昨日、シャドーボックス教室を自宅でしていたら、
玄関のチャイムが。
「はあい」と、
玄関を開けると、
くちこ病院の院長夫妻が立っていました。
退職のご挨拶に。
三月で院長職を退かれることは聞いていましたが、
だからと言って、こんなしがないくちこに、わざわざご挨拶など、
恐縮を通り越して、驚愕。
しばし、玄関先で談笑。
定年退職だとしたら65歳?
次は、大学で教えることになった、と。
「若い人の側にいると若さを貰えるからね。」と笑顔。
「もうしばらくは、こちらにいるんだよ。
看護学校の授業が残っているから。」
ほう・・・
看護学校の授業まで。
思い返せば、30年近いご縁。
母の胃がんの手術もして貰ったし。
4か月の入院期間、毎日訪室して貰ったんだった。
くちこは自分が膵神経内分泌腫瘍が発覚して、
膵頭十二指腸切除術を計画された時に、
こんなダメージの大きい手術をして生きながらえるよりも、
とっとと転移したとしても今を元気に過ごしたいと思い、
核出術に術式を変更するよう院長に電話して頼んだのですが、
カンファレンスでも、やはり、予定の手術が妥当との結論だったと、
院長が病室まで説得に来てくれて、
手術を受けた次第だったのでした。
昨日の談笑で、
くちこが、前より余程元気そうだと、
お二人とも喜んでくれました。
くちこは、受けた恩はすぐに忘れるタイプなので
うっかりしていましたが、
やっと、お礼を言うことができました。
春の暖かい日差しの中で、
三人の笑顔も本物だったことが嬉しかったな。
だいたい・・・
先日、医療物の韓国ドラマの視聴を終えたのですが・・・
或る老医師のことが思い出されて、数日ずっと頭から離れなかったんです。
大物医師の見本みたいな人でした。
半世紀、現役の医師で、
亡くなる日まで現役でした。
手術の手技は神業的に綺麗で、
床に血液が付くことなんて無く、
器材の汚れも最小限で、
目をつぶってもできるとは、
こういう人のことを言うんだなと思っていました。
冷静沈着で慌てない態度、
誰に対しても見下した態度はとらないけれど、
譲れないことについては、曖昧なことは最後まで言わない。
ただね、
最後の5年?
相当辛かったと思うんです。
医師も、当然、人間。
聖人君子では無いわけで、
派閥もあれば、いじめもある。
最後の5年。
彼の愚痴と本音をぽつりぽつりと聞く役でした。
くちこはね、
派閥を嫌う、
自分の物差しで正誤の判断をする生き方なのでね。
自分を神の如く崇め奉り、
何を言ってもしても、彼がしたと言う理由だけで正しいと判断する、
自分の派閥?には言わなかったようでした。
くちこの退職を心底羨んで、
自分も一緒に辞めたいと言っていました。
で、突然の訃報。
その数か月前に受け取った年賀状の一筆は・・・
「未だやめれません」
苦しんでいるな、
そう思ったのが最後でした。
当たり前なのだけれど、
医師も人。
患者も人。
いろんな、感情やしがらみがあって然り。
それでもさ、
信じたいよね。
助け合いたいし。
あれこれ不完全でも、
それを承知で、
心から笑いあえたら良いなあ、と。
コタツムリしながら、
徒然もの想うくちこなのでした。
昔の作品を出してみました。
こんな春の日を過ごしたいな、と。
いろいろな方とのお別れがありますね。
やっこの周りにもお手本にしたいような方、
たくさんいます。
でもそのお手本のような生き方になる以前に
いろいろな苦労をされて、その上に
今日があるんだなとお話を聞くとわかります。
その苦労を顔や態度に出すか、出さないかで
その人の重みも違ってくるような・・・
頭の中に浮かぶあの方もこの方もすばらしいです。
少しでも近づきたいと思いながら
自分に甘いやっこです(´-ω-`;)ゞポリポリ
>だからと言って、こんなしがないくちこに、わざわざご挨拶など、
恐縮を通り越して、驚愕。
こんなことがあるんですね。(笑)
くちこさんが挨拶に行かれるのが当たり前のように思いますが、院長さんとの関係の良さがわかります。
>冷静沈着で慌てない態度、
誰に対しても見下した態度はとらないけれど、
譲れないことについては、曖昧なことは最後まで言わない。
残念ながら、このような立派なお医者さんを知りませんが、世の中にはこのような素晴らしいお医者さんもいらっしゃるんですね。
くちこさんは、多くの立派なお医者さんと知り合えて良かったですね。
だから院長先生夫妻も
お礼に見えたんですね
愚痴の聞き役もむつかしいものですよね
それで今の口子さんがあるのね
納得できます
私はダメだな~
分かります。くちこさまは 何事にも 秀でて居られるので そして 人間 的にも 愛される お人柄ですネ~
私も 感じます。此方 小雪が チラついたり
お日様が 顔お出したり
シテ 居て でも なんとなく 春が 来るのかな~
とゆう 息吹が 感じられます。
現役時代の良い関係がうかがえます。
どこの社会に居ても軋轢があり、それゆえ疲れることが多々あります。
女の人が多ければ大変とか・・・
男の方の方がタイが悪いとか・・・
自己主張なく目立たぬようにするのが、目だってしまったり・・・
いずれに日ても、3人寄れば3個の頭と口があります。
自分を確立して過ごすのも、年齢的に体力がなくなりました。
時々、引きこもりたくなる自分が居ます。
でも、先日再会した元も会社の方は、80歳にしてハツラツとしていました。
その姿を見て、私も元気を貰えました。
さまざまなタイプのお医者さんを見てこられたでしょうけれど、よい方々に巡り会えたこと、一生の財産ですね。
ピアノ教室やシャドーボックスのお弟子さん方からも慕われ、院長さんは退職ご挨拶に寄ってくださるなんて、人徳です。すばらしい。
くちこにも、そんな出会いがありました。
離れてしまっても、その方の行動を基準に自分を評価しようとしている自分がいますよ。
有難いご縁ですよね。
重ねてコメントありがとうございます。
比べて自分があまりに卑小で、辛くもありましたが、とてもよくして貰いました。
そして、私なりに学ばせて貰いました。
でもね、
許せない医師たくさん見てきました。
それで、医療不信な面もあるくちこです。
ただね、愚痴の聞き役や、相談役にはなりやすいタイプみたいです。
結構かなりというか、かなり辛辣なのですが。
動いた後に考えるようなところがあるので。
くちこを可愛がってくれた人たちに感謝して生きないといけないですね。
こちらは、庭の梅藤が満開になりました。