵されてるのは何故なんだろうなあ。そこは言及がなかったが、まあ、ずーっと改造体だと流石に人間世界には溶け込めないからだろうか。それにしてもどんな謎技術なのだろうか。顔の皮が裂けた後に綺麗にすっきり戻るというのは…。
あまり過去や改造直前の展開も語られない。これはある意味原作踏襲ではあるものの、初見の人は一気に置いていかれる気はする。
しかも、戦闘員との戦闘ではいきなりのグロ描写。(戦闘員の頭蓋やら胴体が吹き飛ぶ吹き飛ぶ)
これは大百科やら設定集などで何十トンと散々誇張されてきた仮面ライダーのパンチ力、キック力が普通のショッカーの戦闘員に発揮された場合の正しい描写とも言え、ある意味では好感が持てた。この辺りがまさに庵野節だろうか。
謎のダンプ爆破により、崖から落ちたはずなのにかなり元気な浜辺美波演じるルリ子、その理由は後ほどわかります。
それにしても、ルリ子、キャメルのロングコートが似合いすぎています。
そして髪型含めたキャラデザインは言ってはなんですが、完全に「綾波レイを実写化した感じ」にも見えますね。悲劇的な結末までも綾波レイを踏襲…。原作である仮面ライダーには緑川ルリ子という名前のキャラはいたものの、こういう存在(ショッカーの構成員かつ緑川博士のDNAを使った生体電子演算装置)ではなかった、ということを考えると、ここがまさにシン仮面ライダーとしてのオリジナル要素とも言えるでしょうか。蝶々オーグ/緑川一郎の設定にもまたオリジナル要素があります。
90話もある長編である原作の特徴あるストーリーを2時間の映画にまとめようとすると何かしら特徴的な脚本にはしないといけないわけですね。
その後、緑川博士は変身の仕組みやら元の姿に戻る方法、どうして本郷猛を仮面ライダーに改造したのかを一通り説明したら蜘蛛オーグに早々に殺されてしまいます。
その後、さすが、仮面ライダー、変身前で爆弾を喰らってもびくともせず、しかも建物の中に停めてあったバイクはなぜかすぐに外に停まってて…というなかなかのドラマ的な嘘。
仮面ライダーはルリ子を攫った蜘蛛オーグを追いかけます。ここでサイクロン号も脅威の変形。なかなかにこのサイクロン号の変形シーンは男心がくすぐられるシーンでした。
蜘蛛男あらため、蜘蛛オーグはこれまた声が聞いたことあるなあ、最近よく聴く声だなあと思ってたら大河ドラマに出ずっぱりの大森南朋と大物を声に起用。
飛翔シーンからのキックはバッタ男の面目躍如でしょうか。今回、非常に強力なライダーキックは終盤まで大活躍でした。(流石に技名は叫ばない)
空に飛び立つと蜘蛛とバッタでは圧倒的にバッタが有利というのは確かになあと言う感じではありました。
また、「仮面ライダー」は本郷猛の自称、というのもなかなか面白い展開でした。(原作TVシリーズでは、名前は4話で戦闘員に初めて呼ばれるそうです)
バッタオーグではカッコがつかないものなあ。
ショッカーの略称が
Sustainable
Happiness
Organization with
Computational
Knowledge
Embedded
Remodeling
というのも今どきですね。幸福の追求というのもまた…近年の新興宗教などでもこの手の連中がいるわけですが…1970年代の秘密結社と2020年代の秘密結社はそりゃあ趣も違って然るべきではありますよね。
そして、政府の男 竹野内豊と公安の男 斎藤工ですよ。
なかなかにインパクトありますね。
2人の名前がまさかの立花と滝というのは終盤でわかりますが、シンゴジラ、シンウルトラマンと観ているとね…。キャラや演出も殆ど同じというのもまたニヤッとさせられます。勿論、違うキャラなんだろうなあと思うものの…同じユニバースの赤坂と神永なんじゃないかなと思ってしまいますよね。
仮面ライダーが政府のために戦う構図になってしまっている…という非難の声もありますが、実際のところ、まともにショッカーと相対しようとすると旧作のFBIの滝だったり、今作の公安だったりのサポートは不可欠だよなあと思いますね。クウガでもアギトでも警察組織はバックアップに回っていますよね。
