サッカー狂映画監督 中村和彦のブログ

電動車椅子サッカーのドキュメンタリー映画「蹴る」が6年半の撮影期間を経て完成。現在、全国で公開中。

中山ゴン 未練たらたら

2012年12月05日 | サッカー
中山選手が引退した。
会見では引退という言葉を避け、現役にも「未練たらたら」という言葉を使われていたが、カズ選手が引退する前にやめるわけにはいかないという思いがあったのかなあ。

中山さんのゴールで真っ先に思い出すのは、1993年、ドーハでのアメリカワールドカップ予選のイラン戦、ゴールラインを割りそうなボールに追い付き、角度のないところから決めたゴール。
心が震えました。

そして、フランスワールドカップ。
骨折していた中でのジャマイカ戦でのゴールももちろん印象深いが、クロアチア戦のシュートが脳裏に焼き付いている。
中田選手からのクロスを1トラップし、強烈なシュート!
しかし、相手GKに弾かれてしまった場面だ。

その場面のことを、本人に聞いたことがある。
インタビューではなくて、プライベートな食事の場で。
1998年の何月だったか忘れたが、たまたま食事に同席させていただく機会があった。
サッカー映像の仕事はまだやったことがない頃なので、ただのミーハーな俺。
で、そのプレーのことを聞いたんだが、一連のプレーはイメージ通りだったそうだ。
イメージ通りのクロスが来て、イメージ通りのトラップ、イメージ通りの位置に転がったボールをイメージ通りにシュート。
シュートの瞬間までは完璧。
しかし、シュートはGKに阻まれた。

そこまでイメージ通りにプレーできることは、そうはないらしい。
ひょっとしたら、イメージと多少ずれていた方が、GKも読みにくくて、ゴールに結びついたのかもしれない。
そんな話をしたことを久しぶりに思い出した。

すねとかふくらはぎとか触らせてもらったんだけど、鍛え抜かれていて凄かったな~。
その時に思ったのは、本当に頭の良い人なんだなあということ。

それから14年。
中山選手の現役時代を振り返ることは、即ち、日本サッカーを振り返ること。
ジュビロでのゴールの量産、そして日韓ワールドカップでは秋田選手とともにベテランとしてチームを支え盛り上げたこと…。

本当にお疲れ様でした。

これから何をされるのか、それもとても楽しみ。


映画「アイコンタクト」では、映画を観てもらいコメントをいただきました。
とても感謝しています。
最後にコメントを紹介させていただきます。
「正直、デフリンピックという大会があり、そこに女子のサッカー日本代表が参加していたことは知りませんでした。実際の試合の様子を見ると、本当にサッカーが好きで勝ちたいという気持ちは、僕たちと同じだと感じました。彼女たちのプレーを見て元気をもらえた気がします」