リスペクトコラムです。
昨日の夕方頃、J2岡山から「ファジアーノ岡山に関するアンケート」と書かれたメールが来ていました。クラブフロントが回答内容について、特定個人の統計情報の形で利用し、来場者満足度向上につなげていくとありました。氏名記入欄が無かったので、一応匿名性があり、答えやすいスタイルになっていました。対象は、個人スポンサー、シーズンパス、ファンクラブ会員、またはJリーグID保有者でJ2岡山を登録クラブに選択した人だとか。いい取り組みだと思います。木村社長時代とかには無かった、風通しの良さを少し感じてきました。アンケートといえば、ファジウォーカーの学生の皆さんを思い出しますね。
※画像はファジウォーカーにあるイメージ画像
質問内容は、ファン・サポーター歴、来場頻度、観戦状況、スタジアムイベントへの参加具合、所有グッズの状況(次の配布品の参考になりますね)、観戦そのものの満足度と理由、入場チケット料金の満足度、他のスポーツの観戦具合(これは今後重要になるかも)などで、最後にクラブ全体に対する自由な意見・感想を聞いていました。
良かったのが、アンケート回答者に、抽選で少し先のホーム戦チケットを進呈するところ。スポーツ興行に限らず、商業活動の上でアンケートを取るのに、何も見返りが無いものは回答率が極端に下がる傾向にあると思います。ところが、少しでも何かもらえるとなると、積極的になるのが世の常か。仕事に関するシーンでもこういうのが何度かありました。「お客様アンケートで、抽選で●●が当たりますと入れてみましょう」とか。
あくまで個人的な感想ですが、これが回答者全員へのチケット進呈だったら、今季今まであった無料サービスの一環になってしまいますが、抽選というのがいいですね。
消費者の声を聞く。これは商業活動における販促策のベーシックな手法だと個人的に思っています。仕事でもそういうシーンはありましたね。百貨店や人気飲食店などはどこも、テーブルの上にアンケート用紙(社長への直行便とかもありました)を置いているのをよく観ます。満足していればアンケートを手に取る事は少ないのですが、何か気が付いて、なおかつ改善して欲しい事があったら記入するケースが多いのかな。
かなり昔の事例紹介記事で、他クラブの「目安箱」を紹介した事があります。あれから長い年が経過しましたが、こういうアクションを取った事は個人的にうれしいですね。
今回の回答を分析すれば、そのまま顧客管理データの構築につながりますが、ネットによる顧客分析としては、最近では名古屋さんの事例がありますね。ただ、印象度調査としては、若干心もとない気もします。なぜなら、対象者がシーズンパス購入者などであれば、元々クラブに好意的な対象集団であるので、ポジティブな意見ばかりで盲目的になる恐れがあるため。まぁ、こういうアンケートは来場者調査としてはいいのではないでしょうか。
J2岡山は確か、J2で最も平均年齢が高く、新規来場者の割合もJ2で一番低かったと記憶しています。このアンケート結果を分析して、ぜひ今後の興行戦略に生かせて欲しいと思います。
新規来場者を増やすやり方として、個人的に理想的と思っている方策があります。それはファン・サポーター相手ではなく、普通のどこにでもいる一般個人にアンケートを行う事です。スタジアムではなく、例えば岡山駅とかで。「ファジアーノ岡山を知っていますか?」「試合観戦に行った事がありますか?」「(観戦に行った事がないのは)なぜですか?」という質問を思いつきます。
当然、ネガティブな意見、無関心さがよく表れる結果内容になると思いますが、そこにこそ本当のヒントがあるのではないでしょうか。今回のような取り組みを1年に1回くらいはやって欲しいですね。磐田さんなどのように目安箱を置いてもいいのかもしれません。