蝙蝠オーグ
意外と銃で撃たれるだけで相当のダメージを受けてしまうという蝙蝠オーグ。あと、ここでようやくルリ子がどうやら普通の人ではないことがわかります。どうにもここのネタばらしは、そこに至る仕組みの説明があまりないので、ルリ子が用意周到…ということがわかるエピソードに留まります。屋外でのライダーキックの餌食になります。それにしても、このライダーキックは相当にかっこいいですね。
蝙蝠オーグはどうしてこいつだけこういう旧作っぽいテイストになったのかなあ。
蠍オーグ
長澤まさみは仕事を選んだら?という気がしないでも無いですが、本当に…。三谷幸喜と言い、庵野秀明と言い、古沢さんといい、最近の長澤まさみのコメディエンヌぶりがヤバいですね…。いや、いい意味でなんですけどね!サクッと倒されてしまうのが残念なのと、他のレギュラーキャラとの絡みが無いのがなんともかんとも…蜂女を倒すためのシークエンスに成り下がってる感じでそこが残念。公安の銃でナレ死。無念ですね。
蜂オーグ
またもや、USAFが登場。今回は爆弾ではなく、ライダーを投下。シンゴジラ、シンウルトラマンに続き、三作品連続?今作ではあまり自衛隊は出てきませんでしたね。
黄色ベースの衣装やら刀が使われてたのは若干キルビルを彷彿としましたね。意識したのだとは思うんですけども。あらら…という口癖が何度も出てきましたね。ルリ子との過去が少しイメージできる流れでしたね。
戦闘シーンは止め絵のアニメーションみたいなアプローチでしたね。超高速戦闘。出来れば、この超高速戦闘の結末の付け方は工夫が欲しかったなあ。
最後はルリ子による説得中に蠍女の毒の入った銃で死亡。
ってか、公安強すぎでは?
別に仮面ライダーと共闘しなくても怪人2体も倒しているではないか。
2号ライダー: 寡黙、暗めの1号と相反して非常に強い陽キャラで、飄々とした1人が好きな一匹狼。1号と違い、風の力を必要とせずに変身可能。明らかに1号よりも力も強いし、そもそも洗脳のためか、元々の性格なのか、中の人の思い切りが良い。おかげで空中戦で1号は足の骨を折られる重症。(仮面ライダーテレビ版でも藤岡弘が骨折したために2号ライダーが出てくるんですよね。そのオマージュなのだろう。)2号の洗脳をルリ子が解くものの、その後に涙を流してる絵がなかなかのインパクト。
物語的には後半のキーマンの1人になります。2+1号となるわけですが、1号ライダーはこの世界観では復活は無いのだろうか。2号と1号の空中戦を見ていると、ちょっと他の怪人との戦いが浮いちゃうような別次元の戦いに見えてしまいますね。バッタオーグ同士だから実現した戦いということにしておきますかね…
カメレオンカマキリオーグ 何気に光学迷彩マントという最大の武器を最初に放り投げたというのが残念の極み。いわば、反則武器だし、まとっていると強すぎてライダーが勝てないからかな…是非とも、攻殻機動隊の最初のシークエンスの逆をやってほしかった。(光学迷彩にどうやって勝つ?)
ルリ子抹殺に成功するも、2号ライダーキックで即退場になってましたね。
偽ライダー: これまたあっという間にバイク技やダブルライダーキックで瞬殺。動きのあるシーンではありましたが、フルCGに近いシーンでもあり、FF7風味たっぷりでした。後にNHKで放送されたドキュメンタリーによると、実はフルCGではなく、格闘シーンもあったとのことで、そちらも見てみたかったなあと思う次第。完全版みたいなもので見られると良いなあ…
蝶々オーグ:0号を名乗るわけですが、そういう意味では彼もまたヒーローになりたかったクチなんでしょうね。
詳しい解説は以下記事ですが、過去も含めて屈折した経緯を感じさせました。が、別売りの漫画読まないとわからないバックグラウンドがあるのはちょいといただけないなあとは思いました。もう少し解説が欲しかったかな。
倒され方は割と自壊に近い感じだったのでしょうか。
プラーナを自前では取り込めなかったのも痛手?
