サッカー狂映画監督 中村和彦のブログ

電動車椅子サッカーのドキュメンタリー映画「蹴る」が6年半の撮影期間を経て完成。現在、全国で公開中。

男子フットサル決勝進出! デフリンピック滞在7日目

2024年03月11日 | デフリンピック

トルコ・エルズルム冬季デフリンピックは滞在7日目は、男子フットサル準決勝スペイン戦。
そのスペイン戦の前に行われるもう一つの準決勝イランvsブラジル戦も観たくて試合会場へ。
近い方の会場での試合だがバスで行くと時間が読めないので、タクシーにて向かった。
会場はエルズルムテクニカルユニバーシティの施設、つまりエルズルム技術大学。ちなみに筑波技術大学は聴覚障害・視覚障害者が通う大学だ。

昨年11月開催のデフフットサルW杯優勝国イランが、序盤からブラジルを相手に試合を優位に進める。
イラン選手、特にピヴォの選手は体がごつい。6分、そのピヴォ11番がゴレイロからのスローを受けて反転してからの強烈なシュートが、ゴールネットを突き刺しイランが先制。
10分、ブラジルのゴレイロがドリブルで持ち上がるが、ボールを奪われてゴールに蹴り込まれイランに2点目が入る。
さらに17分に3点目をあげたイランがブラジルを寄せ付けず、そのまま3-0で勝利し決勝に進んだ。
イランは強靭はフィジカルのピヴォ達、こちらも強靭な体幹でほぼ出ずっぱりのフィクソ10番を中心に、運動量のあるアラが走り回り、ゴレイロは反応もよくパワープレーとなると自らが上がる。



そして日本とスペインの試合が始まった。
観客席には日本選手団関係者、他の競技の選手たち、そして選手のご家族(1家族です)、そして私。女子選手たち試合の開始時間が遅いということもあって明日に向けてホテルで備えているはずだ。
日本の先発はピヴォに野寺風吹、アラは右に鎌塚剛史、左に東海林直広、フィクソ坂本大起、ゴレイロに折橋正紀。設楽武秀はこの試合出場を回避したようだ。

スペインはやはりスペイン、ボールを回して相手の隙を窺う。生観戦したカタールW杯スペイン戦を思い出したりする。
10分を過ぎたあたりから、日本は立て続けに危ない場面を迎える。
ピヴォへの縦パスをカットされ、それが裏への浮き球のパスとなりループシュートを打たれるも野寺がカバーし難を逃れる。
続いてのスペインのCKにゴール前で合わせられるがゴレイロ折橋がかろうじて弾き出す。
その後もボールを回すスペイン。ギャップでパスを受けた選手がタメて左サイドから裏へ抜ける選手へ、ゴレイロ折橋も抜かれるが最後は坂本がゴール前で体を張り得点を許さない。
さらにゴール前の浮き球のパスからのループシュートでひやりとさせられる。
そうして迎えた19分。坂本の右CKを鎌塚が直接蹴り込んで、日本に貴重な先制点が入る。
いい時間帯でのゴールだった。

ハーフタイムにいろいろと修正もあっただろうか、日本の1点リードで第2ピリオドをむかえると日本はスペインにボールを回させても中には入らせない。
体を張るべき場面では体を張る。
残り8分ほどになり、スペインはパワープレーに出る。しかし日本は隙を与えない。
残り5分、ルーズボールを野寺が右サイドに持ち出し抜けようとするとスペインの8番がファールで止め、レッドカードが出される。そのまま抜け出していたら無人のゴールが待っていたのだから退場は当然だろう。
ちょうど6つ目のファールとなり第2PKを得ることになった。
その第2PKを鎌塚が決めて日本が2-0とリードを広げた。鎌塚はこの試合2点目。
選手のご家族が「今日は鎌の日」というかけ声が印象的だった。
そしてタイムアップ。日本がW杯を通じて初の決勝進出を果たした。
これまでの最高位は昨年W杯の3位。前述のイランと、初代デフリンピック金メダルをかけて決勝を戦う。

決勝は12日(火)12時30分(日本時間18時30分)~
https://www.youtube.com/live/XoWioUpkkIM?feature=shared


男子フットサル日本代表の合宿にはそれほど行けていなかったのですが、藤井監督が就任して初めて見学させていただいた合宿の際には、女子代表の進化に比べると少し遅れているのでないかという印象を持ちました。
今は本当に隙のない良いチームに仕上がっている印象です。私が言うのもおこがましいですが。
是非是非、この機会に世界一を勝ち取ってほしい!


*応援に集中していて写真をほとんど撮っていませんでした。



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