紅白にも出場したエアーバンド、ゴールデンボンバーのシングルが、インディーズながら初登場でチャート1位を獲得し、話題になっています。
今日は週末にレコーディングした曲の仮MIXの音源があがったので、自分のPCにダウンロードして聴いていたのですが、今回11年ぶりにインディーズでレコーディングをしてみて、その技術革新により、今やインディーズでもかなり高いクオリティで簡易に音楽制作ができることに、驚かされています。
(自分の作品を聴いてみても、昔自身がメジャーレーベルからリリースした作品よりずっと良いものになっているので、おそらく一般の人達には、メジャーレーベルからリリースされるものとの品質の違いは、殆どわからないと思います。ちなみにレコーディング&MIXを担当して頂いているエンジニアさんは、自分がメジャーレーベルでリリースしたCDを担当して頂いた方と同じエンジニアさんで、今も誰もが知っているアーティストの担当もされています)
昔は低予算なインディーズは、あくまでメジャーへの登竜門でしかなかったのですが、CDが売れない現代にメジャーで音楽をやる意味は、今や殆ど無いと、周りの多くのプロミュージシャン達が言い切る程です。
どの世界もお金を出してもらうと、それに比例して口も出されるのが実情で、メジャーで音楽をやるということは、自分達の思いとは別次元で音楽を作るという事と≒(nearly equal)だったりします。
100万枚単位でCDが売れた時代は、回収できるロジックがあったので、力を入れているアーティストには、各社プロモーションに巨額の費用を投入して、メジャーとインディーズの差は歴然でした。
しかしCDが売れない現代では、中堅アーティストがメジャーでCDを出しても、ほぼノープロモーションだったりするので(新人は言うまでもありませんが)、インディーズでもかなりのクオリティの音楽が作れるし、どうせLive等で手売りするなら同じと言いうのが、彼らの言い分です。
今回の自分の場合は、間もなくこの世を去る父へ捧げる歌をカタチにしたいという強い思いがあり、周りの協力もあってレコーディングを進めてきました。
それがインディーズで音楽を作る場合、父親が医師に余命宣告をされてから11月下旬に書いた曲が、12月下旬にレコーディングして、1月初旬~中旬にMIXダウン&マスタリングして、2月初旬にはCDになります。
(今回は6曲入りのCDで、うち1曲が父への思いを歌った曲です。実際にはその約3倍の曲を今年の夏~秋で書いたのですが、インディーズとはいえプロデューサーがついているアルバムなので、当然仕分けされます)
先週末にレコーディングした、「ありがとう。そしてさようなら。」という曲は、父との別れを歌った曲ですが、2月3日の父親の誕生日に手渡しするCDに、死んでいく父への別れを歌った曲を入れるのは憚れることから、同曲はCDへ収録せず、配信のみ同曲を含め当初の予定通り7曲でのリリースにしようと、プロデューサーとも話しあって決めました。
(iTunes等向けの全世界配信登録は、申請からかなり時間がかかること、また配信される音源を父に直接聴かせることはおそらく無い為、そのような形にしました)
作り手の思いが作品にそのまま反映される。
それこそが、インディーズで音楽を作ることの大きな魅力だと、自分は思っています。
冒頭のゴールデンボンバーが、本来の意味でのインディーズバンドかは別として、1つの転換期に、作り手が自らの表現手段として、“選択できる時代”になったのだなと、90年代にメジャーレーベルからCDをリリースした当時を思い出しながら、そんな風に感じています。
※写真:年末年始帰省で、自宅で見つけた自分が生まれた当時の父との写真。