パルマ大聖堂(Cattedrale di Parma)のパイプオルガンです。
教会を訪れるとまずパイプオルガンを探してしまう程、オルガンに思い入れがある自分ですが、大聖堂の壁中を彩る壁画とオルガンの組み合わせが素晴らしく、思わず立ち尽くしてしまいました。
一般的にパルマ大聖堂の壁画と言えば、コレッジョの「聖母被昇天」なのでしょうが、自分が足を止めたのはオルガンの前でした。(笑)
この教会のオルガン奏者として有名なのは、J.S.バッハ以前の時代となる、16世紀後期のクラウディオ・メルロ(Claudio Merulo)でしょうか。
当時の巨匠メルロは、ヴェネチアのサン・マルコ寺院のオルガニストの座を、ジョヴァンニ・ガブリエーリに譲り退いた後、晩年をここパルマで過ごしたと言われています。
この素晴らしい壁画の中で、巨匠によって奏でられたオルガンの音色を想像しながら、しばし足を止め、この空間を楽しんでいました。