サッカー狂映画監督 中村和彦のブログ

電動車椅子サッカーのドキュメンタリー映画「蹴る」が6年半の撮影期間を経て完成。現在、全国で公開中。

見えない人に手話を届けた? 映画「こころの通訳者たち」

2022年10月24日 | 手話・聴覚障害

ユニバーサルシアターであるシネマ・チュプキ・タバタでドキュメンタリー映画「こころの通訳者たち」鑑賞。

この映画は、とある芝居に舞台手話通訳が付いた様子をまとめた「ようこそ舞台手話通訳の世界へ」というドキュメンタリー映像に音声ガイドを付ける様子を描いたドキュメンタリー映画。

いわば二重構造になっているのだが、ようするに「手話を見えない人に届ける」という、かなり無謀なチャレンジのドキュメンタリー映画だ。

 

その中心は、本作のプロデューサーであり、シネマ・チュプキ・タバタの代表でもある平塚千穂子さん。映画にもガッツリと出演している。  

手話学習の際に「ラベル」と呼ばれる、表出する手話単語だけを抜粋したメモのようなものがあるのだが、それを役者のセリフと同時進行で、音声ガイドでも読み上げることを提案。 ある程度手話ができる私としては「いや。それはいくらなんでも無茶でっしゃろ」と心の中でツッコンでしまったが、「無知だからこそ踏み込めた、無邪気な提案」だった。

手話には「顔が主役で、手がおかず」と言われたりすることもあるように、手話単語以外の表出が言語として極めて重要な文法的な要素となっており、いわば手話の生命線でもあるからだ。

案の定、相談した手話通訳士からもかなりの反対を受けることになる。ちなみにその方は以前通っていた日本手話サークルの主宰者で、久々のスクリーン越しの再会で懐かしくもあった。

しかし平塚さんは、モニターである視覚障害者、ろう者、手話通訳者、ナレーター、介助者等を巻き込んで何とか打開策はないかと邁進していく。

「無知だからこそ踏み込んだ」場合、見るも無残な形になることも少なくないが、「目の見えない人にも映画を届けたい、共に鑑賞できるようにしたい」という変わらぬ思いで活動を続けてきた平塚さんだからこそ、ろう者、手話通訳者とも対話を積み重ね、解決の糸口を掴んでいく。

 

その平塚さんと、舞台手話通訳のドキュメンタリー映像を結びつけたのは、本作監督の山田礼於氏。その発想が、この極めて興味深い作品へと結実した。

この映画の後半では、音声ガイドを選択せずともガッツリと成果を聴かせてくれる。

通常、音声ガイドは映画本編の音声と出来るだけ重ならないように制作するが、本作の舞台手話通訳部分は役者のセリフと音声ガイドがもろに重なっている。音の調整はなかなか難しかっただろうと思う。

ただ、同時多発的な音声情報を視覚障害者の方々は聴き分けることにより、その感覚は、ろう者が舞台手話通訳を見ながら役者の演技をも同時に見ていることと、共通するものがあると思いを馳せることもできたようだ。

 

ちなみに私の場合は、手話が出てくると必死に見てしまい、それ以外の視覚情報が疎かになってしまいます。

映画「こころの通訳者たち」はシネマ・チュプキ・タバタの他、新宿K's cinemaでも上映中。


中村俊輔選手引退

2022年10月17日 | サッカー
中村俊輔選手が引退。
日本代表選手で、初めてインタビューしたのが中村俊輔選手だった。
2004年中国でのアジアカップが終わった8月、レッジーナの合宿地へ単身渡航。
練習の合間に撮影することになっていたが、大会の準決勝まで話を聞いたところで約束の時間を過ぎてしまい泣きそうな顔をしていたら「練習終わった後、続きやろうよ」と言ってくれて助けられた。
練習ではインターバル走や持久走でとことん追い込んでいたり、右足でのクロスを盛んに練習していたのも印象的だった。
ちなみにその後は約束の時間内でインタビューが終われるようになりました。

次回は2009年エスパニョール在籍時、W杯予選に関するインタビュー。よもや本大会でレギュラーから外れるとは想像できない頃だったが、2006年W杯の教訓から「ピッチ外であろうとどんな些細なことにもこだわっていきたい」といった話をされていたことがとても印象的だった。 
インタビューでは本当に細かいことまでよく覚えていて、きっと将来の指導者につながっていくのかとも思います。

本当にお疲れさまでした

CPサッカー日本代表 3位で大会を終える

2022年10月04日 | CPサッカー

CPサッカーIFCPF World Championship 2022の3位決定戦チリ戦が行われた。
この試合の先発は、GK柳英行1、ディフェンス左に三浦良介8、右に浦辰大2、中盤中央に久保義輝10、右に森とう也14、左に赤禿賢一郎6、トップに深尾勇仁3。(名前の後の数字は背番号)

最初のチャンスはチリ、しかし開始早々のチリのシュートはGK柳が好守を見せる。
その後は両チーム決め手を欠く展開が続く。
そして21分、久保の2度のシュートはチリのGKに阻まれるも、こぼれ球を拾った赤禿が右の浦に出し、浦が冷静にチリのディフェンダーをかわし先制点を決めた。

