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生氣通天論篇 第三 第五節 語句の意味

2010-01-19 09:38:49 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

柴崎保三著鍼灸医学大系黄帝内経素問 生氣通天論篇 第三 第五節 語句の意味

陽氣は精なるときは則ち神を養い、柔なるときは(則ち)筋を養う。

開闔得ざれば寒氣之に從って乃ち大僂を生ず。

脈を陷すれば瘻を爲す。留すれば肉腠に連らなる。

兪の氣化し薄すれば、傳えて善く畏れを爲し、及び驚駭を爲す。

營氣從わず、肉理に逆えば乃ち癰腫を生ず。

魄汗未だ盡まらず、形弱くして氣爍す。

穴兪以て閉ずれば、發して風瘧と爲る。

故に風は百病の始なり。

清静なるときは則ち肉腠閉拒し、大風苛毒ありと雖も、之を害する能わず。

此れ時の序に因るなり。

故に病久しければ則ち傳化して、上下并せず。良醫も爲めず。

故に陽蓄積すれば病みて死す。

而して陽氣當隔す。

隔するものは當に寫すべし。

(すみ)やかに正治せず、粗なれば乃ち之を敗す。

 

精=外物を除きって、美しくきれいにする。雑物を去った、純粋なこと。神=生命活動。

神気=精気の働きを統べる動力源のことで、神は生命活動、気は正気をさす。

養=そだてる。たべさせてせわをする。養生する。

柔=おだやか。安んずる。

開闔=開くととじること。

大僂=だいろう・背がまるくなることで、俗に駝背・せむしなどという。

陷=落ち込む。痘瘡が平らか、あるいは落ちくぼんでいて突起する勢いのないもの。これは元気が虚弱で、毒を表に出すことができず、あるいは気血が散じて聚まらないためによっておこる。毒邪が体内に深く入りこんで出ないこと。

瘻=ろう・「る」とも読む。頸にできる腫物。るいれき。

留=とまる。とどこおる。停滞する。

肉腠=肌肉腠理・肉は肌肉のこと、腠は腠理。肌肉の間。

兪気=兪穴の精気のこと。

兪穴=穴位のこと。厳密には、「流通する」といった性質をもつ所として「兪」といい、孔隙の部位を「穴」といって古書では使いわけているが、今日では区別なく「兪穴」といっている。五行穴の一つ、または背兪穴のことで、臓腑の気が背部に注入する穴。
兪については柴崎保三著鍼灸医学大系黄帝内経素問生気通天論第三の四百七ページを参照していただきたい。兪穴の意味以外にも兪(丸太と刃物と舟)という字の成り立ちが詳説されています。

化=ばける。かえる。

善=よく。畏=おそれる。

驚駭=おどろく。

営気=飲食物から生じ経脈中をめぐり全身を栄養する精気のこと。

理=すじみち。

癰腫=廱で腫を発するもの。

廱=首・背中・おなかなどに出来る、悪性のはれもの。痛くて、高熱を伴う。

魄汗=汗のこと。肺は魄を蔵し、外は皮毛と相合す。汗液は表皮より透発するので肺気と関係がある。

穴兪=兪穴。

瘧=間歇性の悪性戦慄・高熱・出汗を特徴とする疾病。寒熱往来・発熱と悪寒が交互に現れる病証。往来寒熱。

清浄=よごれた所が少しも無く、きれいな様子。

苛=むごい。きびしい。

毒=どく。人に害を与えるもの。
毒=日本訓では一般に「ドク」という意に解されているが、原義は固有の形を失ってグタグタの溶けたかゆ状のものの謂である。野菜でも肉でも形を失ってグタグタにとけたものは多くは腐敗したものである、そこでそんなものは食べてはいけない。日本語の所謂「ドク」という意味はそこから派生したものである。鍼灸医学大系。

序=序文。順序を追って言ったり書いたりする。

伝化=他の状態に変わること。

并=あわせる。兼ねたもつ。

上下=天と地と。陰陽。

良医=うでがよい医者。

爲=する。行なう。

畜積=たくわえ。蓄積・たくわえる。

当隔=さえぎる。寫=書き写す。物を置く。

亟=きょく。すみやか。速い。あわただしい。しばしば。たびたび。

粗=あらい。こまやかでない。念入りでない。

敗=はい。枯れる。滅びる。

明解漢和辞典・漢方用語大辞典・新東洋医学辞書Ⅴ8

 

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