「天皇制」という用語は「君主制」を意味するドイツ語 Monarchie の和訳とされ、本来はマルクス主義者が使用した造語であった。1922年、日本共産党が秘密裏に結成され、「君主制の廃止」をスローガンに掲げた。1932年のコミンテルンテーゼ(いわゆる32年テーゼ)は、共産主義革命を日本で行うため日本の君主制をロシア帝国の絶対君主制であるツァーリズムになぞらえ、日本でこれを「天皇制」と訳し、天皇制と封建階級(寄生地主)・ブルジョワジー(独占資本)との結合が日本の権力機構の本質であると規定した。第二次世界大戦が終結するまで「天皇制」は共産党の用語であり、明治後期から敗戦までは「天皇制」と表現することは反体制であるとみなされ、一般には認知されていなかった。
現代では(共産党とは関係なく)マスメディア等、一般でも使用されている。