サッカー狂映画監督 中村和彦のブログ

電動車椅子サッカーのドキュメンタリー映画「蹴る」が6年半の撮影期間を経て完成。現在、全国で公開中。

イタリアに敗戦、ニュージーランドには引き分け

2013年06月21日 | サッカー

サムライブルーはイタリアから3点を奪うも4失点でコンフェデレーションカップ、グループリーグ敗退。
日本は中3日、イタリアは中2日とコンディションの有利さはあったものの、球際への寄せ、争い、前線からの守備など気持ちの伝わってくる試合だった。
イタリアの立場からすると、“持たせている”という側面もあったかもしれないが、チャンスもかなり作り出した。
しかし、ほんのわずかな隙やミスから失点してしまったのも事実。
PKは別として、防がなくてはならない失点ばかり。
1年後はそんな失点は見たくないぞ。
そこは課題として解決していってくれるでしょう。

夜はなでしこジャパンvsニュージーランド。
フィード能力に磨きをかけた熊谷からのグラウンダーのパスが右サイドの有吉へ、そして有吉のクロス、大儀見のボレー!
有吉のクロスといい、大儀見のボレーといい、素晴らしいゴール!

急成長し安定感も増す有吉。近賀選手が怪我から復帰してからの代表でのレギュラー争いも楽しみ。
左サイドバック宇津木もバックアッパーとして、ボランチ、センターバックとともに、問題なく左サイドバックも出来ることを証明。
しかし、彼女にはボランチかセンターバックのポジションを奪い取ってほしい。
坂口は久しぶりの代表戦でさすがというところを見せたが、セントラルミッドフィルダーは澤も含めて絶対的な存在ではない。もちろん田中明日菜もそこに絡んでくるわけで。そのためにもドイツに行くのだろうし。

試合は不可解な判定で宮間が退場。
10人での戦いを余儀なくされたなでしこジャパンが、同点に追いつかれ引き分けに終わった。
10人になって4・4・1になったが、10人での1トップは大儀見しか務まらない。11人で進行していれば、岩淵投入などもあったんだろうが。

なでしこジャパンは来週ヨーロッパで、イングランド、ドイツと対戦。
先ほど18名のメンバーが発表された。
澤選手が外れたが、故障の影響だという。
今回は別として、佐々木監督はW杯、五輪に向けて、澤選手をどう使っていくのだろうか?あるいはどこまで使っていくのだろうか?
もちろんコンディションや他の選手の伸びもあるから、監督にだった現時点ではわからないだろうが。
もし仮に澤選手が絶対的なレギュラーでなくなった時にどうするのか、サブでも代表として残るのか?
そのあたりはとっても興味のあるところです。
もちろん澤選手がもっともっとすごいことになっている可能性だってあるわけですが。
ワールドカップは2年後、五輪は3年後、先のことは誰にもわからない?


モバイル型遠隔情報保障システム

2013年06月17日 | 手話・聴覚障害

毎週見ているTV番組は、「やべっちFC」に「フットブレイン」、そして「ろうを生きる・難聴を生きる」。
最近は「あまちゃん」も見てますけどね。

「ろうを生きる・難聴を生きる」は録画で見ることが多いのですが、先週の森本選手(ハンマー投げのろう者世界記録保持者)に引き続き、今週もデフリンピック特集、デフ女子バスケ日本代表の特集でした。もちろん見ました。

で、先々週分を見ていなくてやっと見ました。
デフリンピックではなく、「モバイル型遠隔情報保障システム」の特集でした。


「モバイル型遠隔情報保障システム」とは? 
番組サイトから引用します。
教育現場での情報保障は、長年の課題のひとつ。
情報保障を行っている学校でも、情報保障者が学校に行き、聴覚障害のある子どもの隣に座ってノートやパソコンを使って行うことが多い。聴覚障害のある子どもたちからは、知らない大人が隣に座ることの精神的な苦痛を訴えられることがあるという。
それを解決するために考えられたのが、モバイル型遠隔情報保障システム。まず教室と、パソコンの文字通訳をする情報保障者をスマートフォンでつなぐ。そして先生の声を遠隔地の通訳者が文字に起こして、インターネットを利用して教室にあるスマートフォンに表示する。このシステムは、これからの教育現場での情報保障のあり方を変える可能性を持っている。
このシステムを導入している東京都練馬区立開進第二中学校の取材を通して、この遠隔情報保障が実際にどのように行われているかを紹介する。


