J OKAYAMA ~岡山スポーツの桃源郷へ

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ラグビーの日本へ21

2019-08-05 00:10:26 | スポーツ文化・その他

 リスペクトコラムです。
 TBSドラマ「ノーサイド・ゲーム」の第4話が先ほどありましたが、留守録でまだ観ていません。日曜日はJ2の試合など他に観るものが多いのです。という事で、充実と感動の第3話の抜粋紹介をしたいと思います。正直何度もウルっときました。加齢は涙腺を緩くするのかと思うくらいに。
   
【冒頭:相撲部屋の土俵登場】
 相撲部屋での練習シーン。選手とともに君島GMもまわし姿で、どすこいと力士に胸を借りる。
 →川崎さんのように地元相撲部屋とのコラボかと思いましたが、タックル等の練習の一環でクラブから稽古を申し出た様子。
  負ければ終わりのサラリーマン人生。土俵際に追い詰められたGMは、再起を図るために監督・選手とスクラムを組む。

【初めてのラグビー教室】
 →しかし、最初の取り組みは参加者が2人(うち1人はGMの息子)で、帰ってしまい不発。

【観客動員アップへの決意】
 君島GMのセリフ「世界では日本のラグビーが人気。2015年のW杯の活躍の後に、イギリスで開催された日本戦の来場者数が8万人。世界が日本のラグビーを観ているのに、なぜ日本人は見ないのか。アストロズの平均観客数は2,500人。実際は相当の枚数が無料配布。人気も無い、チケットも売れない、14億円の赤字解消は難しい。ただ勝つだけではだめ。ちゃんと集客し、黒字にすることが最終のゴール。
   
【GM会議での日本蹴球協会への投げかけ】
 プラチナリーグの16チームから、参加費年間1,500万円を拠出。協会はそれを元手に試合運営、宣伝、チケット販売管理を行う。そのほとんどが日本代表のために使われている。協会役員とGMは誰もが選手OBで顔見知り先輩の言う事は絶対という体質。中でも木戸専務理事が幅を利かせている。
君島「国内のラグビーファンを増やすために、協会としてはどのような取り組みを考えているのか? 我がチームは収益面で苦戦している」
専務「昨年同様の運営を引き続き行う方針」
サイクロンズGM「ここはリーグ全体の運営を話し合う場。1チームの台所事情の相談窓口ではない」
君島「皆さんも同じ懸念があるのではないか。ここで知恵を出し合いませんか?」
専務「ラグビーはアマチュアスポーツ。プロではないから収益を最優先するのはどうか」
君島「全チームを合計すれば、毎年2億4千万円を協会に支払っている。チーム運営費も合わせて規模を見ればプロと同じ。採算が合わない
   今の仕組みには問題がある。組織的な改善策が必要」
専務「ここは会社ではない、金儲けの組織ではない。ラグビーはもっと神聖なもの」
 →「協会役員や他のGMにとって大事なのは組織を守る事。新しいものを取り入れる事は難しい」と監督のコメント。
   
【ファンクラブ(FC)の設立】
 Jリーグで大きな収益を上げているクラブが集客や普及のために行っている主な活動。FC東京では、ファンクラブ以外にも、地域イベントや選手の商店会巡回、清掃活動への参加。地域の学校や病院へのボランティア訪問、サインボールの贈呈。子どもの体験教室やジュニアチームの運営。「すべてやってみようじゃないか」と君島GMが決意。その後、公式HPを開設するが、加入者数が伸び悩む。
   
【選手たちによるボランティア活動】
 「オフを削れという事なのか」と最初は反発があったが、練習と仕事の合間を縫って街の各所に顔を出し、ボランティア活動を実施。
 住民たちの反応は概ね好評で、新生アストロズは順調な滑り出しを見せたに思えた。
 →サインボールを300個購入。小学校や小児病棟で子どもたちに進呈。
 →FCの伸び悩みで選手も動揺。弱いままではファンは増えない、強くするのが先ではないかと選手が反論を言い始める。
 →大半の選手はボランティアをボイコットするようになる。
   
【地域貢献活動を盛り込んだ追加予算を役員会で要求】
 君島GMは、増額理由を「地域住民からもっと愛される存在になるためで地域のため」と説明。。
 →もっと前からやるべきだったと承認される。ただ、余計に追い詰められた印象が残り、開幕戦での観客動員へのプレッシャーが増す。
   
【元有望選手の入社】
→ニュージーランドの実力派選手だが、けがに見舞われるが完治している。実際は一般枠で応募。ラガーマンではなくサラリーマンになるために。日本ではラグビーで食べていく事は難しい。リスクの多いプロより安定した人生設計を描く。
   
【主将のけが】
 心労が重なり、悩んで集中力が欠けていた主将が試合中にケガをして、かつてボランティアで訪れた病院に入院。
→病院で小児病棟の子どもが声をかけてくる。それは「勇気」と書いたサインボールを送った重病の子ども。退院日に病院の外では、病気の子どもたちがもらったボールで遊んでいる光景を見る。
→主将は迷いがあったが、ボランティアは自分のためにやる事を理解した。勇気をもらったのは自分の方。あの子にあげた何倍も大きくなって、自分に返ってきた。自分たちがやってきたボランティア活動はちゃんと届いていたと。声をかけてきた子どもが、大きな手術の前に「ボールと一緒に勇気をもらったと、怖がらずに手術に臨めた」とお礼を言われる。

