けろっぴぃの日記

最近、政治のことをはじめとして目を覆いたくなるような現状が多々あります。小さな力ですが、意見を発信しようと思います。

朝日記者の国語力を低下させた「洗脳」の犯人は?

2014-09-14 00:47:52 | 政治
今日、あることに気が付いた。実は朝日新聞の木村社長が記者会見を行っていた時間、BSフジのプライムニュースで「吉田調書」問題が特集されていて、そこには福山哲郎元官房副長官やジャーナリストの門田隆将氏が出演していた。その中での福山元官房副長官の発言に「おやっ?」と思わせるものがあった。その点について今日は指摘しておきたい。

まず、下記の指摘の動画は下記のサイトで見ることが出来る。

You Tube「プライムニュース 140911 part3


この番組でも朝日新聞が捏造した「福島第一原発の作業員の90%が逃げ出した」という部分を繰り返し深く掘り起こしていたのだが、朝日新聞が追い込まれた事の顛末を既に知っているから、福山元官房副長官にしても「逃げ出したか逃げ出していないか?」ないしは「命令違反か、命令違反でないか?」については全く興味がないとし、その点は完全にスルーしていた。しかし、彼はある部分に非常に執着をもって熱っぽく語っていた。それは、「事実として・・・」と何度も繰り返しながら語られていたので、非常に思い入れがある、これこそがポイントであると言わんとばかりの発言であった。

その発言とは、3月15日の福島第1原発2号機のサプレッションプールが欠損し、大量の放射性物質が放出された前後の所員の行動と吉田前所長の気持ちを代弁したものである。吉田調書での発言を引用する様な趣旨で、吉田所長が第一原発の周辺での待機を本来は指示しており、これの意図するところは原発がまさに暴走しそうな状況にある中で、何か事が起こったら色々とやって欲しいことが多々あったのだが、結果として所員たちがF2(福島第2原発)に行ってしまたが為に、やって欲しいことがあっても対応できない状況に追い込まれていた。そして、所員がそのF2に行っている間に2号機のサプレッションプールが欠損して、3/11~3/14の間には見られなかった、全く取り返しがつかない膨大な量の放射性物質がまき散らされてしまった。「これは紛れもない事実である・・・」という内容であった。

この様に聞けば誰もが、「所員が命令違反かどうかは知らないが、F2に行ったので3/15の放射性物質の大量放出が止められなかった」という趣旨だと勘違いしてしまうところである。女性キャスターはCMを挟んだ後でこの点を重要視し、何度も繰り返して「先ほど、この様に言いましたよね・・・」と聞き直した。その都度、福山氏は「そうは言っていない」と繰り返し、門田隆将氏も事実関係の訂正に努めていた。福山氏は劣勢に置かれて繰り返し否定したが、話を整理しながらも「所員がF2に退避した」「それは吉田所長の意図することではない」「何か事が起きた時に、吉田所長には所員たちにやって欲しいことが色々あったはずである」「所員がF2に行っている間に2号機から大量の放射性物質がまき散らされた」という断片的な「事実」を「事実」として受け止めるべきであることを主張しようとしていた。確かに、この断片的な「事実」は「事実」であることは間違いし、この事実の羅列には「命令違反」とか「逃げた」という表現はない。こう聞くと、朝日新聞の様な明ら様な捏造と非難される筋合いの話ではないのだが、しかし、この事実をどの様に繋ぎ合わせるかは注意が必要である。この様な「事実の並び」は、明らかに聞いている者をある方向に誘導する悪意が含まれている。

本当の「真実(≠事実)」とは、吉田前所長は3月15日に起きたような大量の放射性物質の放出と言う様な危険な事態が起きることを想定し、(門田氏の言葉を借りれば)「非戦闘員」である女性や事務職の人々をF2に退避させるタイミングを見計らっていた。その為の議論もしていたし、その退避の際の移動手段としてのバスの手配も指示していた。それを熟知していた所員は、その指示がいつなされても良いように常に意識し、吉田前所長が曖昧な発言をした際に誤解して、「F2へ行け!」とバスの運転手に指示してしまったのである。門田氏の話では、吉田前所長らは3月11日から次から次へと難題が押し寄せてきて、睡眠時間が全くないような状態であり、「打ち合わせ等で必要性がない場合には、お互いに『声をかけない』」という約束をし、緊急を要しない時間を1分でも見つけて机にふさり、30分とか1時間と言う短い時間の睡眠を確保していたという。100時間近くに渡り殆ど徹夜をし、且つ、精神的に追い詰められると共に肉体的にも負担がかかる状態が続き、意識がお互いに朦朧とした中で曖昧な発言や伝言ミスがあったとしても、それは「極めて当たり前」の結果である。極限状態に置かれていたのは事実である。そんな中で2号機のサプレッションプールの圧力が下がった。誰の目にも、膨大な量の放射性物質が大気中に放出されたのは明らかである。放射性物質は大気に乗って拡散するから、その圧力低下から極短時間で放射線量が急激に上がるのは、現場の所員なら誰でも分かることである。吉田前所長の退避の指示が、圧力低下の前になされたのか後でなされたのかは分からないが、少なくとも防護服と防護マスクの様に放射線の遮蔽機能を持たない状態で屋外にいたら、下手をすると数秒で死に至るほどの放射線量を受けていたかも知れない。

