J OKAYAMA ~岡山スポーツの桃源郷へ

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ファンサービスの一事例78   

2019-07-02 00:01:44 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 リスペクトコラムです。
 昨日、ネットを観ていたら、ちょっとJ1とJ2の格差を指し示すような事例を見かけて、ビックリしました。もうそんな時代に入っているのかと。以前に、コメント対応が嫌だから公式SNSをやりたくないというところがあったと記憶していますが、クラブが選手のSNSを奨励し、更にもう一歩進んで選手向けに画像データを提供しているという話。J1にふさわしいクラブというのはこの域なんだと実感しました。
     
【Jリーグ広報が向き合うSNS新時代。槙野智章は専属カメラマンも雇う!?】
〔試合後、選手に画像を送るJ広報。〕
「『試合終了後に選手のSNSに掲載するプレー画像をそれぞれの選手に送ってるんです』彼女曰く、ひとたび画像の送信が遅れると、いち早くアップをしたい選手たちから、まだかまだかと確認のLINEがやってくるという。選手たちにとって、試合後にTwitterやInstagramに自らのプレー画像を投稿するのは、もはや決まりごとになっているからだ。遠藤からの話を聞いてシーズン前の公式イベントであるJリーグキックオフカンファレンス終了直後のことを思い出した。
 当時はヴィッセル神戸の広報からアンドレス・イニエスタ選手が登壇時の集合写真を急ぎ欲しがっているから対応してほしいという電話を受けた。おそらく、こうした現象がすべてのクラブで発生しているのだろう。」

〔選手から社員、ファンまでもが発信者。〕
「あくまでも各チームの広報自らが主体となって情報をコントロールするというスタイルに変化はなく、あえていえば「発信」の業務に加えて「編集」という作業が追加されたに過ぎなかったのだが、ソーシャルメディアの登場によりそもそもの概念自体が劇的に変化してしまった。劇的な変化の最大の要因は「発信者が不特定多数になった」ことである。それは選手、監督、コーチのみならず、社長や社員そしてファンまでもが発信者になる「一億総発信者時代」を意味している。」

〔槙野は専属カメラマン、那須はYouTuberに。〕
「ソーシャルメディア時代になると自らが積極的にアカウントを持ち、比較的自由な感覚で投稿を行っている。なかでも自らのブランドアップに有効だと気がついた選手は、より積極的にソーシャルメディアと向き合い始めている。
 ヴィッセル神戸のルーカス・ポドルスキ選手や浦和レッズの槙野智章選手は自らのソーシャルメディア用に専属のカメラマンを雇い、プロフェッショナルとして「魅せる」ことを追求している。ヴィッセル神戸の那須大亮選手はYouTuber宣言をし、自らのアカウントで交流のある選手たちとの共演によるコンテンツを制作して配信している。
 北海道コンサドーレ札幌では、「タイのメッシ」と称され、昨シーズンのJリーグ・ベストイレブンも受賞したチャナティップ選手が活躍している。コンサドーレの公式Facebookページの約6万9000のフォロワーのうち、4割弱がタイからのものであり、それぞれの投稿にはタイ語によるコメントが並んでいる。ちなみにチャナティップ選手のInstagramのフォロワー数は200万。既にコンサドーレは、タイ国内で知らない者はいない存在になりつつある。」

〔「サッカーの認知度を向上させるため」(槙野)〕
「(槙野選手)曰く、ソーシャルメディアに積極的に発信することは「自身のブランドアップ」のためだけではなく、「サッカーの認知度を向上させるため」でもあるという。もっと多くの人にサッカーのこと、Jリーグのことを知ってほしい。ならば自分が日本代表にいるうちに始めることが重要だという思いが、専属カメラマンの起用というJリーガー初の試みに駆り立てた。」
「『試合のパフォーマンスが良くなかった時や、不甲斐ない敗北を喫した時などの投稿には、否定的なコメントが並ぶと思うけど』と聞いてみたが、槙野選手の決然とした返答に正直心を打たれた。『ネガティブなコメントを受けることは、プロアスリートとしては避けて通れない。むしろそうした声も激励だと思って自分のパワーに変えている』」

〔「個」が際立つスポーツ界での広報の役割。〕
「ただ、そうしたリスクを伴うとはいえ、ソーシャルメディアは、主体的に自らを発信し、世界中に拡散することができる無限の可能性を持っているのも事実。我々スポーツ広報にとって、より積極的に向き合っていかなければならない存在であることは言うまでもない。時代は平成から令和に代わり、メディア環境もマスメディア中心からソーシャルメディア主体へのシフトチェンジが着実に進んでいるが、それは言い換えればより「個」が重視される世界になったということである。
 選手という、より「個」が際立つプロスポーツの世界で、多くのファンからの共感や愛着、信頼を強くするために、スポーツクラブの広報が担うべき役割は大きい。それは同時に、彼らにかかる負担が加速度的に増していることを意味する。そうした日常を選手やファンは知る由もないし、そんな裏側は積極的に知られる必要もない。」
引用:Number Web

 なかなか目を見開くような情報でした。これからは選手の管理が大変だから個人SNSも余り好ましくないというスタンスは、もはや時代遅れになっていくのでしょう。管理もツイッターやFBもフォローやお友達登録で自動的に情報が流れて来るため、フロント社員も情報化に人数が割けないというのも時代遅れになりつつあるのかもしれません。
 なので、やろうと思えば浦和さんや神戸さん、札幌さんのように選手の個人SNSの発信に積極的な姿勢になれるのではないかと思わせる事例でした。「情報は力なり」「情報を制する者が世の中を制す」という言葉がありますが、上手く情報をコントロールできないところは、次第にファン・サポーターからも地域からも取り残されるのかもしれません。そのシグナルは出ていますが、気づくかどうかと。

コメント
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