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かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

ふるさとの湯

2020-03-03 19:19:11 | 日記

北帰行 2019 4月14日山形県羽黒山  4月15日 山形県大石田駅から尾花沢の町並みを過ぎて、雪深い山刀伐峠(なたぎりとうげ)を超えて、赤倉温泉、中山平温泉をへて、最終目的地ふるさとの鳴子温泉に到着。

4月も半ばだというのに、山形の峠道は、融雪された路面を除き、あたりは厚い雪に覆われていた。芭蕉翁が奥の細道で歩いた山刀伐峠(なたぎりとうげ)も残雪に閉ざされ、トンネルを抜けると冷たい雨が降ってきて、体が心底から冷えた。故郷の県境をくぐり、中山平の温泉で凍えた四肢を癒すのに時間を要した。

このあと、最終目的地の鳴子温泉で二日間の湯治を済まし、鉄道を利用して仙台に戻った。

オイラにとって、南西諸島では得られなかった「温泉」というものが「母なるもの」の大きな要素なのであって、北に帰る決心をさせるひとつの力となった。

鳴子の硫黄を嗅ぎながら、ふるさとに、いよいよ帰ったと、一月たらずの旅の思い出をかみしめた。

65年という凝りを溶きほぐすには、短い二日間だったので、この先、死に至るまで体を溶かし続けていくのだろう。


羽黒山五重塔   なつかしの対面だった。

この世の構成要素を「土・水・火・風・空  」とする仏教の五大思想のシンボル的建築。五大思想こそ星の成り立ちそのものではないか。生物が誕生するまでの地球も、これら五要素により構成されていた。

法隆寺、室生寺、東寺、興福寺、こないだ拝観した醍醐寺、そしてこの羽黒山と、どうして五重塔にあこがれるのかと思いきや、上のようなノスタルジア=空へのあこがれなのだろう。

なかでも、室生寺とこの羽黒山の五重塔は深い木立の中に粛然と立っており、森の王国の一員であることを実感せざるを得ない。長い時間、黙って仰いでいたい。

 

 

羽黒山を下っても、里山はまだ雪に覆われていた。

冷えて疲れた体を癒すため湯治場で二日間過ごす。

 

 

 陸羽東線の車窓よりふるさとの山 船形山の白い船影が浮かぶ

 

北帰行終着駅  2.19.4.17

石垣島 北緯24度20分 東経 124度09分

仙台市 北緯38度25分 東経 140度88分

1度を111kとすると、南北に約1554k、東西に、1887kの移動(直線で約2300k)の距離を移動した。

 

〇 春うらら 北に14度の 旅終えて まだ凍えてる おじさんである 

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