トッペイのみんなちがってみんないい

透析しながら考えた事、感じた事。内部障害者として、色々な障害者,マイノリティの人とお互いに情報発信したい。

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落ちがわかるかな?/「お月さまにげた」

2010-08-12 01:17:56 | 絵本・児童文学
お月さまにげた
谷川 晃一
毎日新聞社

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 アーティストのよるナンセンス絵本である。

 嵐の晩に、誰も客が来ない海辺の酒場に「お月さま」がやってくる。嵐の夜には、月は要らないからね。酒場の主人は、とびきりおいしいワインを飲ませた。すっかり、酔いつぶれたお月さまを、主人は寝室に寝かしつけた。でも、人間というのは、悪い心が表に出てきてしまう悲しい存在である。お月さまを、その部屋の中に閉じ込めてしまった。窓には、鉄格子があるので、お月さまは、逃げることができない。酒屋の主人は、ワインをたくさん飲んだ客にだけ、部屋のドアの鍵穴からお月さまを見ることを許した。
 そんな状態がしばらく続いた。でも、悪いことはできないもの。ある日、主人が部屋の中を見ると、お月さまがいなかった。どうやって、その部屋を抜け出したって?
 まずは、自分で推理してから、この本を読んでみてよ。

回文の絵本/『サカサかぞくのだんなキスがスキなんだ 』

2010-08-12 01:10:53 | 絵本・児童文学
サカサかぞくのだんなキスがスキなんだ (ほるぷ創作絵本)
宮西 達也
ほるぷ出版

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 「ダンスがすんだ」「竹やぶ焼けた」のように、前から読んでも、後ろから読んでも、同じ文になるものを、回文と読んでいる。回文を作ることを趣味にしている人もいるだろう。気のきいた、かなりのテクニックがみられる回文を見た時は、怪文並みに驚かされると共に、思わず笑ってしまったりする。

 本書は、オオダコにつかまったおじいさんを助けに行く「宇宙家族」の物語なのだが、タイトルの「だんなキスがスキなんだ」でわかるように、この絵本の言葉書きが全部、回文でできているのだ。
 いかに、自然に文章を読むことができるかは、まずは、この本を読んでみてください。

納涼プラネタリウム

2010-08-12 00:37:04 | 日記
 昨日は、街出の用事を済ませた後、炎天下を避ける意味でもサイエンスドーム八王子のプラネタリウムに寄ってみた。今回は、続けて2回分を観ることにした。冷房がきいた館内での、納涼会の感じがした。
 最初の番組は、いつものように「今夜の星空」解説から始まった。続いて、子簿も向け番組の「ドラえもん 宇宙ふしぎ大探検」の投影。でも、この作品は、思ったより動きが少なかった。テレビで見るアニメのように、なめらかに動かない場面が多かったのが残念である。ある意味、手抜きである。
 次の投影までの休憩時間に、館内の2回に展示してある「ハチオウジゾウ」の化石のレプリカを見学した。このゾウは、つい最近、新種と確認されたものだ。マンモスが生きていたのが1万年位前だが、このステゴドンは約210万年前に生きていたゾウである。八王子を流れる多摩川の支流の浅川の北浅川で、過去に発掘されていたものだ。浅川では、生きている化石のメタセコイアという杉の仲間の化石も発掘されているが、ゾウの事は、今まで知らなかった。





 メタセコイアの化石も展示してあった。



 さて、夏休み中の最後の投影は、いつもと違って星空解説がなく、「銀河鉄道の夜」と「HAYABUSA」の豪華2本立てであり、時間も多くかかる投影である。休み中ということで、いつもより観客が多かった。親子連れや、若い男女のカップルが多かった。

 どちらの作品も何回も観ているのだが、毎回、色々な発見がある。

 さて、「はやぶさ2」の開発に文部科学省の委員会でゴーサインが出た。こうした科学予算を含めて、文化関係の予算が、あの事業仕分けで大幅に減額されることが勧告されている。今回、「はやぶさ」が無事に地球に帰還したことで、国民の注目が集まっている。その反面、例の女性仕分け人などは、こうした事業について沈黙したままである。儲からなければ減額という経済原理が優先的に働いた仕分けは、多くの矛盾とトリックを抱えたものであるが、マスコミの取り扱いを含めて、情報が正しく伝わっていないようだ。特に、無駄をなくすことには、与党側の思惑が働いていて、手つかずのものもあるのが現実である。宇宙開発についても、軍事面での研究費に関しては、もっと宇宙の平和利用の面と同時に検討されなくてはならない。
 大体が、政党助成金を仕分けせず、党の運用費金のほとんどがこの税金に負っている「官制政党」の胡散臭さも、マスコミもあまり取り上げることもない。東京新聞では、言及がなされていたのだが。
 「HAYABUSA」の最大の敵は、仕分け人かもしれない。また、政府は、大学の予算の一律削減まで言い出している。この国が、将来、科学技術立国として生きていくことも難しくしている。今、学問が危機を迎えている。芸術もである。その反面、金持ち優遇税制は温存されているし、外国と比べて高負担ともいえない法人税の減税と、消費税の大幅なアップが狙われている。

 「HAYABUSA」を観ながら、そんな怒りを覚えていた。また、銀河鉄道の中のジョバンニの「幸せって何なのか」という問いかけも、政治家には、伝わらない賢治さんの言葉だと思ってもみていた。