今回の史跡めぐりは「田谷の密教地底伽藍に涼を求めて」岡本・玉縄・
長尾台・田谷を歩いてきました。
JR大船駅西口から柏尾川を渡り、すぐ階段がある。右へ左へ折れな
がら長い階段を上ると大船観音 と山続きの黙仙寺、曹洞宗のお寺に着く。
鎌倉の曹洞宗のお寺は、ここ黙仙寺と、隣の大船観音寺、それに龍宝寺
だけとか。一息入れて、かつてドリームランド線があったモノレール跡地の
尾根道を通り長尾台へ出る。平安末期に、この丘陵に空堀、土塁をもって
築いたという長尾砦跡である。この地があの上杉謙信の先祖である
長尾氏発祥の地とも言われている。
長尾氏を祀る御霊神社がここ長尾台と坂を下った田谷にある。
田谷の御霊神社すぐ近くに定泉寺(じょうせんじ)真言宗のお寺があり
本尊は阿弥陀如来である。境内には田谷洞窟といわれる鎌倉時代修行
として大勢の僧侶が真言をとなえながら掘り進んだもので上下三段、
延長1km余の壮大な規模の洞窟がある。公開されているのは250m程
である。入口でローソクに火をつけ洞窟内へ入る温度は16~17度ですが
湿度が高い。阿吽の獅子、龍、家紋、十二神将や金剛界曼荼羅などが
壁や天井に彫刻されている。
田谷に涼をもとめて訪れたが涼しさはあるが湿気があるのでそれほど
快適ではなかった。しかしこれが洞窟内の彫刻の保存には最高らしい。
洞窟の築造や彫刻など真言密教の修行のすごさをあらためて感じた。
左 : 長尾砦跡の説明 中 : 御霊神社 右 : 定泉寺