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黄帝内経素問 脈要精微論篇 第十七 第一節 語句の意味1-2

2012-01-31 09:37:13 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

黄帝内経素問 脈要精微論篇 第十七

第一節

 黄帝問曰。診法何如。

 岐伯對曰。診法常以平旦。陰氣未動。陽氣未散。飲食未進。經脈未盛。絡脈調、氣血未亂。故乃可診有過之脈也。

 切脈動静而視精明、察五色、觀五藏有餘不足、六府強弱、形之盛衰。以此参伍、決死生之分。

 

語句の意味 12

 

診法=病気を診察する方法。四診と弁証の二つの過程がある。

すなわち望・聞・問・切などの方法によって病状を理解して、併せて弁証を行い、これにもとづいて疾病を診断する。

 

四診=望診・聞診・問診・切診

 

望診=視覚による診察法 新・東洋医学辞書

  =視診ともいう。病人の神色(顔面や体表にあらわれる精気、真色)・動態・体表各部・舌質舌苔・大小便やその他の分泌物などを観察して、疾病の弁証資料を得る方法で、一般には神色と舌診、小児においては指紋を最も重視する。漢方用語大辞典

 

指紋=診指紋・小児診法の一つ。

人差し指の手のひら側に浅在する小静脈を診察すること。漢方用語大辞典

 

聞診=聴覚・嗅覚による診察法 新・東洋医学辞書

  =音声を聴くことと気味を嗅ぐことをさす。漢方用語大辞典

 

問診=証判定に必要な情報を聞き出す 診察法新・東洋医学辞書

  =病人が主として病状を訴えるのと同時に、病人あるいはその付き添い人に対して、患者の病んでいる部所・発病の時間・原因・経過・既応治療・既応症・生活習慣・飲食嗜好、及びその人の思想・家庭・生活・経験など疾病と関係のある情況について目的をもって聴きだすことであり、病状と病歴を全面的に理解するのに重要な方法である。

そのうちでも十問が重要となる。

十問(じゅうもん)

<素問三部九候論>「必ずその病の始まる所と今のまさに病む所とを審かにし、しかる後にその脈に従って切すべし。」

<疏五過論>「凡そ病を診せんと欲する者は、必ず飲食居処を問うべし。」

<景岳全書>「一に寒熱を問い、二に汗を問い、三に頭身を問い、四に便を問い、五に飲食を問い、六に胸を問い、七に聾を問い、八に渇を問いて、ともにまさに弁ずべし。九に旧病を問い、十に因を問う。」漢方用語大辞典

 

切診=病人の体に手を触れて行う診断法 新・東洋医学辞書

  =脈診と触診とに分けられるが、いずれも指先の触覚で病人の一定の部位を触れたり押えたりする検査の方法である。

脈診は病人の腕関節の橈骨動脈の搏動する所にとる。

触診は病人の皮膚・胸・腹・病痛のある部位に触れたり、押えたりして局部の冷熱・軟硬・圧痛、また塊があるかどうか、そしてその他の異常を測り知ることである。漢方用語大辞典

 

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柴崎保三著 ③ 黄帝内経素問 脈要精微論篇 第十七 第一節

2012-01-30 10:25:08 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

 

柴崎保三著・鍼灸医学大系 ③ 黄帝内経素問

 

脈要精微論篇 第十七

 

第一節

原文

 黄帝問曰。診法何如。

 

 岐伯對曰。診法常以平旦。陰氣未動。陽氣未散。飲食未進。經脈未盛。絡脈調、氣血未亂。故乃可診有過之脈也。

 

 切脈動静而視精明、察五色、觀五藏有餘不足、六府強弱、形之盛衰。以此参伍、決死生之分。

 

訓読

 

 黄帝問うて曰く「診法は何如にするか」と。

 

 岐伯對えて曰く「診法は常に平旦を以てす。陰氣未だ動ぜず。陽氣未だ散ぜず。飲食未だ進まず。經脈未だ盛んならず。絡脈調し、氣血未だ亂れず。故に乃ち過あるの脈をすべきなり。