後半2分には久保が横パスをカットし、そのまま持ち上がってシュート、いったんはGkに止められるものの久保がゴールに押し込んだ。

さらに17分には、相手コーナーキックの流れからカウンターでチリゴールに襲い掛かる。久保から左サイドの谷口泰成に大きく展開、その間にゴール前に駆け上がった浦へパス、浦がこの試合2点目のゴールを決め3-0とリードを広げた。

試合はそのまま終了。
CPサッカー日本代表はチリを3-0で破り3位で大会の全日程を終えた。

最終戦を勝利で飾れたことは素晴らしかったが、この大会はワールドカップの下に位置し、W杯に出場できなかったチームのための大会でもあったことは忘れてはならない。
W杯出場国との差はどれくらい縮まっただろうか。
3位という結果や、大会を通じて得たものが、今後につながる大きな財産となることを願う。


CPサッカー日本代表決勝進出ならず

2022年10月01日 | CPサッカー

CPサッカーIFCPF World Championship 2022準決勝、日本とスコットランドの対戦。
先発は、GK柳英行1、ディフェンス左に三浦良介8、右に浦辰大2、、中盤中央に久保義輝10、左に赤禿賢一郎6、右に谷口泰成13トップに大野僚久9。(名前の後の数字は背番号)。

試合開始早々日本は先制点を奪われてしまう。
スコットランドは日本の陣形の外側でボールを回し、左サイド深くでパスを受けた選手がカットインしゴールを決めた。

日本はエジプト戦ではコンパクトな陣形からうまくボール奪取していたが、スコットランドは日本を研究していたのか、元々そういう戦い方なのか、陣形の外側で素早くパスを回し、日本はなかなかボールを奪いにいけない。

だが11分には久保が強引にボールを奪いシュートを放つが惜しくもクロスバー。
しかしその後はボールを廻され我慢の時間帯が続く。

そして27分にはPKを与えてしまい、0-2とリードを許す。
さらに29分にはドイツの右サイドからのパスを受けたドイツの10番が反転してシュート、ゴールが決まり、3点を追って後半を迎えることになる。


まずは1点を返したい日本だが、後半9分にはクリアボールからのヘディングシュートを決められ4点差をつけられる。

その後、大野に代わり深尾勇仁3が入る。
18分にはその深尾の、コーナーキックからのヘディングシュートは枠の上。

一矢を報いたのは22分、交代出場の原飛鳥の左サイドからのクロスがそのままゴールに吸い込まれ、1-4。
しかし24分には日本のCKからのカウンターでゴールを奪われ、1-5。

試合はそのまま終了、日本は決勝進出はならず3位決定戦にまわる。
3位決定戦のチリ戦は10月3日月曜22時キックオフ(日本時間)

 


CPサッカー日本代表グループリーグ突破!準決勝へ

2022年10月01日 | CPサッカー

CPサッカーIFCPF World Championship 2022、グループリーグ最終戦の相手はエジプト戦。

先発は、GK柳英行1、ディフェンス左に浦辰大2、右に谷口泰成13、中盤中央に久保義輝10、右に大野僚久9、左に赤禿賢一郎6、トップに深尾勇仁3。(名前の後の数字は背番号)。

試合開始早々久保がボールを奪い、深尾へスルーパス。惜しくもゴールにはならなかったが、グループリーグ突破をかけ、ゴールへの執念を感じさせた。

この試合は球際も激しくいき、また選手の距離感もよく、コンパクトな陣形で相手を挟み込んでの守備などが効果的だった。

13分には深尾に代え、三浦良介が入る。三浦はディフェンスへ、谷口が中盤右、大野がトップに入る。

そして息詰まる展開となっていたアディショナルタイムにゴールが生まれる。
右サイドでこぼれ球を拾った浦がゴール前の大野へクロスを入れ、大野が触って先制点。(あるいは浦のゴールがそのまま吸い込まれたか?)

1-0で前半を折り返した。

後半3分、エジプトのゴールキックがミスキックとなり、大野の前へ。大野が冷静にゴールに流し込んで2-0。ゴール後のパフォーマンスで喜びを炸裂させる。

12分には、こぼれ球を拾った久保が切り返して左足でゴール右隅に蹴りこむ。

その後、大野に代え、原飛鳥が入る。原はクラス分けの予想ではFT3となっていたが、FT2と判定されたということか。

19分には久保に代え芳野竜太、谷口に代え森とう也、いずれも同じポジションでの交代。

28分、右サイド森からのパスを、赤禿が1タッチで相手ディフェンダーをうまくかわし、左足でゴールに流し込み4-0とリードを広げる。

さらにアディショナルタイムには浦が右サイドからカットインしてシュート、一度はGKに阻まれるものの、押し込んで5点目。

試合はそのまま終了。5-0と勝利し、グループリーグ1勝1敗1分け勝ち点4、得点11、失点7、得失点差 +4でグループリーグを2位通過。
準決勝へ駒を進めた。

準決勝の相手はスコットランド、日本時間10月1日22時キックオフ。

https://www.youtube.com/channel/UCp6cQyAakFdqKlYJWTWN-Aw