Catch Ball

修業の時計を止めない教師でありたいです。

ラジオ体操の指導 2

2008-07-09 01:36:37 | 体育
 向山洋一氏は,ラジオ体操の指導について次のように述べている。(『向山洋一全集26』P.239)。

 ラジオ体操の半分をきちんと指導できれば,どこの学校でも体育主任が務まります。


(1)背伸びをする
 一番目の背伸びの運動は,背筋を伸ばす運動です。「1,2」で両手を上げて,天井から体を吊り下げられている状態になってください。そして,そのまま「3,4」と下ろします。これが背伸びの運動です。ですから,この吊り下がった状態になんなくちゃだめですね。


(2)腕を振って足を曲げ伸ばす
 これね。二番目の手足の運動が一番難しいんです。かかとは一瞬つくだけなんです。「1,トン」「2,トン」の「ト」の部分しかついちゃいけないんです。「トン」の「ン」までついちゃいけないんです。ですから,この運動の基本型とは,つま先立ちなんです。で,このことを指導できる教師がどのくらいいるかというと,だいたい100人に1人なんです。ですから,手足の運動を指導するんなら,今の場面を指導しなければならないんです。これは,きわめて難しいんです。

 手足の運動を指導できるというのは,相当の腕がいるんです。


(13)深呼吸
 で,一番最後は,深呼吸ですから,手を上げて胸からいっぱい空気を吸い込んで,ゆっくり吐き出したら,こうなります。



 私は,昨年の「向山型体育入門講座」で実際に向山洋一氏のラジオ体操指導を受けている。上にあげた指導と全く同じ指導がなされていた。
 特に(2)腕を振って足を曲げ伸ばす運動(手足の運動)では,向山氏は,まず踵の動きだけを指導された。

 「1,トン,2,トン,3,トン,4,トン」と合図を出し,それに合わせて子役の先生方が踵だけ動かしていく。

 次に「1,トン,2,トン…の『ト』のところだけ,踵をつくようにします」と指示された。

 そして,足の動きができたところで,手をつけての運動を行った。

 このように指導は細分化され,局面が限定されていた。