【開幕前の決起食事会】
 君島GMは、ボランティアを拒否する選手達に向かって、語り始める。
「ボランティアをやる意味がある。昨季成績以上に低迷したのは観客動員数。もっと大勢のファンの前で試合をして欲しい。そのために地元の人たち、日本中の人たちにアストロズの事を認知してもらう必要がある。関心をもってもらい、応援したいと思ってもらうチームにならないと。無料チケットをもらっても来場してくれない。
 スタジアムを満員にしたい。その理由は「収益を得る事」の他に「未来への投資」がある。生き残るためにはラグビーで結果を出すしかない。しかし、日本からラグビーそのものが消えかかろうとしている。ラグビーの才能があっても仕事にできない人、社会に出ると同時にラグビーを捨てる人もいる。このままラグビーの人気が無くなっていけば、将来日本のラグビーは必ず弱くなる。ラグビーが好きでやりたいと思ってくれる子ども達がいなかったら、どうやってラグビーを強化するのか。
 今はまだラグビーを支えようとする仕組みがある。この先、ラグビーに愛情が無い経営者が増えていけば、会社の予算に依存しているラグビーはひとたまりもなくなる。子ども達にちゃんと夢を与えてあげたい。今、自分達にできる事は、一人でも多くのラグビー好きの子ども達を増やす事ではないのか。その子ども達にアストロズの名前を憶えてもらいたい。できれば観戦して欲しい。
 ボランティアに行くのはラグビーを守るため。選手1人1人の名前を憶えてもらうため。そうする事で少しずつだが、アストロズは地元のチームになれる。応援してくれて、チームを後押ししてくれる。チームはその人たちのために戦う事ができる。そういう大きな家族のような関係を作りたい。それは将来、選手たちが与えたものが何倍も大きなものになって帰ってくる。今やグラウンドだけが戦場じゃない。
→それを聞いた選手達は一致団結して、ボランティア活動を再開する事を決意。

【監督のコメント「本気でチームを良くしたいんだな」】
 →相手に伝わるもの。チーム作りも最後の追い込み。練習とボランティアの両輪でかけていこう。

【君島家での妻とのやり取り】
 FC東京のFCに家族で入ろうとする妻に、アストロズのFC加入を勧めると、「アストロズ、ラグビーの何がいいのかはっきり説明して欲しい」と詰め寄られる。
 →最後は家族で入会。

【プラチナリーグ第一節 当日】
 感覚席は当初は昨季と変わらない埋まり具合で不安がよぎる。ところが、観客が集まり始める。学校の子たち、商店街の人たち、病院の人たち、ボランティアに通った先の人たちが選手1人1人の名前をコールする。病院で逆に勇気をもらった子どもも。試合前に確認したら、FCの会員数は5,424名。観客動員数は12,014人。
   
 と、ここで終了。さぁ試合には勝ったのか。この第3話のポイントはずばり地域貢献活動です。昔、小説を書くとしたらどんなものを書くかというのが話題になった事があり、筆者はJリーグを目指すクラブの事を書くかもと思いました。その時に頭に描いた内容とバッチリ一致したのです。つまり、当ブログで今まで散々書いてきた内容がこの第3話に網羅されており、驚きました。今まで書いてきた記事の感動の密度が高いイメージ写真が現実のものとして、目の前に現れた印象。もっともサッカーではなくラグビーでしたが。
 最初の相撲シーンは、ひょっとしたら川崎さんのように相撲部屋とコラボするのかと一瞬思いました。どうすれば中身のある観客動員増員ができるのか、イメージどおりでした。もっとも地域貢献活動を初めて1年で、2千人からいきなり1万人に増えるのはちょっと飛躍しすぎとも思いました。でも、無料招待券配布やディスカウント作戦ではなく、これぞ地域に根を張る動員策と、思わずうなってしまいました。モノ・カネではなく、ヒト・コトでファン(サポーター)を1人1人創っていくものだと、池井戸さんが教えてくれていますね。
 試合を観に来た子ども達、商店街店主が選手名をコールするシーンがありましたが、まさに当ブログのイメージです。地域に根が張れていなければ、大勢の観客も関係ない人達。でも根が張れていれば、1人1人の顔が見えて声が聞こえる。それがもう1歩前に走れるパワーに変わるのです。どこだったか忘れましたが、昔の初代GMが選手に「サッカーだけやってればいいから」と、社会貢献活動をやらせなかった時期がありました。その価値観の瑕疵が未だに残っているため、そこは未だに地域に根付けずにいるとか何とか。
 そういう事で今日の第4話をまた観るとしよう。
TBS「ノーサイドゲーム」公式HP:https://www.tbs.co.jp/noside_game_tbs/
Paravi該当ページ(無料体験あり):アドレス
ノーサイド・ゲーム関連:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20190716
ラグビートップリーグ関連④:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20190731
   〃        ③:
https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20190730

   〃        ②https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20190716
   〃        ①
https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20180927

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