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生氣通天論篇 第二 第三節 訳

2010-01-14 09:33:10 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

生氣通天論篇 第三節

 陽氣者、煩勞則張、精絶。辟積於夏、使人煎厥。目盲不可以視。耳閉不可以聽。潰潰乎若壞都、汨汨乎不化止。

陽氣は、煩労(はんろう)するときは則ち張し精絶す。

夏に辟積(ヘキセキ)して人をして煎厥(センケツ)せしむ。

目盲(モウ)して以て視るべからず。

耳閉じて以て聽くべからず。

潰潰乎(かいかいこ)として壞都(カイト)の若く汨汨乎(コツコツコ)として、止むべからず。

 

東洋学術出版社 素問 生気通天論

 陽気者、煩労則張精絶。辟積於夏、使人煎厥。目盲不可以視、耳閉不可以聽。潰潰乎若壞都、汨汨乎不化止。陽氣者、大怒則形氣絶而血菀於上、使人薄厥。

陽気なる者は、煩労すれば則ち張して精 絶す。

夏に辟積すれば、人をして煎厥たらしむ。

目盲(めし)いて以て視るべからず。

耳閉じて以て聽くべからず、潰潰乎()として壞都の如く、汨汨(イツイツ)乎として止むべからず。

陽気なる者は、大怒すれば則ち形気絶し、血 上に菀(うつ)して、人をして薄厥たらしむ。

 

煩労=わずらわしいほねおりしごと。

張=はる。

精=精気。精根。

絶=尽きる。なくなる。

辟=かたよる。

積=積み重ねる。集める。

辟積=かたよって積み重ねる。

煎厥=内熱が原因でおこる人事不省の病証。暑熱を感じて発病する。耳鳴・耳聾・目盲などを呈し、甚だしいときは突然人事不省となる。脳血管痙攣・脳溢血・蜘蛛膜下出血などのときにみられる病証。

潰潰=心胸中がむかむかして吐こうとする様。

壞=こわれる。くずれる。

都=首府。国の主権者のいるところ。一定の区域の名、君主の祖先を祭るところがあるのが都。

汨汨=こつこつ・うずもれるさま。沈んでしまうさま。水流が速いさま。

明解漢和辞典・漢方用語大辞典・鍼灸医学大系

 

 陽気は、煩労して限界を過ぎるような状態では、精根は尽き果て免疫力は低下する。

もし夏になってこのような状況がたび重なると、暑熱を感じ発病する。

その症状は、目が見えなくなり、耳は塞がったようになり聴こえなくなる。

心胸中はむかむかして吐くようになり、まるで廃墟になった都の如く、身の置き所が無いようになる。

 

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