つまり、「真実」を伝えるために補足の言葉を加えるなら、「それは(吉田前所長は退避指示を出す前から『非戦闘員』のF2への退避のタイミングをうかがっていたのだが、F2への退避タイミングと退避者の具体的な人選の一部が)吉田所長の意図することではない(ので当初は『しょうがないな・・・』と思ったが、それは意識が朦朧とする正常な判断能力がなかった時の感想である)」「何か事が起きた時に、吉田所長には所員たちにやって欲しいことが色々あったはずである(が、それは放射線量が急激に跳ね上がった時にまで何かをしてもらうことを意図しているのではなく、線量が高い時には免震重要棟内ないしはF2にて待機し、線量が低下して作業できる体制になってから作業をお願いしたいと思っていた)」「所員がF2に行っている間に2号機から大量の放射性物質がまき散らされた(のだが、これは所員が居なかったから事態が悪化した訳ではないし、仮に居たとしても高線量時には何も出来なかった)」ということになる。

つまり、福山氏は「所員は命令違反ではなかったかも知れないが、吉田前所長を困らせ、非常に危機的な状況に導く危険性をはらんでいた」という意識を強く持っており、これを周りの人に吹聴しようとしていた訳である。容易に予測できるのは、福山氏を始めとする当時の首相官邸メンバは事故当時に東電との間で強烈な不信感を持っており、何処かのタイミングでF2に退避した班長(GM)クラスの所員を吉田前所長が呼び戻すのを見て、「何か裏にあるに違いない」と感じたのだと思う。そして、政府事故調の調書を手にする権限を当時の首相官邸は持っており、福山氏(ないしは他の誰か)は吉田調書を読む中で、所長の意にそぐわない退避が行われていたことを知ったのだろう。そして、「所員がF2に退避した」から「所員がF2に行っている間に2号機から大量の放射性物質がまき散らされた」までの間のストーリーを書き上げ、そのストーリーを朝日新聞の記者に何度も語って聞かせたのだと思う。その様な洗脳の元、何処かのタイミングで「吉田調書」を朝日新聞にリークし、「これは非公開で機密性の高い資料だから、他の報道陣は入手できないはず」と囁いたのだろう。

私は、昨日のブログでも「朝日新聞担当者の国語力のなさ」を指摘したし、どうも石破茂地方創生担当大臣も「国語力のなさ」を指摘していた。多分、誰が考えても不自然な展開である。デスクや複数の担当者というチェック体制がありながら、全員が「あの国語力」というのは不自然だし、単純に「他の報道陣が資料を入手できないから、捏造してもバレない」と思うのは余りのリスク管理能力のなさから俄かには信じ難い。しかし、当時の首相官邸メンバから度重なる洗脳があり、その洗脳の中で吉田調書がリークされ、「逃亡した」というのを「吉田調書」から導くことは不可能だが、他の証言から裏が取れている所に「吉田調書内にも、引用可能な表現がある」との状況が加われば、オウム信者が疑いもなくサリンガスを捲いたように、朝日新聞の記者であっても世界に向かって「捏造記事をばら撒いた」という展開に懐疑の念を抱けなくなっていたとしても仕方がないのかも知れない。

この推測が正しいとすると、「吉田調書」に関する捏造記事の「A級戦犯」は朝日新聞の担当者ではなく、当時の首相官邸の誰かが「A級戦犯」であるのではないかと推測できる。更に一歩踏み込んで言わせて頂けば、その洗脳活動の起点は菅元総理であるが、流石の朝日新聞であるから「あれほど歴史的に類を見ない無能な総理」の言い分を真に受けるとは思えず、その「裏取り」作業の中で福山氏などが「その通りですよ」と語ったことで朝日新聞記者は洗脳されてしまったのだと思う。

多分、どの登場人物も一人として「悪意」を認識していないのだろうが、しかし、結果はそこに「悪意」があることを示している。第三者委員会がこの「洗脳」を暴けるかどうかは疑問だが、このシナリオは非常に筋が通っている。プライムニュースでの福山氏の発言が、その推測の可能性の高さを物語っていると感じた。

←人気ブログランキング応援クリックよろしくお願いいます