サッカー狂映画監督 中村和彦のブログ

電動車椅子サッカーのドキュメンタリー映画「蹴る」が6年半の撮影期間を経て完成。現在、全国で公開中。

デフリンピック滞在4日目 フットサル女子 スペインに引き分けるもベスト4進出ならず

2024年03月08日 | デフリンピック

トルコ・エルズルムデフリンピック滞在4日目は、朝から雪模様。
バスを乗り継いでデフフットサル女子日本vsスペイン戦の会場に向かう予定だったが、タクシーで会場に向かう。
雪に日和ったということもあるが、スペインの今大会の試合映像を見たり、個々の選手をスペインの記事で調べたりしていたら思ったより時間がたってしまった。

試合前の状況を確認しておくと、日本が準決勝に進出するためにはスペインに12点差以上で勝利しブラジルの戦績を上回ることが必要、逆にスぺインは日本に16点差で負けない限り準決勝に進出する。

スペインは代表(いわゆるフルのフットサルスペイン代表)にも選出された今大会7得点の2番カンデラ・ソリア、キャプテンの10番ピラール・フェレール、今大会10得点の14番エウナテ・アライサの3選手、先日の記事でも触れたゴレイロの13番イエネバ・サグントは先発せず。
スペインは主力選手とそれ以外の選手の実力差がかなりある。まずは主力以外のメンバーでどれだけできるかピッチに送り出されたのだろうか。
日本とすれば、先制のチャンスだ。

日本の先発は第イタリア戦と同じくピヴォに中島梨栄、アラに酒井藍莉、桐生玲奈、フィクソに阿部菜摘、ゴレイロに國島佳純。
「イエネバがいないうちにシュート打ったら入るぞ」と思っていたら、試合開始早々、桐生が弾丸ミドルシュートを決めて、日本が先制した!
さらに追加点を狙いにいく日本、スペインゴールに迫る。

スペインは主力がピッチに入ると徐々にボールを支配するようになる。
そんななか岩渕亜依がプレスをかけ、苦し紛れのパスをフィクソに出したことろを中井香那がダイレクトでシュートを放つが、惜しくも枠を外れる。
その後も右サイドキックインからのこぼれ球を、ゴール前の山崎優子がシュートするも枠の外。

スペインも日本ゴールを脅かすようになる。だが日本は守り抜く。
カンデラのシュートは阿部がスライディングしてシュートブロック。
その後のカンデラのシュートも、國島が落ち着いてよく見て左手1本で止める。
この試合は國島の好守が光っていた。

しかし17分、ハンドの反則でスペインにフリーキックを与えると、デザインされたセットプレーからカンデラが豪快に蹴り込み、スペインが同点に追いつく。
その後のエウナテのシュートは國島が鋭い飛び出しをみせて逆転は許さず、ハーフタイムへ。


第2ピリオド2分、スペインはカンデラが左サイドからカットインしてのシュートが決まり逆転。
さらに3分にはカンデラがピラールとのワンツーからゴール前に侵入して3-1とリードを広げる。
しかし日本も諦めない。
7分、中島のCKに酒井がニアで合わせて1点差に詰め寄る。
さらにその直後には、左サイドからレフティモンスター中島の強烈な左足シュートがゴールネットを揺らし同点に追いつく。

そしてスペインは残り7分少々となったところでパワープレーに出る。対する日本はパワープレー返しを狙う。
互いにチャンスはあったものの決めきれず、試合は3-3の引き分けに終わった。

日本の選手たちは試合終了後、悔しさを滲ませていた。もしくは泣いていた。
世界一となった誇りと意地、力を出しきっても叶わなかった悔しさ、様々な感情がうごめいていたのだと思う。
日本の選手たちは本当によく闘った。
だがスペインはチームとしてはまだまだ余力を残しているようにも思えた。

「そもそもなんでw杯優勝の日本、準優勝のブラジル、強豪スペインが同じ組やねん」と突っ込みたくもなり、応援していた方々と愚痴りあったが、結果が変わるわけではない。
選手たちは順位決定戦へと気持ちを切り替えるのも容易ではないと思うが、残り2試合に連勝して最後を締めくくってほしい。

日本は5位を目指してまずは地元トルコと対戦。キックオフは9日(土)14時(日本時間20時)。
その試合に勝てばポーランドとアイルランドの勝者と5位決定戦を戦う。11日(月)12時30分(日本時間18時30分)
1位通過のスペインはドイツと、2位のブラジルはイギリスと準決勝を戦う。

グループBの戦績は以下
1位 スペイン  3勝1分 勝ち点10 得失点差+30
2位 ブラジル  3勝1敗 勝ち点9 得失点差+15
3位 日本    2勝1敗1分 勝ち点7 得失点差+4
4位アイルランド 1勝3敗 勝ち点3 得失点差-26
5位 イタリア  0勝4敗 勝ち点0 得失点差-23

明日8日(金)は男子の準々決勝トルコ戦。
12時30分(日本時間18時30分)~
中継はこちらから
https://www.youtube.com/live/XoWioUpkkIM?feature=shared


余談だが、デフリンピックの出場資格は聴力55㏈(デシベル)以上。
スペインの選手たちの一部は、遠目からだと普通に会話しているようにも見えて、ぎりぎりの聴力なのかもしれない。



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