 

 脈の動靜を切し精明を視、五色を察し、五藏の有餘不足、六府の強弱、形の盛衰を觀じ、此を以て参伍し、死生の分を決す。

 

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p23来るべき二十一世紀は東洋医薬学の時代

2012-01-29 07:00:00 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

 

薬学博士渡辺武著『漢方が救う人体危機』

 

現代医療の誤りを正す

 

p23来るべき二十一世紀は東洋医薬学の時代

 

不老長寿は人類の願望の第一義ですが、漢方薬は長い経験から、不老長寿の薬物が宝の山のように数多く残されています。

これからの漢方家にはその利用と開発が残されているのです。最近ブームを起こした薬膳(やくぜん)料理もその一つです。

 漢方の老人医療は、老人が自立して自分のことは自分でできるだけでなく、前向きに社会のために生きられる道を教えているのです。

 最近、福祉が行きわたって、街道でも、テレビや新聞にも、身体障害者が車椅子で旅行したり、スポーツに興じている姿が見うけられますが、なぜもっと早く、正常体にしないのかと漢方家なら考えるのです。

 それより障害の後始末ができていないこと、異常な子どもを産まない健全な母体の育成指導、虚弱な小児の体質改善になぜ目を向けないのか、西洋医学の弱点がいま露呈しています。

漢方では漢の時代から小児病・婦人病・妊婦病の対策が確立されているのです。

 医師が薬師(くすし)と呼ばれた「医は仁術」の江戸時代は「宰相(さいしょう)たらずんば医たれ」と「方技済世(漢方の技術で世を済(すく)う)」を目標に掲げていました。

 今日の日本・中国の漢方家の抱負は、十九世紀はヨーロッパ文明、二十世紀はアメリカ文明が世界をリードしたが、来るべき二十一世紀は、世界人類の健康と平和に寄与する東洋医薬学をもって、アジア文明が受け持つのだと自負しているのです。

 

漢方が救う人体危機西洋医学一辺倒からの脱出

 

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黄帝内経素問 診要經終論.篇 第十六 第五節 訳 厥陰終

2012-01-28 09:00:00 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

 

黄帝内経素問 診要經終論.篇 第十六

 

第五節

原文

 帝曰。願聞十二經脈之終、奈何。

 岐伯曰。

太陽之脈其終也、載眼反折瘈瘲、其色白、絶汗乃出。出則死矣。

少陽終者、耳聾、百節皆縱、目絶系。絶系一日半死。其死也色先青白乃死矣。

陽明終者、口目動作、善驚妄言色黄。其上下經盛、不仁則終矣。

少陰終者、面黒齒長而垢。腹脹閉、上下不通而終矣。

太陰終者、腹脹閉、不得息、善噫善嘔。嘔則逆。逆則面赤。不逆則上下不通。不通則面、皮毛焦而終矣。

 

厥陰終者、中熱嗌乾善溺、心煩。甚則舌卷、卵上縮而終矣。此十二經之所敗也。

 

 

足厥陰肝経 漢方用語大辞典 足厥陰経脈

≪霊枢経脈篇≫

「肝の足の厥陰の脈は、大指の叢毛の際に起り、上りて足跗上廉を循り、内踝を去ること一寸、踝八寸に上り、太陰の後に交り出て、膕の内廉に上り、股陰を循り毛中に入る。陰器を過(よぎ)り小腹に(いた)り、胃を挟み肝に属し、胆を絡い、上りて膈を貫き脇肋に布し、喉嚨の後を循り、上りて頏顙に入り、目系に連なり、上りて額に出て、督脈と巓に合す。その支なるものは、目系より頬裏に下り、唇内を環る。

その支なるものは、復た肝より別れて膈を貫き、上りて肺に注ぐ。

 

