明日元気になれ。―part2

毎日いろいろあるけれど、とりあえずご飯と酒がおいしけりゃ、
明日もなんとかなるんじゃないか?

真夜中に女の子を拾った

2010-01-21 13:49:26 | 生活
昨日、夜中12時半頃に駅に着き、家まで歩いていた。
雨が降っていたけど傘がなかったので、うつむき加減で足早に。

HOME(近所のバー)の前を通りかかったら、
マスターが血相変えて傘さしてこちらにやってくる。

私が濡れるのがそんなに気になったか・・・優しいな・・・と見ていると、

「追いかけたほうがいい?!」と聞く。
「はぁ?」
「あの子、追いかけたほうがいいかな?」

見ると、私とすれ違いに女の子が駅のほうへ歩いているのが見えた。
私はうつむいていたので気づかなかったのだが、
「あの子、裸足やねん!めっちゃ薄着やし!」と言う。

雨の中を真夜中に、傘もささず、コートも着ず、何より裸足って……

「拉致されて、逃げてきたんかもしれん!!
なんてマスターが言うから、
こりゃ、えらいこっちゃと「行く!!」と言って二人で追いかけた

すぐにおいつくと、20歳くらいの女の子。
やっぱり裸足。

「どうしたの?!」
声をかけると、ポロポロ泣き出した。
「交番に・・・行こうと思って・・・」

やはり拉致か?!

と思ったが、話を聞いてみると、家を追い出されたとか何とかで、拉致ではないらしい。
行き場がなくなり、とりあえず交番へ行って泊まらせてもらうつもりだったとか。

私とマスターのおっせかい魂がムクムクと膨れ上がり、
「とりあえず、お店おいで」とHOMEに連れていった。

お客さんがまだ数人いたので、2階へ連れていき、暖めた。
マスターがワカメ入りスープを持ってきてくれたりして、
少しずつ落ち着いて、話ができるようになった。

「HOMEで事件が起きた。少し遅くなる」と夫にメール。
長くなりそうな、嫌な予感・・・

追い出された理由などを少し聞いて、
携帯を貸してあげて、ミクシィで知り合いに助けを求めさせた。
数人から連絡が来たが、みんな家が遠いし、電車も通ってない時間。
「タクシー代を貸してあげるから、泊まらせてくれる人のところに行き・・・」
とまで話していたのだが、
1時間以上経って、ようやく友達の一人が車で駅まで来てくれた。
駅まで送り、私が家に帰れたのは2時半過ぎ

前の日もほとんど寝てないのに・・・

でも、友達が来てくれて助かったなぁ。
もし来なかったら、仕方ないからうちに連れて帰るつもりだった。
真夜中にほっておけないしなぁ・・・
そういえば、昔も高槻の駅のトイレで寝ている女の子を拾ったっけ。
終電で駅も閉まりかけていて・・・
酔っ払った若い女の子がトイレの便器の横で寝てたから
起こして友達を探してあげた。
(私は酔っ払いに優しい←人事と思えない・・・

最後に、マスターがおいしいカレーを食べさせてあげて、
それを食べたら少し元気になったのでよかった。
やっぱり人間って、おいしいものがあると元気になる。
私は「ダイエット中!」と言って我慢したが・・・

しかし、今日はちゃんと家に帰れているといいな、あの子。

この事件があって思ったこと。

今の人って、ケータイないと孤独やな。
あの子もケータイ持って出られなかったから、誰とも連絡とれなかった。
私のケータイ貸してあげても、結局ミクシィで呼びかけるしかなかった。

私が子供の頃って、まだケータイなんかなかったから、
友達の家電の番号を全部暗記してた。(私だけ?)
こうちゃんとか、ふみことか、大学くらいまで覚えていたと思う。
(さすがに今は忘れたけど)
でも、今は全部ケータイの中・・・
私も誰の電話番号も言えない。実家くらいか。(あと、ひのきと)
夫のケータイさえわからない。

そう考えたら、
人って、孤独やね。

今は、ネットやメールやミクシィやらで、繋がりをもつのはたやすいけど、
その分、一人ひとりとの関係は希薄なんじゃないのかな。
そんなことないのかな。
どっちにしろ、昔から私は人と深くしか付き合えないし、
深く付き合いたくない人とは絶対に関わらないようにするから、
よくわからない。
(仕事は別)

浅く広く。
私が最も苦手とする人との付き合い方だ。

本気で心を見せられない相手と一緒にいるときのほうがかえって孤独だから、
誰とも関わらず一人でいるほうがずっとよかった。
でも、ちゃんと親友はいたし、今も変わらずそばにいてくれる。
歳をとるにつれて、親友の存在はますます心強くなっている。
自分には、こういうカタチでの人との接し方が合っていたんだなぁと思う。