https://cinemarche.net/column/sin-kamenrider-0-ichiro/#i-2
あと、この作品におけるイチローの目的はまんま、エヴァの人類補完計画だよね、というツッコミがウェブ上では多数。
確かにその通りなんだよね。庵野秀明の世界観の中で絶対悪として存在するのは「人間としての自主的な尊厳を奪う存在」というのは面白いのだが、違う主題も出てくると良いなあとは思う。
K: ロボット刑事を意識したKのデザインとキャラクターは気になる目配せ。石ノ森作品を今後もシンシリーズで作るのかどうか。最後が描かれず気になるところです。が、流石にシン・キカイダーとかシン・ロボット刑事、はやらないんだろうなあ。
新宿TOHOシネマズ、IMAXで鑑賞。
満足!
事前の評判が微妙な人がちらほらいたので、期待値下げて見に行ったけど…だからなのか、満足でした。
しかし、シンゴジラやシンウルトラマンと比べると、これは観る人を選ぶ映画かもしれない。
それは仮面ライダーが描いている本質的なテーマが改造人間の悲哀だからなのかもしれない。一般の人にとっては本当にどうでもいいテーマなのだ。「悪の秘密結社に勝手に改造される」なんてこと自体が普通の人には訪れない。
平成ライダーはクウガを筆頭に「普通の人がやんごとなき事情に巻き込まれる形で変身せざるを得なくなるという虚構」をリアルに描こうとしてきた。
初代仮面ライダーを忠実に再現しようとするとどうしてもショッカーとか怪人とか改造された経緯を描かざるを得ない。人体改造というテーマは超難しい。
一方でゴジラもウルトラマンもあくまでも一般人の視点というのをいくらか持たせることができる。それはゴジラで言えば人間全員だし、ウルトラマンで言えば禍特対の皆様や普通の人間たちである。つまり、巨大な異様な存在vs.取るに足らない人間存在という対比の中にドラマを配置できる。
人間存在をしっかりと描かなくてはならないのに、エヴァ的なアプローチでのキャラ造形しか出来なかったのは敗因かもしれない。特撮で人のサイズでドラマ展開するので、人のドラマがきっちりと描かれてほしいというのは我儘だろうか。
つまり、簡単に言えば設定も含めて
本郷猛=碇シンジ
緑川ルリ子=綾波レイ+葛城ミサト
緑川博士=碇ゲンドウ
緑川イチロー=碇ゲンドウ
2号=アスカ
怪人たち=使徒
といった構図である。
初代仮面ライダーやエヴァという作品をちゃんと観て知ってて、という前提があると次から次へと楽しいが、知らないとあんまり分からないまま、共感しづらいかもな、と。
以下ネタバレします。
「仮面ライダー 本郷猛は改造人間である…」
という有名なナレーションと仮面ノリダーでもオマージュされた有名な改造シーンが無いままに、ダンプに追いかけられるバイクチェイスで話が始まり、簡単な回想と説明セリフでしかサクッと説明されないのでかなり理不尽に本郷猛は改造人間になってしまったという描写がなされる。
今時、あの改造手術シーンを真っ向から作成するのはちょっと難しいのかもしれない。人間体に戻すための機構が内蔵されてるのは何故なんだろうなあ。そこは言及がなかったが、まあ、ずーっと改造体だと流石に人間世界には溶け込めないからだろうか。それにしてもどんな謎技術なのだろうか。顔の皮が裂けた後に綺麗にすっきり戻るというのは…。
あまり過去や改造直前の展開も語られない。これはある意味原作踏襲ではあるものの、初見の人は一気に置いていかれる気はする。
しかも、戦闘員との戦闘ではいきなりのグロ描写。(戦闘員の頭蓋やら胴体が吹き飛ぶ吹き飛ぶ)
これは大百科やら設定集などで何十トンと散々誇張されてきた仮面ライダーのパンチ力、キック力が普通のショッカーの戦闘員に発揮された場合の正しい描写とも言え、ある意味では好感が持てた。この辺りがまさに庵野節だろうか。
謎のダンプ爆破により、崖から落ちたはずなのにかなり元気な浜辺美波演じるルリ子、その理由は後ほどわかります。
それにしても、ルリ子、キャメルのロングコートが似合いすぎています。
そして髪型含めたキャラデザインは言ってはなんですが、完全に「綾波レイを実写化した感じ」にも見えますね。悲劇的な結末までも綾波レイを踏襲…。原作である仮面ライダーには緑川ルリ子という名前のキャラはいたものの、こういう存在(ショッカーの構成員かつ緑川博士のDNAを使った生体電子演算装置)ではなかった、ということを考えると、ここがまさにシン仮面ライダーとしてのオリジナル要素とも言えるでしょうか。蝶々オーグ/緑川一郎の設定にもまたオリジナル要素があります。