旧カネボウ薬品 足厥陰肝経 経脉走行路

A足の第一番目の趾(太敦穴)から始まり、足跗部に沿って内踝前の一寸の所を通ってB上行して内踝上の八寸の所に至り、足太陰脾経の後方に交り出て、膝内側に上行し、C大腿の内側に沿ってD陰毛部に入り、陰部を回って上行し、腹部、E胃の傍側を挟んでF肝に属す。G胆を絡い、H上って横膈を通って季肋に分布し、I喉の後側に沿って、上って鼻、咽喉部に入り、J目とつながり、又上って額から出て、督脈と頭頂に会合する。

K眼部の支脉:頬から下行してり、口唇を循る。

L肝部の支脉:横膈を通って上って肺臓に注ぎ、手太陰肺経とつながる。

 

手厥陰心包経 漢方用語大辞典 手厥陰経脈

≪霊枢経脈篇≫

「心主手の厥陰心包絡の脈は胸中に起り、出て心包絡に属し膈を下り三焦を歴絡す。其の支なる者は胸を循り脇に出て腋を下ること三寸。

上りて腋下に抵り臑の内を循て太陰少陰の間を行く。

肘中に入り臂に下りて両筋の間に行き、掌中に入り中指を循て其の端に出づ、其の支なるものは、掌中に別れ小指の次指を循て、其の端に出づ。」

 

旧カネボウ薬品 手厥陰心包経 経脉走行路

A胸中から始まり、出てから心包絡に属し、下に横膈を通って、胸部から腹部に至り、Bあいついで上焦、中焦、下焦とつながる。

C胸部の支脉:胸中に沿って季肋部に出て、腋下の三寸の処(天池穴)から腋窩まで上し、D上腕の内側に沿って手太陰肺経と手少陰心経の間を走り、肘窩中に入る。Eさらに前腕の長掌筋腱と橈側の手根屈筋腱の間から下行して、F掌内に入り、中指に沿って指端(中衝穴)に至る。

G掌中の支脉:労宮から分かれて、薬指に沿って指端に至り、手少陽三焦経とつながる。

 

上記の二経脈の気が尽きるようになりますと、胸中が熱し、咽は乾き、しばしば尿をし、胸苦しくなります。

この状態が甚だしくなると舌が巻き(言語不能となるか?)、睾丸が縮み、体内に入りこみ(外から触れなくなる)死に至ります。

これは十二経の敗れた、死に至る症候です。

 

昌栄薬品注・私の三男(自閉症児)は幼児期に睾丸が縮み上がり一つしか触れなくなったことがありました、このような状態になると苦しいのか体を硬直させ(てんかんではない)るため益々睾丸が下らず、泣き、すぐ風呂を沸かし入浴し、体を温め睾丸が出るのを待ちました。

 

その後、小建中湯合当帰四逆加呉茱萸生姜湯で再発は無くなる。

 

厥陰経病=漢方用語大辞典・寒邪が厥陰に直中するか、あるいは傷寒病が伝経して厥陰に至る病。多くは小腹満・舌巻・嚢縮・煩躁・厥逆・消渇などの症状をあらわす。

 

厥陰=心包絡と肝の両経脈の代名詞。陰が尽きたもので、陽へ転化するという意味。

 

直中=傷寒病邪が三陽経(太陽、少陽、陽明)を犯さず直接三陰(太陰、少陰、厥陰)を犯すこと。

 

小腹満=下腹の膨満。

 

嚢縮=陰嚢が縮み上がる。

 

煩躁=いらいらしてじっとしていられない。

 

厥逆=手足の末端から冷えること。

 

消渇=しょうかつ・しょうかち・

1)一般に多飲・多食・多尿の症状を特徴とする病症をさす。

2)多飲・多尿・尿甘を特徴とする病症をさす。

3)口渇をさす。

漢方用語大辞典、新・東洋医学辞書ソフト

 

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黄帝内経素問 診要經終論.篇 第十六 第五節 訳 太陰終

2012-01-27 09:41:10 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

 

黄帝内経素問 診要經終論.篇 第十六

 