その開進第二中学校では、以前映画「アイコンタクト」を上映していだきました。
その時に講演もしたのですが、私の声を遠方の情報保障者がパソコンで入力、その文字が体育館のスクリーンに写し出されました。
その場にパソコン通訳者の方がいるわけでもないのに、私がしゃべった内容がスクリーンに写し出されるのですごく不思議な気がしました。
もちろん難聴児のための情報保障システムなのですが、難聴クラスがあることで聴者の生徒もいろんなことを知ることになり、それはそれで貴重な経験となっているのではないでしょうか。

「モバイル型遠隔情報保障システム」は、謝金の問題など解決しなくてはならない問題もあるようですが、一つの方法として広まっていくと良いと思います。


難聴クラスのある学校には他にも行ったことがありますが、手話を全く知らない難聴者も多く、できれば手話も覚えていくといいのになあなどと思ったこともあります。


トゥ・オン・ワン

2013年06月14日 | 電動車椅子サッカー

電動車椅子サッカーを題材にした小説「トゥ・オン・ワン」(幻冬舎ルネッサンス刊)が出版されました。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4779009499/renaissancebo-22/ref=nosym/

早速購入し読みました。
著者は、電動車椅子サッカーの審判を長くやっていたという鈴木和音さん。

簡単に言えば、福祉系の学部に在籍する大学生(玉城あすか)が電動車椅子サッカーのクラブチームでボランティアを始め、審判の卵となっていくといった流れで、彼女の視点から電動車椅子サッカーが語られていきます。
あすか自身が電動車椅子サッカーを全く知らないところからスタートしているということもあり、電動車椅子サッカーを知らない人にとっての入門的な本にもなっています。

小説としてどうか?という点には突っ込みませんが、選手やご家族の方及び関係者の方々は、登場人物に自己やまわりの人々をかなり投影できるのではないでしょうか。
この人物はあの人をモデルにしているのかなあ、なんてこともかなりありましたし。

トゥ・オン・ワンとは、電動車椅子サッカー特有の反則の一つ。
3m以内にボールを保持した競技者と相手チームの競技者2名がいて、その2名が何らかのプレーに関与している時に守備側のファールになるということで、平たく言えば1人の競技者に2人がプレスをかけに行ってはいけないといってもいいかな。そのルールが出来たことで、競技者間の距離が離れパスもまわるようになったわけです。
いいタイトルだと思います。


競技の変遷があまり描き込まれていない点は少々残念でした。6kmと10kmが、現状とは違う形で描かれていた狙いは、よくわかりませんでした。
そうなってほしいということなのか、そうなるべきだという思いなのか?

あ、電動車椅子サッカーがわからない方には、何のことやらわかりませんよね。
電動車椅子の日本での法定速度は6km。その6kmの制限速度内というルールで行われるのが6kmでの試合。10kmの制限速度でおこなわれるのが10kmでの試合。当然10kmの方がスピード感はあります。日本代表、地区選抜は10kmでプレー、クラブチームも10kmでプレーする全国大会もあります。但し、小説が題材にしているクラブチームの全国大会は10kmとなっていますが、実際は6kmです。もちろんチームによって、練習でも10kmでやることはあります。

冒頭の電動車椅子サッカーの描写は、まるで10kmのような描写だけど、設定的には6kmのようだし、でも説明はないし、とかなり読み進んだ後に10kmということがわかりました。

日本代表や選抜チームで活躍している選手たちは、6kmと10kmの両方でプレーしなくてはならないわけで、強化という面からみると、ブレーキになっている側面もあります。しかし普及という側面からすると、6kmも当然必要なわけで、なかなかむずかしい問題ではあります。
ガチでやるのか、楽しみでやるのかというテーマは小説のなかでも語られていました。


電動車椅子サッカーを扱った本には、横浜クラッカーズの監督である平野誠樹さんが書いた「110cmの視野」という本があります。
小説ではなく自伝なんですが、「ウソ!」と思わず声が出てしまいそうになるくらいファンキーな内容です。


ところで、1週間前になりますが、カナダで行われたクラブチームの大会に、日本からRed Eagles兵庫,FINEの2チームが参加、見事にRed Eagles兵庫が優勝を飾りました。そして有田選手が得点王!
おめでとうございました。


アイ・コンタクトのDVDができあがりました

2013年06月08日 | 映画「アイコンタクト」について

アイ・コンタクトのDVDが出来上がってきました。

工場よりわが家へ直送。
理由(わけ)あって、狭い我が家が倉庫代わりです。

事前にご予約いただいた方々には本日発送しました。

ご予約がまだの方も、是非、お買い求めください。

詳しい購入方法は以下の販売サイトをご参照ください。

http://www.eyecontact-movie.info/