90話もある長編である原作の特徴あるストーリーを2時間の映画にまとめようとすると何かしら特徴的な脚本にはしないといけないわけですね。
その後、緑川博士は変身の仕組みやら元の姿に戻る方法、どうして本郷猛を仮面ライダーに改造したのかを一通り説明したら蜘蛛オーグに早々に殺されてしまいます。
その後、さすが、仮面ライダー、変身前で爆弾を喰らってもびくともせず、しかも建物の中に停めてあったバイクはなぜかすぐに外に停まってて…というなかなかのドラマ的な嘘。
仮面ライダーはルリ子を攫った蜘蛛オーグを追いかけます。ここでサイクロン号も脅威の変形。なかなかにこのサイクロン号の変形シーンは男心がくすぐられるシーンでした。
蜘蛛男あらため、蜘蛛オーグはこれまた声が聞いたことあるなあ、最近よく聴く声だなあと思ってたら大河ドラマに出ずっぱりの大森南朋と大物を声に起用。
飛翔シーンからのキックはバッタ男の面目躍如でしょうか。今回、非常に強力なライダーキックは終盤まで大活躍でした。(流石に技名は叫ばない)
空に飛び立つと蜘蛛とバッタでは圧倒的にバッタが有利というのは確かになあと言う感じではありました。
また、「仮面ライダー」は本郷猛の自称、というのもなかなか面白い展開でした。(原作TVシリーズでは、名前は4話で戦闘員に初めて呼ばれるそうです)
バッタオーグではカッコがつかないものなあ。
ショッカーの略称が
Sustainable
Happiness
Organization with
Computational
Knowledge
Embedded
Remodeling
というのも今どきですね。幸福の追求というのもまた…近年の新興宗教などでもこの手の連中がいるわけですが…1970年代の秘密結社と2020年代の秘密結社はそりゃあ趣も違って然るべきではありますよね。
そして、政府の男 竹野内豊と公安の男 斎藤工ですよ。
なかなかにインパクトありますね。
2人の名前がまさかの立花と滝というのは終盤でわかりますが、シンゴジラ、シンウルトラマンと観ているとね…。キャラや演出も殆ど同じというのもまたニヤッとさせられます。勿論、違うキャラなんだろうなあと思うものの…同じユニバースの赤坂と神永なんじゃないかなと思ってしまいますよね。
仮面ライダーが政府のために戦う構図になってしまっている…という非難の声もありますが、実際のところ、まともにショッカーと相対しようとすると旧作のFBIの滝だったり、今作の公安だったりのサポートは不可欠だよなあと思いますね。クウガでもアギトでも警察組織はバックアップに回っていますよね。
蝙蝠オーグ
意外と銃で撃たれるだけで相当のダメージを受けてしまうという蝙蝠オーグ。あと、ここでようやくルリ子がどうやら普通の人ではないことがわかります。どうにもここのネタばらしは、そこに至る仕組みの説明があまりないので、ルリ子が用意周到…ということがわかるエピソードに留まります。屋外でのライダーキックの餌食になります。それにしても、このライダーキックは相当にかっこいいですね。
蝙蝠オーグはどうしてこいつだけこういう旧作っぽいテイストになったのかなあ。
蠍オーグ
長澤まさみは仕事を選んだら?という気がしないでも無いですが、本当に…。三谷幸喜と言い、庵野秀明と言い、古沢さんといい、最近の長澤まさみのコメディエンヌぶりがヤバいですね…。いや、いい意味でなんですけどね!サクッと倒されてしまうのが残念なのと、他のレギュラーキャラとの絡みが無いのがなんともかんとも…蜂女を倒すためのシークエンスに成り下がってる感じでそこが残念。公安の銃でナレ死。無念ですね。
蜂オーグ
またもや、USAFが登場。今回は爆弾ではなく、ライダーを投下。シンゴジラ、シンウルトラマンに続き、三作品連続?今作ではあまり自衛隊は出てきませんでしたね。
黄色ベースの衣装やら刀が使われてたのは若干キルビルを彷彿としましたね。意識したのだとは思うんですけども。あらら…という口癖が何度も出てきましたね。ルリ子との過去が少しイメージできる流れでしたね。
戦闘シーンは止め絵のアニメーションみたいなアプローチでしたね。超高速戦闘。出来れば、この超高速戦闘の結末の付け方は工夫が欲しかったなあ。
最後はルリ子による説得中に蠍女の毒の入った銃で死亡。
ってか、公安強すぎでは?
