暮れになると聴きたくなるクラシックは、その年の気分に合わせたくなるが、どうも陰惨な殺人事件や理不尽な選挙結果、ますます複雑・混迷化する世界情勢、コメの6割上昇に代表される物価高騰などイライラが募るばかりだから、第九を歌って高揚したり、バッハやヘンデルでクリスマスを祝うような気分になれない。
そんな時、モーツァルトがやってきた。彼の音楽を聴いていると、なにゆえかしれんが、心が次第に澄みきっていき、滅入った気持ちを雲散してくれる。最晩年のオペラ「魔笛」なんかどうだろう。光と闇の相克、愛と憎しみの相克、愛と喜びの成就云々と、まさに年の瀬に聴く音楽としてはぴったりだ。
今や何も大きなオーディオや棚からCDを引っ張りださなくとも、SNSが世界中から名盤とやらを直ぐに届けてくれる。ノートパソコンとダイソーで仕入れた500円イヤホン、または手持ちのワイヤレスイヤホンででオコタに入りながらまずまずの劇場が手に入れられる時代だ。大ホールの末席で聴くよりずうっと臨場感があるのだ。
今日は、ベーム指揮ベルリンフィルで「魔笛」を鑑賞しながら眠りにつこうか。心次第に穏やかになれ。年々嫌なことばっかり増えてきて、「よいお年を」なんて恥ずかしくて言えない気分だ。来年も、期待しないことにしよう
尾鈴山(おすずやま・1405m) №199 日本二百名山
宮崎県にある登山道脇に滝があちこちある特異な山だ。夏の暑い時がいいのだろうか、アケボノツツジの4月もいいという。田中陽希さんは、6時間30分で周回したが、一般だと9時間はかかるという。ほとんどのYoutuberは往復しているみたいだ。展望はあまり期待できないようだ。
great toraverse一筆書き日本百名山 「尾鈴山」