女の子を真夜中に拾って、そんなことまで発展させて考えた。(←分析好き)

家に帰るとさすがにもうクタクタで、3時頃ようやく眠りについた

今日はもう何にも拾わないようにしなくちゃね・・・

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5 コメント

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ゴールデンスランバーの感想。 (hiro)
2010-01-21 22:36:48
ここにコメントですみません。
伊坂さんは、奇想天外な話を得意としているようですね。それでも違和感が感じられないのは、一般市民が巻き込まれ、彼らを軸に進んでいるからだと思います。
首相暗殺は、魔王にも通じるものがありますが、更に多くの人を巻き込んで、所々に付箋も多く張られ繋げていきます。偶然がこんなに人をつなげると、不自然さに顔をしかめたくなりますが、ぎりぎり許せる範囲だと思います。たぶん、希望をつなげているからでしょうか。
成功していると思います。台詞のどれをとっても、見逃せない言葉が散りばめられ、次に出てくる関係を知り、思わずアッと唸ってしまいます。お見事と(拍手)。
 有り得ない現実感だけど、秘密組織の側から描いてないのが上手く、笑い飛ばす事が出来なくのめり込んでしまう。たいてい、素人は有り得ない話を書くと失敗するのですが、伊坂さんはこの辺が上手い。
 友情、若いときの恋、家族、孤独。人生の全てが一つに繋がっていく事に興奮を覚えました。
ラストでの、青柳君があんな風にしてまで生きる姿に、泣かずに居られません。多くの人が傍観者であるなか、青柳君を解ってくれる人が少しでも居ればいい。友人、家族など小数の人に、生を知らせる場面では、笑いも漏れ思わずガッツポーズを突き上げたくなります。
 ハッピーと言えないが、不安を抱えながらの終わり方は好きです。
 文章は重さが少し足りないかなと思いますが、読ませる力が漲っています。伊坂さんが年を重ねてどういう文体になるのか、楽しみな作家ともいえますね。
 以上、簡単ですがまとめて見ました。ありがとうございました。
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少し抜けていました。 (hiro)
2010-01-21 22:42:47
7行目、成功していると思います。の前に。

話の構成順も、20年後を先にもってきて、暗殺当日から逃亡、ラストに3ヵ月後とすることで成功していると思います。
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感想 (かおり)
2010-01-22 15:27:28
hiroさん

丁寧な感想ありがとうございます!
なるほどなぁと興味深く読ませていただきました。素晴らしい分析力ですね!

現実にあるような私小説的なものか、
もしくは思い切り「ありえない設定」「ありえない台詞」で勝負するか・・・
どちらもいいけれど、中途半端が一番よくないと思うんですよね。
村上春樹もそうだけど、伊坂幸太郎にしても、登場人物の台詞って絶対現実には言わない感じじゃないですか。
(「やれやれ」とか・笑)
でも、フィクションの中に漂いたい読者としては、その違和感すら心地良くなってしまう。
でも、やるなら徹底的にしないと、読んでいて変に恥ずかしくなりますよね。
そういう点で、伊坂幸太郎っていいなと思うんです、私は。

この作品は社会風刺みたいなものが押し付けがましくなく描かれているのも気に入っています。
「魔王」はそういう意味ではちょっとしんどかったかな。

>友情、若いときの恋、家族、孤独。人生の全てが一つに繋がっていく事に興奮を覚えました。

hiroさんのこの部分、とても共感します!

私はまだ今年に入って全然本を読んでいないのですが、
また何か読んだら感想をアップしますね。
面白い本があったら教えてください。
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Unknown (さら)
2010-01-23 00:22:27
こんばんは~

以前コメントさせていただいたことがある者です。
ちょくちょく読ませていただいてます!

>本気で心を見せられない相手と一緒にいるときのほうがかえって孤独だから、

私もそう感じることがあります。
だから本気で心をみせられるかなって人に出会うと安心するし、うれしくなります。

ただし、ある程度親しくとならないと、自分が傷つきたくないから意識的に浅くしてしまうときもありますが。。

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お久しぶりです (かおり)
2010-01-25 12:18:13
さらさん。
お久しぶりですね!どうされているのかと気になって、私もたまにブログを覗かせてもらってましたよ(^-^)

コメントありがとうございます。
レスが遅くなってすみません。

さらさんも人間関係や人と接するときの自分についていろいろ考えるほうですよね…
浅い付き合いは常に作ってる自分がいるので、後で疲れを感じたりします。

心を見せ合える友人が一番ほっとしますね(*^_^*)
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