別に仮面ライダーと共闘しなくても怪人2体も倒しているではないか。
2号ライダー: 寡黙、暗めの1号と相反して非常に強い陽キャラで、飄々とした1人が好きな一匹狼。1号と違い、風の力を必要とせずに変身可能。明らかに1号よりも力も強いし、そもそも洗脳のためか、元々の性格なのか、中の人の思い切りが良い。おかげで空中戦で1号は足の骨を折られる重症。(仮面ライダーテレビ版でも藤岡弘が骨折したために2号ライダーが出てくるんですよね。そのオマージュなのだろう。)2号の洗脳をルリ子が解くものの、その後に涙を流してる絵がなかなかのインパクト。
物語的には後半のキーマンの1人になります。2+1号となるわけですが、1号ライダーはこの世界観では復活は無いのだろうか。2号と1号の空中戦を見ていると、ちょっと他の怪人との戦いが浮いちゃうような別次元の戦いに見えてしまいますね。バッタオーグ同士だから実現した戦いということにしておきますかね…
カメレオンカマキリオーグ 何気に光学迷彩マントという最大の武器を最初に放り投げたというのが残念の極み。いわば、反則武器だし、まとっていると強すぎてライダーが勝てないからかな…是非とも、攻殻機動隊の最初のシークエンスの逆をやってほしかった。(光学迷彩にどうやって勝つ?)
ルリ子抹殺に成功するも、2号ライダーキックで即退場になってましたね。
偽ライダー: これまたあっという間にバイク技やダブルライダーキックで瞬殺。動きのあるシーンではありましたが、フルCGに近いシーンでもあり、FF7風味たっぷりでした。後にNHKで放送されたドキュメンタリーによると、実はフルCGではなく、格闘シーンもあったとのことで、そちらも見てみたかったなあと思う次第。完全版みたいなもので見られると良いなあ…
蝶々オーグ:0号を名乗るわけですが、そういう意味では彼もまたヒーローになりたかったクチなんでしょうね。
詳しい解説は以下記事ですが、過去も含めて屈折した経緯を感じさせました。が、別売りの漫画読まないとわからないバックグラウンドがあるのはちょいといただけないなあとは思いました。もう少し解説が欲しかったかな。
倒され方は割と自壊に近い感じだったのでしょうか。
プラーナを自前では取り込めなかったのも痛手?
https://cinemarche.net/column/sin-kamenrider-0-ichiro/#i-2
あと、この作品におけるイチローの目的はまんま、エヴァの人類補完計画だよね、というツッコミがウェブ上では多数。
確かにその通りなんだよね。庵野秀明の世界観の中で絶対悪として存在するのは「人間としての自主的な尊厳を奪う存在」というのは面白いのだが、違う主題も出てくると良いなあとは思う。
K: ロボット刑事を意識したKのデザインとキャラクターは気になる目配せ。石ノ森作品を今後もシンシリーズで作るのかどうか。最後が描かれず気になるところです。が、流石にシン・キカイダーとかシン・ロボット刑事、はやらないんだろうなあ。
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