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碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

2013年5月3日「憲法記念日」に思うこと

2013年05月03日 | 日々雑感

「改正」という言葉には、確かに「正」の字が入っている。

「間違っていることを正しくする」というイメージをもつ。

しかし、「改正」は「訂正」ではない。

「あらため変えること」ではあるが、それは「正す」とイコールではない。

「改正」という言葉に惑わされてはいけないと思う。

変え方によっては、「改悪」かもしれないのだ。

「憲法改正」もまた、「間違った憲法」を、「正しい憲法」にすることを意味しない。

そもそも「間違った憲法」なのかどうか。

もしそうなら、どこがどう間違っているのか。

政府が変えようとしている「正しい憲法」は、本当に正しいのか。

現時点では、政府自民党の説明を含め、改憲論者の方々の論説を読んでも、「現在の憲法によって実現されている社会」と比べて、「よりまともな社会」になるというビジョンが持てない。

むしろ、憲法を変えることで、この国が悪くなっていく、嫌な社会になっていくのではないかという感触、いや確信のようなものが強い。

もっとざっくりした感想で言えば・・・

憲法を変えようとしている政府の方々、それを後押しする改憲論者の方々が、加藤周一さんや内田樹さんや小熊英二さんたちより賢いとは、どうしても思えないのだ(笑)。

今夜(3日)の「金曜オトナイト」 ゲストは草野仁さん

2013年05月03日 | 金曜オトナイト

BSジャパン「大竹まことの金曜オトナイト」。

3日(金)のゲストは、草野仁さんです。

私が所属していたテレビマンユニオンの“基幹産業”である「世界ふしぎ発見!」の司会者というだけでなく、プロデューサーとしてもお世話になりました。

それは「アイアンマンクイズ」(フジテレビ)という、スポーツとクイズを組み合わせた特番で、舞浜の東京ベイNKホールを借り切って収録したことを思い出します。

当時から、MC・キャスター業界(?)でNO.1の“肉体派”だった草野さんに、総合司会をお願いしたのでした。

28年も続く「世界ふしぎ発見!」ですが、相変わらず頭脳明晰、言語明瞭な草野さん。

「金曜オトナイト」でも、気持ちのいいトークを展開してくださっています。

3日(金)夜10時54分からの放送、ぜひご覧ください。



http://www.bs-j.co.jp/otonight/

もう一度見たいあの1本「俺たちの旅」

2013年05月03日 | メディアでのコメント・論評

日刊ゲンダイGW特別号の特集「テレビ放送開始60周年 もう一度見たいあの1本」。

ここに、ドラマ「俺たちの旅」(日本テレビ)について、寄稿しました。


テレビ放送開始60周年
もう一度見たいあの1本
「俺たちの旅」

日本テレビ「俺たちの旅」の放送が始まったのは1975年。大学生だった私はガス・トイレ共同の四畳半で見ていたが、それまでの青春ドラマと違って主人公たちが等身大に近かった。

カースケ(中村雅俊)は自由を奪われる「就社」を嫌い、自力で生きる道を模索する。気の弱いオメダ(田中健)は、カースケに憧れながらもリアルな社会人になろうする。そして落ちこぼれ会社人間のグズ六(津坂まさあき)も、紀子(上村香子)との愛だけは守ろうと頑張っていた。

毎回、彼らから目が離せなかった。オーバーに言えば、同時代を生きる仲間たちの動向が気になったからだ。私自身、卒業という出口は目の前に迫っていたし、自分が何をしたいのか、何ができるのか、そもそも自分はどう生きるべきなのかという青年らしい煩悶や葛藤を抱えてもいたのだ。

もちろんドラマの中に答えなどない。ただ「自分が選んだ道なら、多少のでこぼこは平気だ」ということは学んだ。あのオープニング映像とテーマ曲は、今も自分の原点を示してくれている。

(日刊ゲンダイGW特別号  013.05.02)