長野県内の北アルプス燕岳から北東の尾根を歩いていた奈良県在住の73才の男性が「道に迷って、今どこにいるか分からない」との携帯の連絡が17日(木)県警に入り、捜索しているが、19日(土)現在見つかっていないようだ。携帯がつながらなくなったようだ。
この種のニュースは、子供や複数人の遭難事例は別として、最初の報道だけで経過が続報として流されないので、心配でヤキモキしている。地元の報道を追っているが第一報のままだ。
警察が「現在地点でビバークしておくように」との指示を出していたというが、長野県内は冷たい雨も降っているとの情報もあるが、昨日のNHKラジオ「山カフェ」では同じ北アルプス水晶岳方面は快晴だったようで、それでも見つからないのはどうしたのだろう。携帯がつながらなくなったのは、バッテリー切れか。
元気だったら空が少しでも開けた場所に、黄色いツェルト被ってビバークしていれば、ヘリからも探しやすいだろうが、ツエルトは持っていたのだろうか。
いずれにしても、ケガの程度や体力に問題がないのなら、今の季節なら何とかしのげるので、雨具の下に着れるものはすべて着込んでじっとしているのが一番だが、寒さに耐えられないのなら、日中は傾斜の緩やかな尾根筋にゆっくり移動すれば景色なども見えてきて現在位置も分かってくるのだろう。沢に下ってはいけない。
と、山を歩いている者なら誰だって考えることだろうが、ヤフーなどには、「コメント欄」というのがあって、ニュースを見た様々な方のご意見が上がっている。この遭難のニュースには、現在時刻で220件にのぼっている。
見たところ半分以上が遭難者に批判的なものだが、批判をするなら見つかって事情が分かってからにしてほしいな。本人が今苦しんでいるときに、事情が分からないのに、遭難者に鞭打つような発言は控えるべきだろう。
ただ、批判コメントの多くが指摘するように、70代で単独行というのは明らかな事実。これだけは、遭難という事実が明るみに出れば、あれこれ批判されても致し方ないのだろう。ただ、個人差を考えずに、70になったら一人で山に入るなという紋切り型の批判はいただけない。70でも50より体力がある人は何人も知っているし、複数登山が必ずしも安全だとは言い切れんからだ。他人を気にしたり、お喋りなどで油断して滑落したりするケースもあるだろうし、トムラウシ大量遭難のようにリーダーの判断ミスで死に目に会わされるケースだってあるのだろう。
いずれにしても、年齢や単独行の善悪にかかるコメントは、真相が明らかになってからにしてもらいたいし、遭難事例は山岳雑誌などで、事後的には、ていねいに原因を解明してもらいたい。(原因が一つということはない。)
グダグダ、ぼやいたが、オイラ自身が高齢者の仲間入りをしているし、単独行主義者だし、少なくとも75歳までは、フツーに山を歩きたいと思っているからだ。
そのため、山に入る時は、
① ココヘリ(救援ヘリに電波を発信するアクセサリー)の持参
② 「山と高原地図」の紙持参(コンパス帯同)とスマホへのダウンロード(GPSで位置情報得られる)
③ スマホ用バッテリーの複数持参
④ アルミレスキューシート持参
⑤ 山と高原地図の破線ルート(難路表示)を選ばないし、同地図の最新のヤブ情報もチェック
⑥ 登山アプリ「コンパス」への登山計画提出と下山後の通信
⑦ 山岳保険JROへの加入
と、二重・三重に安全策を講じているし、グーグルアプリの「マップ」の現在位置を長押しすると現在地の「北緯・東経の数字」がでることも、あの昨年の野沢温泉トレラン遭難事故で学んだし、「道迷い」には万全の対策を講じていると自負しているが、
・・・・・が、最近は、体重増加とトレーニング不足によるヘタリを自覚しているのであり、高血圧や高血糖という基礎疾患の因子も抱えながら山に入っているので、オイラの場合、道迷いよりも、心配されるのはむしろ「突然死」なのだ。どうしよう、1週間も誰も歩かないようなルートで、意識が薄れて、スマホにも手を伸ばせなくなったら・・・・(昆虫、微生物のお世話になります)
(燕岳の遭難者さんガンバレ!まだ意識があるだけで幸いだよ!)
広く平坦な道を歩いていたいな