サッカー狂映画監督 中村和彦のブログ

電動車椅子サッカーのドキュメンタリー映画「蹴る」が6年半の撮影期間を経て完成。現在、全国で公開中。

ブラインドサッカー日本代表パリパラリンピック出場「ほぼ?」決定

2023年08月26日 | ブラインドサッカー
ブラインドサッカー日本代表、世界選手権でイランに1-0で勝利し5位に!
パリパラリンピック出場の正式決定は11月のパラパンアメリカン競技大会の結果待ちだが、今大会でベスト4に残ったブラジル、アルゼンチン、コロンビア以外が優勝することは考えにくく、相当な確率でパリパラ出場権を手にした、はず。
選手スタッフの皆さま、お疲れさまでした。
出場する前提で、進んでいってください。


最終戦5位決定戦の相手がイランだったことは感慨深いものがあった。
2011年仙台で開催されたアジア予選イランとの最終戦では引き分けでロンドンパラリンピック出場が決定するという状況のなか、実際ハーフタイムまで0-0で試合が進んだが、後半2点をとられ万事休す。
ブラインドサッカー版「ドーハの悲劇」だった。

2015年渋谷でのリオパラアジア予選は初戦中国戦の敗戦を受けてのイラン戦。実質的には、絶対に勝たなければならない試合で引き分けに持ち込まれた。
数字上はその後も可能性が残されていたが、実際的にはイラン戦ですべてが決まった、終わった。
その2試合とも生観戦していた。

実は今大会最後はイラン戦になるのではないかという予感があった。
順位決定戦にもつれ込んでしまうのではないかと。
もちろん希望的な観測としては、ベスト4,3位以上を望んではいたのですが。

まあそんなイランに対する呪縛を抱えていたわけだが、日本代表チームは軽やかに乗り越えてくれた。
対イランの戦術分析、デザインされたセットプレー、集中した選手のプレーの一つ、一つ。
個人的には、東京パラリンピック最終戦終了後「いらないと言われない限り競技を続けていく」と語った田中章仁選手が勝利を引き寄せたくれたことが一番ぐっときました。

東京パラリンピックに続いての世界の5位、強さは本物になりつつあります。
しかしブラジル、中国との差を埋め切れていないのも事実。
その差を埋めていけばメダルも見えてくる。

パラリンピックは出場を目指すものではなく、メダルを目指すもの。
今日は、その新しい章に入った日だ。