第五節

原文

 帝曰。願聞十二經脈之終、奈何。

 岐伯曰。

太陽之脈其終也、載眼反折瘈瘲、其色白、絶汗乃出。出則死矣。

少陽終者、耳聾、百節皆縱、目絶系。絶系一日半死。其死也色先青白乃死矣。

陽明終者、口目動作、善驚妄言色黄。其上下經盛、不仁則終矣。

少陰終者、面黒齒長而垢。腹脹閉、上下不通而終矣。

 

太陰終者、腹脹閉、不得息、善噫善嘔。嘔則逆。逆則面赤。不逆則上下不通。不通則面、皮毛焦而終矣。

 

厥陰終者、中熱嗌乾善溺、心煩。甚則舌卷、卵上縮而終矣。此十二經之所敗也。

 

足太陰脾経 漢方用語大辞典 足太陰経脈

≪霊枢経脈篇≫

「脾の足の太陰の脈、大指の端に起り、指の内側白肉際を循り、核骨の後を過ぎ、内踝の前廉に上り、腨内に上り、脛骨の後を循り、厥陰の前に交わり出て、膝股内の前廉に上り、腹に入り、脾に属し、胃を絡う。膈に上り、咽を挟み、舌本に連なり、舌下に散ず。その支なるものは、復た胃より分れて膈に上り、心中に注ぐ。

 

旧カネボウ薬品 足太陰脾経 経脉走行路

 A第一趾外端(隠白穴)から始まり、第一趾の内側の赤白肉(人体の肉には、赤白の別があり、陰陽の経によって赤白肉を境目とする。白肉は陰経に属し、赤肉は陽経に属す・漢方用語大辞典)の際に沿って、内踝前に上行し、又、B腓腸筋に上って、脛骨の後側に沿って、足厥陰肝経の前を交わり出て、C膝、大腿内側の前縁を経て、D腹部に入り、E脾に属し、F胃を連絡し、G横隔を通って上行し、H食道の両側を挟んで舌根とつながり、I舌の下に分散する。

J胃部の支脉、上って更に横膈を通って心中に注ぎ、手少陰心経とつながる。

 

手太陰肺経 漢方用語大辞典 手太陰経脈

≪霊枢経脈篇≫

「肺手の太陰の脈は中焦に起り、下りて大腸を絡い、還りて胃口を循り膈に上りて肺系に属す。肺より横に腋下に出て下りて臑の内を循り少陰心主の前に行く、肘中に下りて臂の内を循り、骨の下廉に上りて寸口に入り、魚に上りて魚際を循りて大指の端に出づ。其の支なる者は、腕の後より直ちに次指の内廉に出て其の端に出づ。」

 

旧カネボウ薬品 手太陰肺経 経脉走行路

A中焦から始まり、B下って大腸を絡い反転上行して胃の上口に沿ってC横膈を貫いてD肺に属す。E肺と喉頭とつながる部位から横に出て、(中府穴)F下って腕内側に沿って手少陰心経と手厥陰心包経の前面に走行、肘窩にG下って腕屈側の橈側縁に沿って、寸口(橈動脉の搏動のところ)に入り、H母指球を経て、その辺縁に沿って拇指の橈側端に出る。(少商穴)

I列缺の所から分かれた支脉、示指の橈側端まで走行し手陽明大腸経とつながる。

 

上記の二経脈の気が尽きるようになりますと、

足の太陰脾経はD腹部に入り、E脾に属し、F胃を連絡し、とあり腹部が脹(ふく)れ閉じてしまいます。

手太陰肺経はC横膈を貫いてD肺に属す。E肺と喉頭とつながる部位から横に出るとあるように、呼吸に関係し、呼吸が出来にくくなります。よくゲップをし、よく嘔きます。

嘔けば気が逆し、気は上方にあって下降すべきものであるが、それが反対に上方に上るために面が赤くほてるようになります。

逆しない場合は上下が通じず、通じなければ顔色は黒くなり、皮毛は焼けた黒色のようになり、死に至ります。

 

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